セレン@英語キュレーター™
(更新)
はじまりは友人のために作成した、たったひとつの英会話動画だった。
そこからYouTuber、「バイリンガールのちか」さんとして
日本全国の人気者へ。
お茶の間でのテレビCMにも登場し、その活躍の幅はとどまるところを知らない。
英語を教えるお姉さんから、チャンネル登録者数38万人を超える全国の人気者へ。
その華麗なる変貌を遂げたちかさんに、
「今」のちかさんと、そしてバックグラウンドに迫る「これまで」の
ちかさんをたっぷり伺うことができました。
いつも元気な笑顔の裏にある、一人の女性としてのストーリー。
たっぷりご堪能ください!
セレン
ちかさん、お久し振りです。
以前番組に出ていただいた以来ですよね。
(セレン主催の英語番組「ぼくらの英語サミット」
第一回、第三回にゲストとして出演していただきました。)
ちか
そうですよね、お久し振りです!
セレン
もうすっかり人気者になられて。
ちか
いえいえ、とんでもないです。
セレン
どうぞ今日はよろしくお願いします。
早速なんですが、読者の方にわかるように
改めて、バイリンガルとして育ったバックグラウンド
のお話を伺えますか?
ちか
そうですね、そこは私も知ってほしいなと思っています。
何年留学してたんですか?とかたまに聞かれたりして。
セレン
留学じゃないですよね(笑)
まあ、その辺りも含めて知らない方も
いらっしゃると思うので。
ちか
はい。
もともとアメリカに行ったのは小学校1年生のときです。
父親の仕事の関係で、シアトルから車で2時間くらいの町で
99.9パーセント白人というような町でした。
アジア人自体がほとんどいないという環境で
高校まで育って、その後大学からシアトルに行ったんです。
セレン
アメリカでの暮らしの中で大変だったことなどありましたか?
ちか
いじめみたいなのは一切なかったですね。
友達もたくさんいました。
でも、今思うと周りはアウトゴーイングで積極的な子ばかりだったんです。
その中でダンスパーティーとかあると一切踊れない自分がいて。
シャイだったというより、今思うとまだそこまで心を開けて
なかったというか、アジア人が一人だけだったので、自分が日本人であることに
も嫌だと感じる部分があったのかもしれません。
高校生の頃になって恋愛なんかも絡んでくると、
外見的な部分とか気になってきて。
単純に胸とか(笑)
周りは大きいんです、みんな!
今まで子供っぽかった友達がどんどん大人びていくんですよね。
その中で自分の子供っぽさに少しコンプレックスを抱く、
というようなことはありましたね。
なんか自分は違うんだなあ、って。
小学校3年生のとき、学校で演劇があったんです。
で、そのオーディションを受けてみたら、まあ落ちたんです。
それはまあ演技力もあったかもしないんですけど、
どっかで「アジア人」だからっていうのもあるのか、
と後から気付き始めて。
後は親が英語を話さないので、
そういう小さい部分も子供の時って気になっちゃうんですよね。
友達を家に呼ぶときなんかも、食べ物も違う、親は英語が話せない、
そういう些細なことなんかも子供心に引っかかっていた部分があるかもしれません。
セレン
お母さんは英語は話されないんですか?
ちか
買い物とかの日常的なシチュエーションでは困らない程度ですが、
よくここまで話せなくて
アメリカで仕事もして、やっていけてるなと感心します(笑)
英語が嫌いらしいです…
セレン
サバイバルというか(笑)
でも逆にそれはたくましいですね。
子供の頃のコンプレックスの感覚って今のちかさんにとって何
か影響みたいなのはありますか?
ちか
そうですね、バイリンガールをやりだしてから気づいたのは
「ああ、アメリカにいる時は自分を出し切れてなかったんだなあ」って。
実際、最初のころの動画と今の動画のテンションはもう別物なので(笑)
母親の前では昔からエンターテイナーだったんですけどね、元々。
大学でもビジネス、起業などについて学んでいたので
元々は何かビジネスをしたくて。
元々日本風のネイルサロンをアメリカでやろうって思ってたんですが、
実際大学を卒業したらそれでいいのかなと迷い始めて。
まずは親から離れて独立しようと思ってた時に
父親が
「日本に行ってみれば?」
っていう助言をくれたんです。
ちょうどいわゆる「自分探し」ですか?(笑)
をしようと思ってたころなので
そのアドバイスをもらって日本に来ることにしたんです。
セレン
アメリカでそれまでずっと育って、
日本語はそれまで普通に使ってたんですか?
ちか
いやー、この7年でずいぶん成長したなあって感じです(笑)
アメリカでは週に一回だけ日本人学校に行ってたんです。
それも高校2年までしか行ってないので、大学時代は親との会話以外
ほとんど日本語は使っていませんでしたね。他は全部英語だったんです。
だから日本に戻ってきてすぐは日本語のスピードについて
いくのが大変でした。
その時流行ってるものとか、その世代のネタみたいなのがわからないので
ポカーンみたいな…(笑)
セレン
あまり日本語ができない状態で日本に戻ることに
不安はなかったですか?
ちか
元々あまり深く考えずに来てしまった、というのはあるんですが(笑)
でも大学で頑張って勉強していたのでやる気だけはあったんです。
で飛び込んだキャリアフォーラムでそのまま、なんだか
就職が決まっちゃった、みたいな。
セレン
思うんですが、ちかさんってなんか動画でたまたま火がついちゃった人
みたいに捉えられることも多いと思うんですが、
実際は起業精神が高かったり、ビジネスのバックグラウンドがしっかりあったり、
もしかするとその辺はいわゆるパブリックイメージとは違う部分もあるのかもしれませんね。
ちか
そうですね、自分で何かを創り上げる、ということに関しては
強い思いはありました。
去年出させていただいたCMでは
気づいたら仕事辞めちゃってた、みたいなニュアンスになってたかもしれませんが…(笑)
わかってくれる人はわかってくれるんですが、そうじゃない人は
「は!?」
みたいな(笑)
働きながらもいつかは自分一人で何かをゼロから作ってみたい、
という思いはずっとありました。
動画を通してその「何か」が見つかった、という感じです。
その前にも自身でネイルサロンの経営なんかはやっていましたし。
セレン
ずっとやりたかったこと、培ってきたもの、そしてリソースとしてのスキル
がついに一体になった、ということなのかもしれませんね。
ちか
そうですね、はい。
セレン
では、この辺で今のちかさんを語る上で欠かせない動画の
話に移りたいのですが、
動画自体はもともと友達のためにだけに作っていたんですよね?
ちか
そうですね。
元々はブログをずっと個人的にやってて
日本語と英語のバイリンガルスタイルで。
で、その時友人に英語のレジュメのことで質問をされる機会があったので、
その時これをどう説明すればいいかなあって考えたんです。
それで、動画だとわかりやすいのかなあ、と思って。
それが動画作りの一番初めのきっかけでした。
で、動画をやるんだったらしっかりテーマがあったほうが
いいかなあと思って、それで英語レッスンを始めたんです。
セレン
初めは特にどこまで大きくなるか、なんて考えずに
始めたのだと思うのですが、
ビューアーなどに変化が起きだしたのってどの
辺りだったんですか?
ちか
やってから半年くらいかなあ。
ずっと視聴者数なんかを気にせずにやってたんですが、
ふと見たらYouTube上の登録者数がすごく増えてることに気づいたんです。
知らない人がこんなに見てくれてるんだ!と思って
そこから「チャンネル」として意識してやるようになったんです。
と言っても、当時はまだ350人とかですけどね(笑)
セレン
動画をアップすること、またいろんな人に見られることに
ついて何か不安や心配みたいなことはなかったですか?
ちか
動画を始めた頃はまだYouTuberって文化もそんなになかったので、
そこまでの人に見られるとは思ってなかったです。
セレン
その精神的なハードルの低さって今それこそYouTuberとして
いろんなことを配信しようといている人にも参考になるかもしれませんね。
ちかさん
そうですね、私も初めは周りの数十人くらいだけを意識してやってましたから。
いきなりそんなに世界中の何万人、とかには届かないものなので、
最初はそんなに構えなくていいと思います。
セレン
視聴者が特定の数人から不特定の数万人へ広がりを見せるわけですが、
その中で精神的な変化などはありましたか?
ちか
誰に見てもらっているのか、画面の向こうにどんな人がいるのか、
時間はかかったんですが、そこを意識できるようになったのは大きいと思います。
YouTubeのコメント欄で初めてもらった批判コメントが
「動画がつまらない」
だったんです。
テンポも悪いし、前置きが長い、
とも言われました。
そこはある程度自分でも気づいてた部分もあって、
なんかこのままじゃ広がらないなあって。
そのコメントがグサっと刺さったんですね。
セレン
そういう意味では、そういうコメントからも学びがあるというか、
端的にそこって客観的な修正点、なのかもしれませんね。
ちか
そうですね、そのコメントは大きかったです。
あのコメントをもらってなければもっとよくなるのに
時間がかかってたかもしれません。
セレン
ネガティブなコメントなんかももちろん来ると思うんですが、
ちょっと気にしたりもします?
ちか
するものとしないものがあります。
見た目のことは別に全然平気です。
シワが増えたとか(笑)
まあ、その辺はどうでもいいところなので。
ただ、コンテンツや編集に対するコメントなんかは
それこそ修正点じゃないですけど、気にするようにはしています。
セレン
コンテンツの面白さ、編集の質、精度など
初期の頃から比べると飛躍的に向上していると思うのですが、
やはりその辺はそういったコメントとともにどんどん成長していった感じでしょうか?
ちか
そうだと思います。
私、よく英語講師と間違えられるんです。
それを否定するわけではないんですが、もとは英語を教えたい、というところより
何かを作りたい、という思いが最初なんですよね。
その過程の中でどんどん編集が好きになって、面白いものを作っていくことに
喜びを感じるようになった、その結果、クオリティーも上がっていった
という感じなんだと思います。
セレン
定期的に動画をアップされてるわけですが、
コンテンツ自体ってどのくらいのスパンで考えてるんでしょうか?
例えば1ヶ月くらいを想定してプランを考えているのか、
もっと長く半年先くらいまでアイデアをストックしてプロットを立てている、とか。
ちか
え、ギリギリ、ほぼ明日どうしようかって感じですよ(笑)
さすがに明日は言い過ぎですが、まあでもほぼそんな感じです。
やりたいことがどんどん大きくなってきて、やらなきゃいけない部分との
折り合いが今すごく難しくて。
セレン
コンテンツの準備、制作から、撮影、編集、拡散
までを一人でやることでの仕事量的な圧迫でのストレスとかってないですか?
ちか
その過程そのものがストレスにはならないんです。
一人でやることで時間がなくなってしまって、やりたいことができない、
それが結果ストレスになるっていう感じかもしれません。
去年がすごく忙しすぎて、今年は少し落ち着いて考えられるかなあって。
動画って編集が上手くなると完璧主義的な部分が出てくるんです。
今でも誤字とかよくあるんですけど(笑)
でも撮影なんかでも納得いくまでやめられなくて、
何度もなんどもやり直して時間がかかっちゃったり…。
セレン
作業プロセスにおける「個」のクオリティーと、行程全体を見渡した時の
グルーヴ感というか流れというか、そこのバランスを保つのって難しいけど
一番仕事の質と速度に関係してくるところですよね。
どこまで作り込むか、というラインの上げ下げは現場単位で微調整をしながら
自分の中の職人気質な部分と、仕上げを急かせるディレクター的視点とのクロスポイントを
見出すことが大事になってくると思います。
ちかさんの中に自身の動画に対する明確なラインのようなものってありますか?
ちか
うーん、それがないからヤバいんですよね(笑)
いつまでもやっちゃう(笑)
朝までとか延々とやっちゃう。
動画もアップできなくてもTwitterで「ごめん」って言えば
みんなもわかってくれるところがあるので…。
催促されたりはしないのでTwitterは私にとっては
すごく暖かい場所ですね。
みんな優しいコメントたくさんくれるので。
まあ同時に調べればすぐにわかる質問まで来ちゃって、
どこまで対応するか、はすごく難しいところですね。
たまにセレンさんにも投げますが(笑)
セレンさん〜こう言ってます〜って(笑)
セレン
僕は全然、いつでもウェルカムですよ(笑)
それでもちかさんにとって難しいところって
英語講師ではないけれど、コンテンツとしては限りなく英語に
特化した分野をカバーしている。
そこに付随する質問も、そうすると避けて通れない、という。
立ち位置、という点では少し難しいですよね。
ちか
そうなんですよね。
今度初書籍を出すんですが、英語の本です。
英語だけに特化するという意味合いではないんですが、
みんなが求めるものってやっぱり英語の部分だったりするので。
そこは自分を必要としてくれている部分として、
しっかり応えていくことが大事なのかなと思っています。
セレン
やりたいこと、そしてやらなきゃいけないこと、
そしてプロという観点でのもうひとつの明確な要素は
「求められていること」になってくるんだと思います。
視座が3点になる、という変化は仕事が大きくなるにつれ
どの分野の人にも起こりうる変化ですよね。
ちか
ほんとうにそうですね。
それでも英語のレッスン動画なんかをあげると
みんなから、
英語を楽しんで学べるようになった、英語へのモチベーションがあがった
なんか言ってくれて、こちらも励まされたりしますよね。
セレン
ちかさんご自身で、ここが他の人と違ったから
自分はこうなれた、というような自己分析ってされてますか?
ちか
バイリンガルの人って英語を教えることが好きじゃない人が多いと思います。
もともと頑張って習得した、というわけではないのでそれを使って仕事、
となるとやっぱりどこかで、うーん、って思っちゃうんだと思います。
ただ、英語ができるからって英語が教えられるものでもないし、
動画に関して言うと英語ができるから見てくれる人が増えていくわけでもない。
初めは私自身、英語を扱うのってどうかなってどこかで思ってた部分もあったんですが、
やっていくうちに多くの人が見てくれるようになって、
そしてなにより動画を作ることの面白さに気付けた。
そこが一番大きいのかなあって思います。
セレン
動画作りで何が一番楽しいですか?
ちか
フィードバックをダイレクトにもらえるところが一番好きかもしれません。
あとは一つのことを作り込むこと自体がやっぱり好きなんだと思います。
よく編集なんか任せちゃえばいいじゃん、って
言われるんですが、そこを取っちゃうと私の楽しみがなくなっちゃう(笑)
料理で例えると、あまりいい素材ではないけれど
いかに料理方法や見せ方でより良いものに仕上げるか、っていうのに近いのかも。
そこが私は好きなんです。
後はゼロから自分でやってきたので
相当わかってくれている人でないと編集は任せられないと思います。
YouTubeだと特に個人でやってる人が多いので、
テレビの編集ともまた違った視点でやってるんです。
セレン
そうですね、配信するフォーマットによって
タイム感、スピード感の水準は違いますもんね。
ちか
そうなんですよ。
ダラ〜っとした感じに見えてしまったり。
後は、視聴者をわかっていないと編集も難しいですよね。
そういう意味でも全部をわかっている人でないとできない、
ってことは自分しかできないってことになっちゃうんですよね。
セレン
今までの動画のクリエイターの感覚で言うと
撮影と編集は明確に別の作業になると思うんですが、
ちかさんの中ではそこって一つの動画制作という作業行程
という認識なんですね、おそらく。
ちか
そうですね、初めからずっとそうやってやってきたので。
もう逆に分けて考えることなんかできないですよね。
それこそ、生の素材なんて人には渡せないです(笑)
セレン
コンテンツの企画、立案、出演、演出、撮影、タイムライン管理、編集、
というタスクを一人で行っている、という認識だったんですが、
そこにもしかするとプロデューサー、もしくは現場ディレクター的な
視点も入ってるのかもしれませんね。
トータルで自分をどう見せるか、という点に於いてはかなり掘り下げられてきて
るのかなと。
ちかさん
自分のスキル的な部分はわからないんですが、
バイリンガールとは、的な部分は固まってきてるところはありますよね。
逆にそうするとどんどん楽になってくるんですよね。
ウケるもの、ウケないもの、もどんどんわかってくるようになるんです。
もちろん、視聴者を飽きさせないというのも大事ですが。
でも、また次の新たな企画、「ジャパナゴス」(英語で日本のことを発信するチャンネル)
なんかになるとまだ世界のどういう人が見てくれるのか読めない部分があるので
そうなるとまた一からって感じですよね。
そういう意味ではバイリンガールはまだ完成はされてないんですが、
フォーマットとしては固まりつつあると思います。
なのでこれからは、そこに何をどう積み上げていくか、が大事なのかなあって。
セレン
ちかさんご自身でバイリンガールってどう捉えていますか?
ちか
元気な子(笑)
やっていくうちに一番もらうコメントは
「元気になった」「やる気が出た」
というものなんです。
そういう意味では
モチベーター的なものなのかなって。
テキストではできないこと、そこが私のカバーできる
部分なのかなって。
セレン
その視点素晴らしいと思います。
僕自身、英語の世界に飛び込んでから気づいたことの一つに
学びたい人がこんなにいる、教えたい人もこんなにいる、
テキストもツールも学校も環境も。
つまりこんなにたくさんのプレーヤーがいるのに、どうして
こんなにもグルーヴしてないんだろう、ってとこなんです。
横をつなぎ、既存のものをもっと活性化すれば、と感じた。
生み出すのではなく、揺り動かす力の作用がいるのかなって。
ちか
確かにそうかもしれません。
今は自分自身モチベーターとしてやるべきこと、
の意識はかなり高くなっていると思います。
一番再生される動画はレッスンではなく
モチベーションアップ系だったりするんです。
その辺からも、やっぱりみんなに必要なのってそういう部分なのかなあ
ってぼんやり感じているところはあります。
セレン
ちかさんの生き方という文脈込みでモチベーターとして
非常に機能しているな、という印象があります。
ちかさん
YouTubeというものがどんどん認知され
ライバルなんかも増えると思いますが心配ですか?
ってよく聞かれたりするんです。
でも、そんなに簡単に多くの人に見てもらえるようになんて
ならないんです。
自分含め、もともとの環境や偶然の部分、見てくださる多くの人と一緒になって
ここまでやってこれたというのがあるので。
そして常に少しでもいい動画を、と思って作っているので
別に新しい人が出てきたとしても、人それぞれスタイルがあると思っていますから。
セレン
ちかさんの動画作りという思いの先には
誰に対して、どういうものを提供したい、という明確なものってあったりしますか?
ちか
たとえば英語だけじゃなくて、何か新しいことにチャレンジしたい人
の背中を押したい、という思いがあるんです。
英語は私の大きな要素ではあるんですが、
そこにとどまらず、人生の中で新たなものに挑戦したい、という人に
何かができればなあとは思っています。
英語の試験TOEICで何点取れました〜って報告から
今日落ち込んでたけど元気出た、ってコメントまでもらったりするんですが、
一つ私も力になれたのかなあって思えたりする瞬間ですね、そういうのは。
やりがい、という部分では一番感じます。
満足度の高い部分です。
ネットだから無限の広がりがありますし、
世界中の人に届くというのはすごくいいですよね。
セレン
楽しみと学びが同居した空間、時間というのは
実がみんなが思っているよりも作り出すのが難しいことなんですよね。
それをちかさんはサラッとできてしまっている。
唯一無二だと思います。
その辺はご自身でどう思われますか?
ちか
まあたまに楽しみ、のほうにかなり寄っちゃうんですが(笑)
自分戻ってこい!みたいな(笑)
セレン
つまり、そこなんですよ。
そこの揺り戻し、軌道修正を自分でできてしまう、
そのバランス感覚こそが唯一無二なんだと思います。
ちか
そこは再生回数やコメントからも判断できる部分もありますし、
まあ感覚的な部分はやっぱりありますね。
そろそろ飽きられてるな、とか、こんなのやったほうがいいな、
というような感覚はありますよね。
セレン
そうか、そこにマーケティング的な感覚も入ってくるんですね。
ちか
まあ、数字なんかは見ないですが、大事だと思います。
なんとなくのフィーリングです。
視聴者を飽きさせたらダメなんです。
今は他にもいいコンテンツなんてたくさんあるので、
飽きたらみんな他のところに行っちゃいます。
そういう意味でも、次はどんな動画が来るかなあ、
おお、こんなの来たかというものは提供し続けたいなと思っています。
裏切る部分と裏切らない部分が大事かなあって。
みんな生き方も違えば考え方も違うけれど、
私は興味をもったらまずやってみよう、という生き方をこれまでしてきました。
そういう生き方をしている中で自分に合っているものを見つけることができたんです。
だから私の語れる部分はそこだけ。
それが他の人にも当てはまるかどうかはわかりません。
自分で考え、自分で行動する、そういう生き方を通して
それぞれに合ったもの、それぞれの生き方を発見してほしい、
と思ってます。
セレン
直接的なメッセージではないですが、そのメッセージが
根底を貫いているから、見ていて元気が出る、そんな動画になるんでしょうね、きっと。
ちか
性格的に気取れないところがあるんです(笑)
だめなところも見てもらったほうが安心できるので。
英語ができるからすごいでしょ、的な思いも一切ないんです。
小さい頃からアメリカにいたので、そこは当たり前のことだと思ってますし。
そういう意味でも、英語ができるからって気取るつもりは一切ないですし、
むしろこんなできない部分もある、こんなだめなとこもある、ってほうを見てもらいたい。
セレン
最後に少し英語の話題にも触れたいんですが、
ちかさんが思うコミュニケーションに一番大事なことってなんだと思いますか?
ちか
笑顔だと思います。
思いを伝える恋愛みたいな場面でも
英語って、特にアメリカ人ってダイレクトだって思ってる人が多いんですよね。
昨日も質問を受けたんですが、
今まで出会った女性の中で一番綺麗だって、英語で
なんて言えばいいですか?って。
言ってもいいけど、それ多分引かれると思うよって(笑)
私だったら、そこはまず笑顔かなって。
笑顔だから伝わるものっていうのが絶対あると思います。
恋愛においては特に大事なんだと思います。
セレン
最後に、これからのちかさんについてお聞かせください。
ちかさん
私はやっぱり動画作りが好きなのでバイリンガールは続けていきたいと思っています。
あとは「ジャパナゴス」ですね。
日本を紹介する、っていう大げさなものではなくて
私もまだまだ知らないので一緒に学んでシェアしていきたいって思ってます。
英会話っていう部分では新しいものにも挑戦したいなあと思っていて
少し飽きてきた部分もあって、正直…
私ができない部分って勉強方法を教える、ってとこなんです。
私自身は頑張って頑張って英語を勉強して身につけたわけではないので。
そういう意味ではそこをカバーできる人たちに協力してもらって、
動画に出てもらう、とか。
それこそセレンさんにお願いしたいなあ、なんて(笑)
そうするとみんなにも学びとして提供できるかなあと。
でもバランスは大事で、アカデミックにしすぎないのも大事ですからね。
でも視聴者の人もとても関心の高い部分なので、
そこをどうパワーアップしていけるか、が課題かなあって。
セレン
なるほど、いろいろ楽しみですね。
では最後に英語を頑張る人に、メッセージをいただけますか?
ちか
あまり完璧を目指さなくていいんだよって、いうのが私からのメッセージです。
性格的にどうしてもそっちにいっちゃうのはすごくわかるんです。
Who cares? (誰もそんなの気にしないよ)
の精神ってすごく大事で、
結局本当に気にしてるのって自分だけで、
まずは伝えなきゃって、思います。
発音もそうです。大事じゃないってことじゃなくて
完璧でなくたってまずは伝わればいいんです。
どこまでやればいいのか、っていうラインを明確にしてあげれば
自分がきっと楽になるはずなんです。
そのラインを伝わるところ、にまずは下げてあげればいいんだと思います。
そうしないとまずは楽しくならないはずなんです。
セレン
そういう意味ではそこの楽しむ、というところをブーストしてくれる
ちかさんの存在、これからも多くの人が必要としていると思います。
今後の活躍も大いに期待しています。
まずは身体に気をつけて無理せず(笑)
ちか
ですね(笑)
セレン
本日はどうも、ありがとうございました。
ちか
ありがとうございました。
バイリンガルのあり方に、風穴を開けた、というと
少し仰々しく聞こえるかもしれないけれど、
実際のちかさんのやっていること、というのはそういうことなんだと思います。
従来の英語だけを教えるという領域から大きく身一つ抜け出し、
生き方にまでそのメッセージを浸透させる伝播力を持った人、
そしてそれを等身大の姿で配信しつづける人、
という意味では唯一無二の存在になりつつあるのではないでしょうか。
新たな時代に踏み込んでいるな、というのがちかさんのような人を見ていると
僕がいつも感じることです。
共有感覚というのは今という時代を生きる僕たちに備わった大きな
そして新たな感覚なのでしょう。
それこそ、インターネットができる前に今日あったできごとをみんなと
共有することなんてできなかったわけで、発想すらなかった。
でもそれができるようになった今、いろんな感覚、いろんなもののあり方は変わってきている。
YouTuberという市井の生んだ市井のスター。
どこまでも身近で、手を伸ばせば届きそうな、そんな星。
僕らと同じ目線で生き、悩み、そして走りつづける人たち。
きっと今の時代に必要なのはそういう人なんだろうな、と思います。
明るい笑顔のその奥に、いつも強い思いが隠れていて
スクリーンを通して、それはきっと僕らも気づかない間に
見るものの心の中に沈殿しているのかもしれません。
その溜まったものがいつか、自分で動き、自分で決断する、という
勇気となって溢れ出すのかもしれない。
バイリンガール、吉田ちかさんのメッセージが
きっとたくさんの人の心の中でいつか花開く時がくるのかもしれません。
みなさんも元気が少しなくなったら、ぜひちかさんの動画に
足を運んでみては?
素敵な笑顔のバイリンガールがきっとあなたを
お出迎えしてくれると思いますよ。
さあ、あなたはどんな新しいことにチャレンジしますか?