
英語で映画について話したい!必要語彙をマスターしよう

最近では、映画ファンになることは単に映画館に足を運ぶだけではありません。
ファン同士は、SNSや直接会話でお気に入りの映画について熱い議論を交わすことが多いのだとか!
映画のレビューを読んでみても、学校や教科書では学んだことのないようなユニークな用語や表現に出会うことがあります。
今回は、映画ファンがよく使う映画に関する用語をいくつか紹介し、英語で映画の議論に参加できるようサポートします。
さらに、この記事では映画に焦点を当てますが、紹介する用語の多くは、テレビシリーズ、小説、漫画、テレビゲームなどについて話すときにも使えるものです。まさに一石二鳥の方法ですよ!
それでは、早速みていきましょう。
映画の種類について

最近公開される映画の多くは、実は完全に「新しい」わけではありません。
オリジナルのストーリーもまだ存在していますが、現代の映画の多くは大きなシリーズの一部であったり、小説や漫画、その他のメディアを原作にしていたりします。
こうした、何か大きなものと繋がっている映画を指す特別な用語が今では定着しています。
Sequel|続編
続編とは、前作の後に起こるストーリーを描いた映画のことです。言い換えれば、パート2やパート3などの作品が続編にあたります。
続編の例:
- 『Dune: Part Two』(2024年)は『Dune』(2021年)の続編
- 『Avatar: The Way of Water』(2022年)は『Avatar』(2009年)の続編
- 『Blade Runner: 2049』(2017年)は『Blade Runner』(1982年)の続編
- 『Top Gun: Maverick』(2022年)は『Top Gun』(1986年)の続編
Prequel:前日譚
「pre-」という接頭辞は「前」を意味します。前日譚は、他の物語の前に起こるストーリーであり、公開が後になってもその前の話を描いています。
前日譚の例:
- 『ウィキッド』(ブロードウェイショーおよび映画)は映画『オズの魔法使い』の前日譚
- 『プロメテウス』は『エイリアン』シリーズの前日譚
- 『荒野の用心棒』は『ドル箱の拳銃』の前日譚
Spin-off|スピンオフ
映画やテレビ番組が十分に成功した結果、その作品から新たなプロジェクトが生まれることが度々あります。
これらのプロジェクトは「スピンオフ」と呼ばれ、通常はオリジナル作品のなかで特定のキャラクターや小さなエピソードに焦点を当てています。
この言葉は動詞としても使われます。
The character was popular enough to be spun-off into her own series.
「そのキャラクターは十分に人気があったため、彼女自身のシリーズにスピンオフされました」
スピンオフの例:
- 『ザ・マンダロリアン』と『オビ=ワン』は『スター・ウォーズ』シリーズのスピンオフ
- 『ヤング・シェルドン』は『ビッグ・バン・セオリー』のスピンオフ
- 『ファンタスティック・ビースト』シリーズは『ハリー・ポッター』シリーズのスピンオフ
Reboot|リブート
電子機器(スマホなど)をリブートする時は、電源を切って再度入れることで問題を解決し、新たに始めることを意味します。この場合の reboot は動詞として使われます。
映画業界でも同様のことが行われます。Reboot は同じキャラクターや世界を使って、古いストーリーを新しいものに置き換えることを指します。名詞と動詞の両方で使える単語です。
リブートの例:
- 『ウェンズデー』は『アダムス・ファミリー』シリーズのスピンオフであり、リブートでもあります
- 現代の『スター・トレック』映画は1960年代のテレビシリーズのリブート
Remake|リメイク

Remake と reboot は非常に似ていますが、大きな違いもあります。Reboot は既存のキャラクターを使って新しいストーリーを語るのに対し、remake はオリジナルのストーリーを現代風またはより良い方法で再現することが目的です。
この単語も名詞と動詞の両方で使うことができます!
こちらは名詞としての用法です。
今度は、動詞としての用法ですね。
リメイクの例:
- 『美女と野獣』(1991年と2017年)
- 『オーシャンズ11』(1960年と2001年)
- 『オールドボーイ』(2003年と2013年)
映画を超えた語彙
Canon
Cannon(キャノン)と混同しないようにしましょう! Cannon は戦争地域で使われる重い武器のことです。
映画関係で使われる canon(キャノン)は、簡単に言うと「公式設定」や「正史」を指します。特に、映画シリーズやドラマ、漫画、アニメなどのストーリーにおいて、作品の制作者や公式が認めた内容が canon です。
たとえば、スター・ウォーズシリーズでは、ジョージ・ルーカスやディズニーが認めた物語や設定が canon とされます。それ以外のスピンオフ小説やファン作品は non-canon(ノンキャノン)と呼ばれることがあります。
一般的なファンはキャノンにあまり注目しませんが、熱心なファンたちは特にオンラインでキャノンについて非常に熱い議論を交わすことがあります。
キャノンの例:
- 『What If…?』はディズニープラスのシリーズで、マーベルキャラクターが登場するカノン外のストーリーです。
- 『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズのカノンによると、ヒーローの車はタイムマシンが起動する前に時速88マイルに達しなければなりません。
Lore|ロア
映画やその他のメディアの大ファンは、メインストーリーだけでは満足できないことがあります。好きなことは誰でももっと詳しく知りたいですよね!
映画の lore とは、メインのストーリーやキャラクターを支える背景情報のことです。映画を観る際、ロアを知らなくても楽しめますが、その追加情報を知っていれば、さらに楽しむことができるかもしれません。
例えば、ジョージ・R・R・マーティンの『ゲーム・オブ・スローンズ』の本やテレビシリーズは、非常に豊富なロアがあることで有名です。
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Cinematic universe|シネマティック・ユニバース
Marvel(マーベル)は、コミックブックのヒーローを基にした映画の驚異的な成功でハリウッド映画業界を変えました。それ以来、シネマティック・ユニバースという概念が一般的になったのです!
1つのシリーズ内で続編や前日譚だけでなく、シネマティック・ユニバースでは、異なる映画シリーズのキャラクターを繋げて1つの大きなストーリーを作り上げます。
たとえば、『アイアンマン』はアイアンマンの映画に登場しますが、他のキャラクターやチームに焦点を当てた映画にも登場します。
シリーズは別々でも、全てが同じ大きな世界、つまり「ユニバース」を共有しています。
シネマティック・ユニバースの例:
- マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)には、さまざまなシリーズが含まれています(『アベンジャーズ』『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』『ブラック・パンサー』など)
- 現代のゴジラ、キングコング、その他の有名なモンスターが登場する映画は「モンスター・バース」の一部です
- 『ザ・フラッシュ』は『ワンダーウーマン』映画と同じユニバース内で展開しています
ちなみに、もしマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)のファンであれば、そのなかでも特に印象的で感動的な名言を集めた記事もありますのでぜひ読んでみてください。
Franchise|フランチャイズ
フランチャイズとは、同じタイトル、コンセプト、またはキャラクターを基にした映画、テレビ番組、ゲームなどのコレクションです。ということで、この記事で紹介した映画のほとんどはフランチャイズの一部です。
フランチャイズの例:
- 『ハンガー・ゲーム』
- 『バック・トゥ・ザ・フューチャー』
- 『猿の惑星』
- 『スクリーム』
英語で映画について議論しよう!
いかがでしたか? 知っている表現はありましたか?
既存のストーリーを続ける方が新しいものを作るよりも簡単なことが多いため、主要な映画スタジオはこれまで以上に続編、スピンオフ、リブートを制作しています。
これを好む人もいれば、良くないことだと思う人もいます。
しかし、どちらにしても、これらの言葉は映画を語る上で非常に役立ちます。
今回紹介した語彙をぜひ覚えておきましょう!
Written by David / Adapted by Amy.T