DMM英会話 ブログ 英語でつながる ワールドトピックス

映画『パラサイト』の歴史的快挙に対する世界の反応|アカデミー賞で外国語作品として初めて作品賞を受賞

映画『パラサイト』の歴史的快挙に対する世界の反応|アカデミー賞で外国語作品として初めて作品賞を受賞

TOP PHOTO : https://oscar.go.com/

2020年のアカデミー賞は、韓国映画の『パラサイト』が外国語の作品として初めて作品賞を受賞しました。

多様性の欠如が長く叫ばれてきたアカデミー賞で、作品賞の他に監督賞、脚本賞、国際映画賞の計4部門を受賞する快挙を成し遂げたのです。これはアメリカ国内でも大きな話題を呼び、「アカデミー賞の変革」とも言われているほどです。

そこで今回は『パラサイト』の勝利が大きな意味を持つ理由と背景についても触れながら、ポン・ジュノ監督や製作陣への世界中からのお祝いの声をまとめました。

今回の歴史的勝利が、今後の映画業界にとってどのような意味があるのかが見えてくるかもしれません。

「パラサイト」作品賞受賞が持つ意味

パラサイト作品賞受賞が持つ意味

「白人偏重」と言われるなど、昨今のアカデミー賞はダイバーシティに欠けるとして多くの批判を受けてきました。

2017年に黒人の少年の成長を描いた『ムーンライト』が最優秀作品賞を受賞し、多くの黒人俳優がノミネートされ、一見映画界が多様性のある未来に向かっているように見えていたかもしれません。

それでも今年のアカデミー賞の目玉である作品賞を手にするのは、「アカデミー受け」する映画だと予想されていました。これまで外国語の作品が一度も受賞したことがなかったのもその理由の一つです。

そんな前評判をひっくり返し、従来のアカデミー賞では不利に働いていたかもしれない様々な壁を乗り越えた『パラサイト』。今年1番の映画として認められたことで、アカデミーが本当に変わり始めているのかもしれないという希望の光を見せたのです。

このことに対して、韓国系を含むアジア系アメリカ人はもちろん、映画業界等の多くの著名人が喜びを表しました。

より詳しくアカデミー賞や映画業界の背景とこれまでを理解すれば、今回の作品賞受賞がどれだけ大きな意味があるのかがわかりやすくなるかと思います。ご興味がある方はぜひ下記の記事も読んでみてください。

【参考記事】
・映画「クレイジー・リッチ!(Crazy Rich Asians)」がハリウッドを変える。 全米で大ヒットの理由と重要性
・誤発表だけじゃなかった!異例続きの2017年アカデミー賞

世界中の反応

下記は『パラサイト』が作品賞を受賞した瞬間の映像です。

パラサイトが作品賞を受賞。

ーアカデミー公式

まだ実感がわくのを待ってる。
ー史上初、韓国の映画がアカデミー賞を受賞、しかも1夜にして4部門
ー脚本賞、国際映画賞、監督賞
ー外国の映画が作品賞を受賞したのは史上初
全部、パラサイトが成し遂げたこと

正直、とても嬉しいサプライズだった!受賞するのにふさわしい作品を選んでくれてありがとう。

これが一度きりのことじゃなくて、アメリカメディアでの国際映画の認知拡大の始まりだといいな。次は海外俳優の認知アップ。

もし私がアカデミー賞をとったらやりたいこと、全部ポン・ジュノ監督がやってる。

ポン・ジュノ監督とパラサイトのクルーが最後まで話して勝利を噛み締められるように、電気をつけておくようにアクションした。おれは特に神は信じないけど…彼に神のご加護がありますように。

著名人の反応

パラサイト、パラサイト、パラサイト、パラサイト!!!うわあ、パラサイトがやった!!!!ポン監督がやった!!才能溢れる出演陣がやった!!韓国がやった。歴史的瞬間。今夜は朝までお祝いだ!!!

ーJon M. Chu(映画監督、代表作「クレイジー・リッチ!」)

観た夜に言ったように、パラサイトは普遍的なストーリーだ。舞台はメキシコでも、ブラジルでも、インドでも、南アフリカでも、階級と所得格差から抜け出せずにいるどの国でもよかったんだ。2020年のテーマを大々的に描いた。

ーDaniel Hernandez(ロサンゼルス・タイムズ記者)

言語はアイデンティティの中核的な表現方法だ。字幕は分けたり取り上げたりしないー それがなければ知り得なかった素晴らしいストーリーへの入り口だ。今夜は自分の家族の言語がアカデミー賞の舞台で話されているのが聞こえた。これからももっともっと、聞くのが待ちきれない…。

ーEugene Lee Yang(インターネットセレブリティ)

アジアの映画業界にとって大切な日!おめでとう、パラサイト。おめでとう、韓国、おめでとう、アジア!

ーKadyr Toktogulov(元駐米・駐カナダキルギス大使)

史上初の👏🏽外国語👏🏽作品が👏🏽最優秀👏🏽ファッキン👏🏽作品賞👏🏽受賞👏🏽👏🏽👏🏽👏🏽👏🏽👏🏽👏🏽

ーPhillip Atiba Goff(心理学者)

今の気持ち。

ーARRAY(配給会社)

アカデミーが間違えなかった!!!!今年1番の映画が作品賞、監督賞、脚本賞、国際映画賞!!!アカデミー賞の歴史を変えた!おめでとう!!!

ーThe Invisible Mantz(映画評論家)

韓国人であることが誇らしい。

ーSandra Oh(女優)

パラサイトのすごいところは、表面上でも作品の基本的な意味がわかるところ。でも、各シーンを掘り下げることで作品に込められたもっと深い意味がわかる。現代の社会が一つの階級にしか本当の階級意識を与えないこと。

ーDaniel Ahmad(アナリスト)

アジア系アメリカ人として、パラサイトが国際・外国語作品として史上初の作品賞に輝いたのには大喜びだけど、キャストのうち誰一人として演者部門でノミネートされなかったことは残念だ。認められて、同時に無視されているような気分だ。

ーEugene Gu(Cool Quit CEO)

パラサイトは受賞するのにふさわしかった。素晴らしいを超える作品だった。最近エンタメ界で見られるダイバーシティが嬉しい。ぜひパラサイトを観に行って!

ーELHAE(シンガーソングライター)

僕の記憶では、作品賞をとった作品を、本当に大多数の映画好きが今年1番の映画だと口を揃えていたのはパラサイトが初めて。僕個人の1番好きな映画が選ばれたのは「許されざる者(Unforgiven)」以来。僕はこれからもっと多くの人がこの作品を観に行くことが嬉しい。

ーJames Gunn(脚本家、映画監督)

歴史が変わる。パラサイトが作品賞を受賞。

ーJoshua Rothkopf(映画編集者)

素晴らしい!歴史的な!画期的!パラサイト!世界は広く、世界中の多くの作品がアカデミー賞の舞台で最高の栄誉を受賞するのにふさわしい。素敵な、正しいことだ。

ーAva DuVernay(映画監督)

今夜、1番よかった瞬間はいつだった?ポン・ジュノ監督が受賞したときか、ポン・ジュノ監督が受賞したときか、ポン・ジュノ監督が受賞したとき?それともポン・ジュノ監督が受賞したとき?

ーDavid Ehrlich(映画評論家)

まとめ

日本でも大きな話題を読んでいる外国語の映画として初めてアカデミー賞の作品賞を受賞した「パラサイト」。

もしまだ観ていないのなら、ぜひ映画館に足を運んでみてはいかがでしょうか?