「s」をつけるだけじゃない!英語の複数形の基本ルールを徹底解説
日本語には馴染みのない「複数形」。
みなさんは、学校で習った英語の複数形のルールをしっかり覚えていますか?
基本的には最後に -s をつけるのですが、例外もたくさんありますよね。
本記事では、例外も含めて、英語の複数形の基礎を復習したいと思います!
複数形の基本ルール

ご存知の方も多いかと思いますが、英語で複数形は plural と言います。単数形は singular です。
では、早速ルールを見ていきましょう!
最後に -s をつける
まず、ほとんどの英単語は最後に -s をつけると複数形になります。
- bed - beds
- cup - cups
- egg - eggs
- plate - plates
- speaker - speakers
- wire - wires
「コップが1個しかないね。5個必要だよ!」
「このレシピには卵何個必要? もう1個卵が要ると思う」
最後に -es をつける
複数形には -s ではなく、-es がつく言葉もあります。
覚えておきたいのは -ch, -x, -s, -sh です。これらで終わる単語の最後には -es をつけましょう。
- church - churches
- couch - couches
- box - boxes
- tax - taxes
- glass - glasses
- walrus - walruses
- crash - crashes
- dash - dashes
「10箱のチョコレートがありますが、あなたは1箱しかもらえません」
「見てあの巨大なセイウチ! セイウチってかっこいいな」
この例文の日本語訳では「セイウチ」なのに、英語にすると walruses になるのはどうしてなのか、気になる人もいるかと思います。
確かに最初は「あの巨大なセイウチ」と、特定のセイウチを指しているのですが、結局は「セイウチという動物すべて」に対してかっこいいと言っています。特定のセイウチだけでなく、この世に存在するすべてのセイウチを指すことになるため、複数形になるのです。
また、基本的に -o で終わる単語は最後に -s をつけると大丈夫ですが、例外があります。
- hero - heroes
- potato - potatoes
- tomato - tomatoes
- volcano - volcanoes
これらの単語は -es をつけましょう。
「このレシピでは、ジャガイモ1個では足りません。ジャガイモが2個必要です」
そして、-z で終わる言葉は、最後に -(z)es を足します。
- quiz - quizzes
- waltz - waltzes
「ヨハン・シュトラウス2世は生涯に150曲以上のワルツを作曲したらしいよ!」
アルファベットが変わる単語

では、ここからは不規則な例をどんどん見ていきましょう。
-y が -ies になる
-y で終わる言葉は、複数形にする場合 -ies に変わります。
- baby - babies
- battery - batteries
- berry - berries
- copy - copies
- duty - duties
- functionality - functionalities
- lady - ladies
- symphony - symphonies
「好きなベリーは何ですか? 私はイチゴが好きです」
ここで覚えておきたいのは、「固有名詞」は変換しないということです。
例えば、苗字が Kennedy という人がいるとしましょう。その人の家族について話したい場合は、the Kennedys と言うことができますが、-ies に変えずに -s を付け足すだけで良いです。
「ケネディ一家が夕食を食べにくる」
f が v になる
-f や -fe で終わる言葉は、f が v に変わることが多いです。
- half - halves
- knife - knives
- leaf - leaves
- scarf - scarves
- self - selves
- wife - wives
- wolf - wolves
「新しいスカーフが欲しいな。今日はスカーフを見に行かない?」
しかし、全部がそうなるとは限りません。そのまま -s がつく単語もあります。
- belief - beliefs
- chef - chefs
- cliff - cliffs
- puff - puffs
- roof - roofs
「このレストランにはシェフが5人いますが、ピエールは私の一番好きなシェフです」
「この辺りの家は赤い屋根が多いのですが、私の家は黒い屋根です」
ちなみに belief は、believe(信じる)という動詞に似ていますが、「信念」という意味を持つ名詞です。
-x が -ices になる
-(e)x や -(i)x で終わる言葉は、-ices に変わることがあります。
- appendix - appendices
- index - indices
- matrix - matrices
- vertex - vertices
「数学における行列の種類には、正方行列と三角行列があります」
しかし、アメリカ英語では x のままで表記されることがあります。そのため、appendix は appendixes、index は indexes のように変わるということです。
-um や -on が -a になる
続いて、-um や -on で終わる言葉が -a に変わる例を見てみましょう。
- bacterium - bacteria
- criterion - criteria
- datum - data
- medium - media
- phenomenon - phenomena
これらの単語は複数形で使うことが多いため、単数形には馴染みがないかと思います。
英語ネイティブの人でもすぐに出てくる言葉ではないので、わからなくても心配しないでくださいね!
「もっとデータを取ってから判断したい」
-us が -i になる
ラテン語やギリシャ語に由来する英単語は、-us が -i に変わることが多いです。
- alumnus - alumni
- fungus - fungi
- nucleus - nuclei
- stimulus - stymuli
- syllabus - syllabi
「原子核は陽子と中性子で構成されています」
しかし、最後に -es がつく単語もあるので、使い分けに気をつけましょう。
- bonus - bonuses
- bus - buses(または busses)
- campus - campuses
- census - censuses
- chorus - choruses
- fetus - fetuses
- virus - viruses
「大学のキャンパスは2つありますが、ここがメインキャンパスです」
-is が -es になる
次に、-is が -es に変わる言葉を見ていきましょう。
- analysis - analyses
- axis - axes
- basis - bases
- crisis - crises
- emphasis - emphases
- oasis - oases
- thesis - theses
「自分の卒論はすごくいいと思っていたのに、他の学生の卒論の方が断然よかった」
単数形がない英単語

常に複数形でないといけない単語というのもあるんですよ! なかには以下のような言葉があります。
- clothes|洋服
- jeans|ジーンズ
- leggings|レギンス
- pajamas|パジャマ
- pants|ズボン
- trousers|ズボン
- scissors|ハサミ
- belongings|持ち物
- valuables|貴重品
- goggles|ゴーグル
- glasses|メガネ
- thanks|感謝
お気づきかもしれませんが、洋服(特に足に履くもの)、そして目に関連するものは常に複数形のものが多いです。なぜなら、足と目は2つずつあるからですよね。
洋服を表す clothes も常に複数形であることを覚えておきましょう。Cloth は「布」を表す単語ですが、「洋服」の単数形ではありません。
そして thank you という表現はありますが、感謝を表す「thanks」という名詞は常に -s がつきます。Congratulations も一緒で、-s をとることはできません。
「感謝をする」
不可算名詞は複数形にできない
不可算名詞は英語で uncountable nouns と言い、「数えられないもの」を指します。
この不可算名詞は、複数形にすることができません。また、単数形の動詞(is/was)と合わせましょう。
- advice|アドバイス
- information|インフォメーション
- luggage|荷物
- music|音楽
- money|お金
- news|ニュース
「いいアドバイスだね、ありがとう」
「荷物が重すぎる」
「パーティーで流れた音楽がすごくよかった」
言葉自体が変わる複数形の英語

言葉自体が変わる複数形を irregular または mutated plurals と呼びます。
- child - children
- man/woman - men/women
- person - people
- goose - geese
- mouse - mice
- die - dice
- tooth - teeth
- foot - feet
- ox - oxen
ちなみに、このリストにある die は「死」ではなく、「サイコロ」の単数形です!
「もう1つのサイコロはどこ? 箱にはサイコロが2つあったはず」
「私は子供が1人います。あなたはお子さんいますか?」
複数形でスペルが変わらない英単語

これは zero plural と呼ばれる、複数形でもスペルが変わらない言葉を指します。「動物名」がほとんどです。
- deer - deer
- moose - moose
- sheep - sheep
- fish - fish
- salmon - salmon
- elk - elk
- aircraft - aircraft
- species - species
- series - series
- offspring - offspring
「羊は1匹ではなく、2匹いたよ」
「魚何匹釣れた?」
「Netflixでたくさんのドラマシリーズを見てきました」
真ん中に s が入る言葉
basket + ball のように、ふたつの単語を合わせてひとつの単語になった言葉ってたくさんありますよね。
これは compound(複合語)と呼びます。
そして、なかには最後ではなく真ん中に s が入ることがあるのです。
- passerby - passersby
- daughter-in-law - daughters-in-law
- runner-up - runners-up
- minister-in-charge - ministers-in-charge
名詞のあとに s がつくという認識で良いかと思います!
「義理の娘が2人います」
複数形をマスターしよう!
いかがでしたか?
すでにご存知のルールもあったかと思いますが、初めて見るものもあったのではないでしょうか?
不規則な例はがんばって覚えるしかないですが、そのほかはコツを掴めば、自然にわかってくるはずですよ!
複数形の基礎を理解して、正しい英語が使えるように勉強を続けていきましょう!