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世界一過酷で世界一美しいダナキル砂漠に行ってきた

世界一過酷で世界一美しいダナキル砂漠に行ってきた

こんにちは、世界一周中のまっつんです。
現在ですがアフリカのエチオピアにおります。

直前までアメリカ、イギリスと先進国にいたので、ギャップに驚いています。
ただその分物価も安いんでいいんですけどね。

南米で仲良くなったフランス人のルイさんという旅人がいるのですが、彼にこの後
アフリカに行くことを伝えたところ、

「ケイ、エチオピアのダナキル砂漠は絶対に行くべきだ」と強くすすめられたため
行ってみることにしました。

ルイさん
※フランス人のルイさんとマチュピチュにて

火山や塩湖、死海のような湖などこの世のものとは思えない絶景が集まっている地帯のようです。

ただ、調べれば調べるほど不安になるこの場所。

「アフリカのキューバ」と呼ばれているエリトリアとの国境に近く、紛争なども
時々あるようで、数年前には欧米人の旅人がゲリラ部隊に殺害された事件も起きているようです。

いくら素晴らしい景色が見えるとはいえあれですね。

またダナキルに行くには許可が必要で、個人では行けず、ツアーに申し込む必要があるようです。

道中は基本的に舗装されていない道を進み、また気温が50度近くなることもあることから「世界一過酷なツアー」とも呼ばれているとか。

またまた体張ってこい系の企画です。
そんなこんなで若干の不安を抱きつつですが、ダナキルのツアーに参加してきました。

1日目|体が浮かぶ世にも不思議な泉とアフリカのウユニ塩湖

朝9時集合でいよいよ出発です。
イギリスやカナダ、イスラエルなど様々な国籍の旅人総勢12名で向かいます。

“ランドクルーザー”

車はトヨタのランドクルーザー。
信頼の日本製ということでひとまず安心です。

この日は温泉と塩湖に向かうとのこと。
特に塩湖はウユニ塩湖ばりの絶景が見れるとか。

楽しみですね。

“快適な道”

予想とは裏腹に舗装された道が続き、快適でした。
何が世界一過酷だよ、と内心思っておりましたがこの考えが非常に甘いことはこの時まだ知りません。

途中でお昼休憩を挟み、本日の目的地に午後3時頃到着しました。

本日の宿はこちら。

“本日の宿”

何やねんこれ!
ベッドこそあるものの野宿です。

ガイドに「君のベッドはこれだよ」と言われ、
僕だけひどい仕打ちを受けているのかと思いましたが、

“みんなもこんな感じ”

他のメンバーも野宿でした。

というのも気温が高過ぎる上に(この時45度)、エアコンや扇風機等の設備がないので外で寝たほうが涼しいのです。

これはやむなしですね。全員納得しておりました。

人生史上最も暑い土地におり、全く休まりませんが小一時間ほど休憩を取った後、
最初の目的に向かいました。

まずはこちら。

“温泉発見”

カナダ人のジョシュが「Cooooool!!」とひたすら叫んでおります。
これは一体何なのか?

見たところはなんてことのない泉なのですが、ただの泉ではないとのこと。

“泡立つ”

よく見ると泡立っているのがわかります。

ガイドの説明によると塩分濃度が高く、かの有名な「死海」のように何もせずとも
体が浮いてしまうだとか。

「入ってみたいけど身体に害はないのかね」と話していましたが、

ふと泉を見ると、

"マックスまずは入る”

既にイギリス人のマックスが泉に入っていました。
さすがアフリカをバイクで縦断するだけあっての恐れ知らず。

誰一人として水着を持っていませんでしたが、パンツで入ることを許可されましたので男性陣は後に続きました。

“みんなで入浴”

入ってみると確かに浮きました。
泳いだりするでもなく浮いているのは、非常に不思議な感覚です。

マックスはテンション上がりすぎて泳いでました。
それじゃ浮いてるかわからないじゃねーか!

入っているときは楽しかったのですが、この後きつい仕打ちが待ってました。

“乾かす1”

タオルを先ほどの宿に置いてきてしまったので、
パンツが乾くまで車に乗るな、とドライバーから忠告を受けたのです。

車が汚れますし残念ながら当然ですね。
やむなし。

“乾かす2”

知ってたらタオルの準備をしたし、なんなら水着に履き替えたのにと思ってましたが僕が車で寝ていた時にそれとなく説明があったとのこと。

うーむ。
仕方がないので砂漠をパンツ一丁で走って乾かしました。

“乾かす3”

お見苦しい描写となり大変失礼いたしました。
非常に暑かったこともあり、数分走ったところでなんとなく乾きました。

“マックスと”

そんなこんなで摩訶不思議な浮く泉を後にし、次の目的地に向かいます。

何でもエリトリアとの国境に近く、割と危険な場所なんだとか。

“ソルジャー”

ソルジャーもスタンバイしてました。
というか彼らがいても狙われるときは狙われるし、やられるときはやられる気がするんですが、大丈夫でしょうか。

次の目的地はこちらでした。

“塩湖1”

ウユニのような塩湖があるとの噂を聞いて楽しみにしていたのですが、
どうやら様子が違います。

残念ながら今は乾季と雨季の境目であまり水がないようでした。
水がない上に風も強く、鏡張りの絶景を見ることは出来ませんでした。

“塩湖2”

まあこればっかりはタイミングもありますし仕方ないですね。
ウユニのほうが格段にキレイでした。

ウユニの絶景写真を見たい方はこちらの記事をどうぞ。

そんなこんなで1日目は終了です。
当初の予定通りみんなで野宿しました。

“本日の宿”

やはりどこからどう見ても野宿ですね。
うむ。

2日目|緑や黄色が毒々しいダロール火山、ソルトマウンテン、塩の採掘場など

昨日は謎の野宿でしたが意外にも快適に寝れました。
星もキレイに見れてよかったですね。

“星空”

今日は内容盛りだくさんなようで、4時起床で次の目的地に向かいます。
めちゃめちゃ眠いですが、車の中で寝れるのでよしとします。

朝食を取った後、朝5時頃出発しました。

出発から2時間ほど経った頃、ウトウトしているとドライバーに

「ラクダのキャラバンがいるぞ」と起こされました。

“ラクダ1”

おお、たしかにラクダがたくさんいますね。
アフリカっぽい絵面にテンションが上ります。

しばらくラクダの写真を撮っていると声をかけられました。

"ラクダとお兄さん”

「ちょっとラクダのヒモ持っててくれない?」

それやるの僕でいいんですかね?
ただせっかくの機会なんで持たせてもらうことにしました。

“ラクダとぼく”

暴れたりしたらヤバいなとちょっとビビリましたが
何事もなく終わりました。

まあいい経験になりましたね。

ラクダのヒモを持っていたお兄さんに話を聞いたところ、ヒザがかゆかったようです。

“ラクダとお兄さん”

たしかに今見ると左ヒザが上がってますね。

でもひもを持ちながらでもヒザをかけるんじゃねーのと思いましたが、それは僕の口からは言えませんでした。

ヒザの話はさておき、改めて目的地に向かいます。
再度車に乗り込み1時間ほど走ったところで到着しました。

“ガイドからの説明”

今回の場所はこのツアーでも最も危険な場所の一つとのこと。
くれぐれも気を付けてくれ、とのアドバイスをもらいました。

"いざ出発”

日中になってしまうと50度近くまで気温が上がるようなので
朝早い時間の出発のようです。

“ゴツゴツ1”

写真のようなゴツゴツとした岩を進んでいきます。
固いので思ったよりも歩きやすいです。

"ゴツゴツ2”

“ゴツゴツ3”

30分ほど歩くと何かが見えてきました。

“黄色い何かが”

ついに到着しました。
このツアーで一番楽しみにしていた場所の一つ、「ダロール火山」です。

“ダロール1”

地球とは思えないような風景がそこにはありました。

“ダロール2”

火山なので歩くと軽く熱さを感じます。
まるでキーマカレーみたいですね。

“ダロール3”

赤や黄色以外にも緑色や茶色の地帯もありました。
硫黄やカリウムの影響でこんな色になっているようです。

“ダロール4”

間欠泉が噴き出しているところもありました。
ただここもエリトリアとの国境に近いようで、兵士の方がたくさんいました。

“ダロール兵士”

ソルジャーのみなさんありがとうございます。
念願のダロール火山を見ることが出来て大変満足しました。

続いて次の目的地ソルトマウンテンに向かいます。

“ソルトマウンテン1”

ここはソルトマウンテンという名が表す通り、すべて「塩」で出来ています。
トルコの有名な観光地、カッパドキアにもどことなく似ていますね。

“ソルトマウンテン2”

こちらもエリトリアとの国境が近く危ないようです。
そのため、ダロール火山と同様にソルジャーも同行していました。

“湧き出る温泉”

また近くには昨日入ったものと似た泉がありました。
こちらは人が長時間入るには向かないようですが、肌に良い成分が含まれているようで化粧水として使われたりもしているようです。

ソルトマウンテンを後にし、車を走らせること1時間。
次の目的地に到着しました。

“塩の採掘場1”

大量のラクダがスタンバイしているのが遠くに見えます。

“塩の採掘場2”

作業している方に話を聞いてみると、地面に埋まっている塩の採掘を
しており、掘ったものをラクダに運ばせているとのことでした。

“塩の採掘場3”

数百頭のラクダが座って待っていました。
ラクダも暑い中大変そうですね。

この時の気温も50度近くありました。

“塩の採掘場4”

掘った塩の塊は形が整えられ、一つあたり6~7キロの重さで統一されているとのこと。みんな手際よく作業を進めています。

すげえなと感心しながら周りを散策していると見慣れた物体を見つけました。

“ドローン”

そうです。
巷で話題のドローンです。

手軽な値段で撮影が出来るラジコンヘリですね。
ちなみに僕も持っていたのですが、キューバは違法らしく没収されてしまったのは苦い思い出です。

※ドローンに関しての記事はこちら

“日本のテレビ局”

誰のものかなと眺めていると、何と日本人の方でした。
某テレビ局の方とのこと。

近々このあたりの特集をするので取材に来ているとのことでした。
放送は7月中とのことですが、たぶんまだ帰国していないので見れなさそうですね。

残念!

その後はせっかくの機会なので塩の採掘作業を手伝わせてもらうことにしました。

“採掘作業1”

テコの原理を利用して岩をひっくり返します。
なかなかの重さで、僕一人では厳しそうでした。

“採掘作業2”

手伝ってもらって何とか掘り返すことが出来ました。

“採掘作業3”

一人でこれを持ち上げることもすごいですが、
何よりこの炎天下の中やることに驚きました。

“ラクダの運送”

完成した塩はこうしてラクダによって街まで運ばれていきます。

この日は朝早かったのでこれにて終了です。
宿泊先の村に到着し、皆で乾杯しました。

“宴会1”

エチオピアビールやこの村で作られている地ビールを飲みました。

“宴会2”

国籍がバラバラなので話すときは英語。

自分自身数年前まで一切英語を話せませんでしたが、今はそれなりにコミュニケーションが取れるので進歩を感じました。

世界中の人と話したりするのも旅の醍醐味ですよね。

3日目|1歩間違えれば死!危険な溶岩が目の前に!エルタ・アレ火山

昨日疲れすぎて早く寝てしまったせいか早く起きすぎてしまったため、
近くを散歩しました。

“謎の髪型”

水を飲みながら歩いていたのですが、危うく吹き出しそうになりました。

この髪型は何なんでしょうか。

サッカーの元ブラジル代表のロナウドがこんな髪型をしていた時期があった気がします。大五郎カットですかね?

“謎の髪型2”

朝から暑くてだらけそうでしたが、元気が出ました。
ありがとう少年。

それはさておき、今日はいよいよメインのエルタ・アレ火山に向かいます。
wikipediaによると、標高613メートルで、活動中の溶岩湖としては最も古く、地表にある火山の中では最も低い場所にあるとのこと。

行きやすくて見やすいっていうことなんでしょうか。
とりあえず楽しみです。

今いる村からは6時間ほどのところにあるとのこと。
車でひた走ります。

“道路1”

走り始めたころは道はキレイに舗装され、横を見ると草木が生い茂っていましたが、途中から横に目をやると荒れ果てた大地が広がっていました。

“道路2”

ほとんど砂漠のような地帯を進みます。
道はボコボコで時々天井に頭をぶつけそうになります。

“道路3”

途中からは草木もなくなりました。ごくたまに木を見つける程度です。

"汚い車”

休憩地点の村に到着する頃には砂漠の砂で、車も白くなっていました。
何よりこんなところに住む人々がいることに驚きました。

“壮絶な村”

ここもおそらく日中は50度近くありました。
雨もほとんど降らないようで、世界一過酷な環境というのもうなずけます。

休憩は終了しさらに車を走らせます。

“過酷な道”

道もますます過酷になっていきました。
火山も近いからか溶岩の渇いたような岩道を進んで行きます。

走ること2時間。ようやくキャンプサイトに到着しました。

“キャンプサイト”

こんなところに人が住んでいることに驚きです。

“ここにもソルジャーが”

ここもエリトリアとの国境が近いようで、見張りのソルジャーがいました。
暑い中本当に大変そうでした。暑すぎてちょっとはだけてますしね。

しばし休憩し、涼しくなった夕方からいよいよ火山を目指します。

夕方5時。多少涼しくなったところでいよいよ火山へ向かいます。
涼しくなったと言ってもおそらく40度近くはありそうですが。

“出発前なみなさん”

なかなか過酷なツアーですが、幸いなことに誰も体調を崩さずにここまで来ました。

スタート時と同じく12名で出発です。

“枕”

出発して少し経った頃、カナダ人のジョシュが枕的なものを
持っていることに気が付きました。

“枕2”

あまりにも気になり、歩くことに支障をきたしそうだったため、
ジョシュに確認したところ、

「ケイ、これはだよ」

と返ってきました。
やっぱり枕か、って何で登山に枕持ってるねん。

聞いたところなんでも異常に枕にこだわりがあるようで、
常にいい環境で睡眠を取りたいようです。

とはいっても火山付近で寝るのなんて3~4時間ですしね。
どう考えても邪魔だと思うんですが、それは言えませんでした。

枕はさておき、岩道を引き続き進んでいきます。

“岩道”

溶岩が冷えて固まったようですが、思ったより歩きやすくみんなサクサク進んでいきます。

ただひとつ難点は気温が高くしんどいこと。

“休憩で飲んだ”マンゴジュース

休憩で飲んだ最高に温まっているマンゴージュースですら美味しく感じました。
相変わらずジョシュはを持っています。

あれ以降枕についてのやり取りは控えました。
たしかに上質の枕っぽい雰囲気はプンプン感じますね。

全然知らないですけど。

出発してから2時間ほどが経ち、
日が沈んだのでここからはヘッドライトを装着して進みます。

そうしてしばらく進んだところ光る何かが見えてきました。

“光る何か”

あれは火山なのか?
全員が興奮した様子で一斉に早足で向かいました。

“火山1”

そこには待ち望んでいたものがありました。
マグマがうねりを上げて動いています。

“火山2”

あたりには柵などなくどこまでも近くまで行けてしまいます。
硫黄のような刺激臭とともに熱さを感じます。

“火山3”

ここまで火山に近づけるのは世界中でもここだけとのこと。
写真でどこまで伝わるかあれですが、とにかくものすごい迫力でした。

“火山4”

“火山5”

“火山6”

幸いにも今は穏やかなため人が近づいて見ることが出来ますが、
いつ活発になるかもわからないですし、

事故などが起きた場合は見学自体が出来なくなってしまうかも
しれません。

トルクメニスタンにある地獄の門と並び、楽しみにしていた場所ですが、
勝るとも劣らない絶景がそこにはありました。

“地獄の門はこちら”
※昨年秋に訪れたトルクメニスタンのガスクレーター、通称「地獄の門」

無事に火山を見ることが出来たので、翌朝まで睡眠を取り下山しました。
ジョシュの枕は活躍したのでしょうか。

“ソルジャーと共に下山”

ソルジャーの皆さん4日間ありがとうございました。
ゲリラ部隊に襲われることなく無事にツアーを終えられました。

“ラクダもありがとう”

水などの荷物を運んでくれたラクダにも助けられました。
ありがとう、ラクダ。

“皆さんありがとう”

そして4日間一緒に行動した世界各国の旅人の皆さんもどうもありがとうございました。

ツアー情報など

最後にツアー情報です。

エルタ・アレ火山を始めとして、ソルジャーを雇うことや許可証が必要なことから個人で行くことはほぼ不可能なようで、ツアーに申し込まない限り行けないようです。

4日間のツアーで350ドル〜600ドルとのこと。

時期にもよるようですが、申し込む人数などによって価格が違うようです。火山だけ行く1泊2日のツアーもあるようです。

私松本が利用したツアー会社はエチオトラベルでした。
他にもマグマツアーという会社も人気なようです。

“ガイドのアキさん”

ガイドのアキさんも英語が堪能で非常に良い方でした。
どうもありがとうございました。

その他エチオピア情報

エチオピアになじみのない方も多いと思いますが、
アフリカでも有数の観光資源が豊富な国です。

“ムルシ族”

あごにお皿をはめていることで有名なムルシ族やファッションが特徴的なバンナ族。

“バンナ族”

今回訪れたダナキル砂漠以外にも個性豊かな民族が有名だったり、
世界でも有数のコーヒー大国としても知られています。

コーヒーは安価で非常に美味しかったです。

“エチオピアコーヒー”

その他にも国民食である「見た目はぞうきん、味はゲロ」と旅人の間で言われているインジェラはおすすめです。

“インジェラ”

舗装されていない道も多い上に、バスが早朝発のものも多く、移動が大変でしたが、それ以上に見どころも多く、非常に魅力的な国でした。

なかなか行きづらい国ではありますが、お盆休みや年末年始の長期休みでぜひ行ってみてはいかがでしょうか。

おすすめです。