英語ライティングにおける「結論(Conclusion)」の書き方
日本語で書こうが英語で書こうが、文章を書くにあたってまず大事なのは構成です。
なかでも結論は余韻が残る締めくくりの部分なので気を使いたいところです。
せっかくの文章を最後で台無しにしてしまわないためにも、結論を書くときのポイントを理解しておきましょう。英語で結論を書くときは、よく使われる基本的表現も知っておくとよいでしょう。
今回は、英文ライティングにおける結論の上手な書き方のポイントについてご案内していきます!
そもそも「結論(Conclusion)」とは?
Conclusion とはすなわち「結論」のこと。今まで述べてきたことをまとめて締めくくる、文章の最後の章です。
本論(body)ですでに述べた主張をまとめるという基本パターンに沿って書き上げて行くので、もっとも少ない労力で仕上げることができる部分とも言えます。
文章全体の割合にすると、一般的には全ワード数の5~10%程度のバランスを目途にするとよいでしょう。1000ワードの文章だとしたら50~100ワード程度といったところです。
Conclusion の役割とは?
主張の要点・論点を最後に今一度振り返ってまとめます。結論は introduction(書き出し、序論)と対になる部分でもあるので、最初に提示された疑問や問題点への答えはここで改めて明確に提示されなければなりません。そんな流れを意識しながら書き上げる場所です。
良い結論とは?
文章がうまく結論付けられていると、読み手は書き手の主張をスムーズに理解することができます。introduction~body(本文、本論)~conclusion が一つのストーリーとして辻褄が合っていると感じてもらえるはずです。
悪い結論とは?
結論がうまくできていないと主張のポイントが伝わらないどころか、読み手は文章が終わったことさえ認識できなかったりします。そのため、文章が中途半端に途切れた感じになり「結局何が言いたかったのか?」という印象になっていまいます。
結論には何を書けば良い?
結論は今まで述べたことのまとめですから、今さら新しい視点や情報を加えたりする場所ではないことを理解しておきましょう。
結論のパターンとしては主に次のようなものがあります。
- 本文で述べた内容の要点まとめ
- 本文で述べた仮定や情報に対する主張のまとめ
- 本文で述べた情報に基づいた主張や提案
結論を書くときのポイント
結論は文章の総まとめですから、本文の内容をあらためて繰り返すことになります。
本文のキーワードや主張する内容がここで再度登場することになるわけですが、その際に注意すべきなのは、再登場させるからといってすでに使った表現をそのままコピーしないということです。
必ず、言い換えた表現をしてください。英語では paraphrase(言い換える)と言います。「より簡潔でわかりやすい表現」に言い換えます。
言い換えにあたっては文の構成を変更したり、同じ単語の繰り返しを避けるため同義語に置き換えるなどの工夫をしましょう。英語では同じ表現の繰り返しはマイナスの印象を与えます。
また、結論部分は読み手に最終的な印象を残します。いかに読み手に訴えるかという視点も意識した表現を工夫できるとさらに良くなります。例えば、疑問文で締めくくって読み手を巻き込むようなスタイルもありますよ。
結論でよく使われる英語表現
次のような英語表現は文章をまとめたり締めくくったりする働きをします。これらを使うことで、いよいよ文章が結論に入るというシグナルにもなります。
- Finally, / Lastly,(最後に)
- In summary,(つまり、すなわち、以上のことから)
- Taking ~ into account, / Taking ~ into consideration,(~を鑑みると、~を考慮すると)
- In conclusion, / To conclude,(結論として、要するに)
- Thus, / Therefore,(ゆえに、そのため)
【例文】
効果的な結論を書いてみよう!
「文章を締めくくる」という作業は難しい気がするかもしれません。
しかし、伝えたいことが明確であれば書くべきことはわかるはずです。結論部分に求められているポイントを理解さえしていれば、失敗することはないでしょう。
本文でご紹介したような、英語ライティングで結論に入るときに使う特徴的な表現があります。これらを適切なタイミングで使ってまとめましょう。
文章全体として筋の通った終わり方ができていれば成功です!