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TOEIC リスニング学習に「倍速」が効果的な理由とその方法

TOEIC リスニング学習に「倍速」が効果的な理由とその方法

TOEIC のリスニングのスコアアップをしようと情報収集をしている中で、「倍速が効果的」という話に出会ったことがありますか?

「1.2倍速がいい」「1.5倍速くらいがちょうどいい」「2倍速で負荷をかけろ」などなど。どの主張が正しいのかが迷うところだと思いますので、TOEIC を素材に10年以上学習してきたぼくからの経験をお話させていただきます。

結論 : 倍速は効果的。オススメは1.2倍速。

なぜこの結論に至るのか、またどういった点に気をつけて倍速学習を行えば良いのかをご説明します。

 

オリジナル音声がゆっくりに聞こえる

初めて聞く音声はどうしても速く聞こえるもの。
特に、オーストラリア人男性の英語は機関銃のように聞こえるのではないでしょうか。

ですが、倍速で聞くことが普通になると、オリジナルの音声がゆっくりに聞こえます。

今、自分がお手持ちの音声を倍速で何度か聞いてみてください。そのあとでオリジナルの音声を聞くと、たったその数回だけでも、オリジナルの音声がゆっくりに聞こえるはずです。

したがって、倍速で聞くことをトレーニングの中に取り入れれば、試験のときも間違いなくゆっくりに聞こえ、それによって、クリアに理解できることにつながります。

 

倍速リスニング学習の注意点

ただし、注意点が2つあります。

まず、語句はもちろん、文法や構文を理解した素材をトレーニングに使いましょう。

意味のわからないものをなんとなく聞いているだけでは力はつきません。これは倍速であろうと、普通の速度であろうと、同じことが言えると思います。例えば、自分の知らない言語をただ聞き流すだけで力はつきません。英語もそれと同じで、理解したことを前提にして、リスニングに取り組むようにしましょう。

次に、普通の速度で「速い」と感じる方は倍速はやめましょう。速くしたら余計に聞き取れなくなるだけです。むしろ、自分が聞き取れる速度に落とすくらいがちょうどいいと思います。

 

復習が早く済む

当然ながら、オリジナルよりも倍速の音声の方が速く聞き終わるので、復習を速く効率的に行うことができます。

そのぶん、他の学習に時間を充てることができますね。問題を解かずに、素材となる音声だけ聞くというトレーニング方法を活用すれば、もっと速くリスニング学習を終えることができるでしょう。

 

音声を“毎日”聞くことが倍速学習を効果的にする

“倍速学習を効果的にする”ためには、毎日倍速の音声を聞く必要があります。

というのも、耳はすぐに鈍っていくから。
高速道路での運転を例に考えてみましょう。

高速道路に入ると、最初はものすごいスピードに感じます。しかし、走っているうちに慣れていきます。そのあと、高速道路を降りると、普通の道がゆっくりに感じるかと思います。ただ、それから、普通の道を走っていると、それがまた普通になってしまい、改めて高速道路に入ると、スピード感に戸惑うのではないでしょうか。

これと同じで、普段から倍速を聞いていないと、せっかく一時的にそのスピードに慣れたとしても、結局は倍速を聞いたメリットがなくなってしまいます。普段から速いスピードに自分を慣れる姿勢が大切ということですね。

毎日倍速の音声を聞くようにして、耳を倍速仕様にしておきましょう。そうすることで、本番でゆっくりとクリアに聞き取れる自分に出会えるはずです。

 

【おまけ】倍速学習のポイント

*『公式問題集』のナレーターに慣れよう

さまざまな TOEIC 対策本や情報サイトで言われていることですが、『公式問題集』を使った学習は外すことができません。

本番で同じナレーターが出現することがありますから、その声や話し方を聞いておかないのは損です。他の市販の問題集よりも優先順位を上げて取り組むようにしましょう。

*速すぎないスピードにしよう

結論で書いたように「1.2倍速」が適切だと考えています。

というのも、1.5〜2.0倍速だと音が崩れてしまうことがあるからです。また、あまりにも速すぎて聞こえたつもりになってしまう可能性があります。それでは、トレーニングの意味がありませんので、ちょうどいいスピードで聞く必要があります。

今までさまざまなスピードでトレーニングを試してきましたが、その適切なところが「1.2倍速」だとぼくは思っています。

 

おわりに

倍速が効果的だと知っていたものの、なかなか一歩を踏み出せなかった方の力になれれば幸いです。

倍速は相当な負荷をかけるトレーニングで、倍速の音声を聞いて理解するためには処理速度を上げなくてはなりません。

毎日聞くことで、自分の中で「倍速が当たり前」になっていきますから、その日が来るまで歯を食いしばっていきましょう。