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シャイなドイツ人が教える!英語を喋る恥ずかしさを克服するために大切なこと

シャイなドイツ人が教える!英語を喋る恥ずかしさを克服するために大切なこと

こんにちは、ドイツでフリーランサーとして生活しているwasabi(wasabi_nomadik)です。

私がドイツに住んでいていつも感心するのはドイツ人の英語の上手さ。ドイツ人は海外旅行が好きな人も多く、英語を使うことにそこまで抵抗がないのかもしれません。

でも、ぶっちゃけドイツ人だからといって皆が皆、英語を恥ずかしがらずにラクラク話せるわけではないことも事実。今回は私の友人であるシャイなドイツ人の友人に、彼が経験した英語の苦労と英語を話す恥ずかしさや恐怖をどのように克服したのかインタビューしました!

 

英語を話す前にドイツ語でさえ話すのが恥ずかしい

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ライプツィヒ出身のマーティンは、東京に支店を置く Net Japan という会社で社員としてライプツィヒからリモートワークしています。世界中のいろいろなバックグラウンドを持つ社員が集まっているインターナショナルな会社なので、共通語は英語

マーティンはもともと技術者として働いていましたが、この会社に入社した際に営業担当に配置されたため、ウェブ電話を使ってドイツ語圏の顧客対応をすることになったそう。しかし、彼には大きな不安がありました。それは「英語とドイツ語」です。

英語はまだわかるけど、なぜ母国語のドイツ語にも不安があるの?と思う人もいると思います。実はマーティン、ドイツ語に特徴的な訛りがあることがとてもコンプレックスなのだそうです。

「僕がどのくらいシャイかといえば、ドイツ語で顧客と話すときにも緊張するくらいだよ。僕のザクセン訛り(ザクセン地方の方言)はドイツ全体からするとなんていうか…ちょっとバカっぽい印象を与えるんだ(笑)。だからビジネスの場では頑張って標準語にしているよ。まず英語の前にドイツ語でさえも苦労したよ、ドイツ人なのに…」 

これは日本人でも地方出身の人であれば共感できる話かもしれませんね。私は東京出身なので標準語しか知りませんが、東京に住んでいる沖縄出身の友人が沖縄の友人と電話で話している会話を聞いた時の衝撃は今でも忘れません。

同じ日本でも地域によっていろいろな話し方があり、"日本語"とひとことではくくれないんだな〜と思いました。ドイツ語も一緒ですね。
 

「おーブラザー!」「いや、あなたと兄弟ではない。」

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インターナショナルな職場環境で働くようになってから、マーティンはカルチャーショックを受けたそうです。

「ある日スイスで行われた集まりに参加したら、皆すごく上手な英語をペラペラ喋っていて、僕は壁の花だった。隅っこで小さくうずくまっていたよ。でもそうして隅っこでじっとしていると皆が『こっちにおいでよ〜』とか言うからさらに緊張して…悪夢だったね。ドイツでは仕事といえばカチッとフォーマルで、友達みたいなノリにはならないから、とてもカルチャーショックだった。」

そのほかにも、英語でどうすればいいかわからない状況に遭遇したエピソードを語ってくれました。

「その会社の集まりで初対面の社員に、"Oh Brother!" と言われたんだ。これは親しみを持って言う言葉だけれど、ドイツ人マインドの僕は、『いや、あなたと私は兄弟ではない』とかガチレスしそうになっちゃって…。女性の上司に "My Mother!" とか言ってる社員もいたんだけど、これは一体なんなんだと本気で思ったね。本当の母じゃないのに、マザーって?頭の中がクエスチョンマークだらけだった(笑)。あと、フランス人は男同士でも親しみを表現するために頬にキスするけど、僕はだいぶ顔が引きつってたね。」

日本人でも英語を話すインターナショナルな環境に行ってこのような社交表現や慣習に戸惑ったという話はよく聞きますが、ドイツ人も同様に戸惑うことがあるというのは少し親近感がわきます。

私も初めて外国人が集まるイベントへ遊びに行ったとき、初対面の人とハグすることに戸惑った経験を今でも覚えているのでとても共感できました。
 

ランチが喉を通らなかったほど恐れていた英語での顧客対応

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シャイで話し下手なのに顧客対応をする営業に配属されてしまったマーティン。それでもウェブ電話を使って話す顧客対応のため、人に実際に会わなくて良いことからだんだんと仕事は慣れていったそうです。

しかし、彼に転機が訪れます。彼の住むライプツィヒで展示会が開かれることになり、マーティンは実際に展示会で顧客に製品の説明などの対応をするように上司から命じられます。日本からやって来る担当者と一緒にブースを担当することになったのです。

「上司にそう言われたとき、マジかよ…って感じだったね。ただの悪夢だったよ、本当に。」

マーティンはずっと技術者として働いてきたため、顧客対応の経験もなければ、それをどう英語でこなせば良いのかもまったく見当がつかなかったそう。

英語は学校で勉強しましたが、特に気合を入れて勉強していたわけではないのでそこまで得意ではない自覚が彼にはあるようです。そのため毎日3時間、 仕事終わりにビジネス英語を学ぶプライベートレッスンにヶ月間通いました。

「展示会の当日は、緊張しすぎて朝ごはんも食べられなかった。日本から来た担当者と一緒にランチをしたんだけど、おいしそうなイタリアンのスパゲッティを目の前に僕はなにも食べられなかった。そのくらい緊張していたんだ。」
 

強制されてやってみることで自信になった

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ランチも終わり、緊張で手に汗握りながら展示会へ向かったマーティン。しかし、彼が感じたのは緊張や恐怖ではなく、自分自身に起こった意外な変化でした。

「顧客と話す前は本当に本当に本当に緊張していたんだけど、いざ顧客がやって来て対応しなければいけなくなった途端、5分後には顧客と話すのを楽しんでいる自分がいたんだ。あれは驚きだった。自分が、まともに初対面の人と英語で話しているなんて!」

マーティンは、英語を話す恐怖や自分のシャイさを克服するためには「ある程度の強制力」が必要なのではないかと言います。

彼の場合は仕事で命じられた任務を通して苦手だった英語でのコミュニケーションに少しだけ自信をつけることができました。やってみたら、自分が考えていたよりも案外悪くないんじゃないか?そう思えたのだそうです。

そして、英語を話すときに障害になってしまうシャイさや恐怖心に関してこんな興味深いことを言ってくれました。

「自分だってまだシャイさやコミュニケーションへの恐怖心を克服したとは全然思っていない。少し自信がついたけれど、まだまだ完璧には程遠い。セミナーで司会をやることになれば今でもまだまだ緊張するよ。


でも、僕は人前で話すときに緊張しない人を見たことがない。皆緊張するんだよ、その場にいるお客さんも含めて。自分が緊張していることを言うとお客さんの心も和らぐんだ。」

私はこのマーティンの言葉にハッとさせられました。シャイで不完全な英語でコミュニケーションをとるのが難しいという日本人に多く会ってきましたが、シャイであることや緊張してしまうことは人種に限らず、そして言ってみれば個人の性格にかかわらず、人類誰もが持っている反応なのです。

もちろん、人前で話す際にまったく緊張しないという超人のような人もいると思いますが、どんなことでも最初から緊張しない人はいないはずです。

恥ずかしさや緊張は誰もが持っている当たり前のこと。そのことを客観視することによって恐怖心にとらわれず、自分を一歩前に押し出すことができるかもしれないと今回のインタビューを通して学びました。
 

おわりに

いかがでしたか?

恥ずかしさや緊張で英語でのコミュニケーションが難しいと思っている人に参考になれば幸いです。恥ずかしいのは日本人だけじゃないんです!

英語を学ぶこと、そしてそれを実際のコミュニケーションで使ってみることは、自分の殻を打ち破ることができる可能性さえ秘めています。

自分はシャイだと感じている人は、いきなり対面の英語コミュニケーションをするのではなく、DMM英会話などのオンラインサービスを上手に利用して恥ずかしさや緊張をほぐす練習をしてみてはいかがでしょうか?