りっか
(更新)
"魔法使い"そう呼ばれるにふさわしい、世界が認める若き”天才”落合陽一さんインタビュー後編。
前編はこちら
前回「ブラッディーメアリーが英語圏の方に通じず、注文できない」という英語の弱点を教えていただいたので、実際にDMM英会話講師と英語で会話をしていただき、DMM英会話講師が落合さんの「ブラッディーメアリー」を聞き取れるか検証させていただきました!!
落合陽一さんのオンラインレッスン動画公開です。
http://youtu.be/cn-wh03TNvk
いかがでしたでしょうか。
こちらの動画をご覧になられましたら、再度インタビューをお読みいただくことをおすすめいたします。
それではインタビュー後編の前にまずは、
11月2日のTOKYO DESIGNERS WEEKで開催された『天才万博』落合陽一さん講演のルポからどうぞ!
数多くの注目デザイン作品や、テクノロジー技術が勢揃いする、『TOKYO DESIGNERS WEEK2014』
その中でも最も注目度の高い「天才万博」ステージに登壇された落合陽一さんの講演を取材してまいりました。
当日、会場には立ち見客もずらりと並び、満員御礼。
集まった大勢の観客が現代の魔法使いの息もつかせぬ講義に耳を傾けていました。
名古屋や、京都などの遠方から駆けつけた人も多く、その場にいる人たち全員がとても真剣に講義に聞き入っている様子が印象的でした。
月食の原理や、アップルのブランド戦略など、普通一緒に語られることがないような分野が、落合さんの講義では1つのテーマに融合します。
落合陽一さんの堂々とした軽快な語り口調でテンポ良く講義は進み、"エクスペリエンスドリブン"や"アルテスメカニテー"など一般人には耳慣れない言葉や難解と思われる話題が相次ぐも、常にわかりやすい例で補足をしてくれるので、客席はどんどん引き込まれて行きます。
まるで子どもの時に初めて飛行機を間近で見たときのような、好奇心に満ちた空間でした。
テクノロジーとデザインの歴史についてギリシャ時代から現代へタイムトリップさせつつ、未来を語る様子はまさに”天才”という印象を受けました。
落合陽一さんの講義は、最後に全てのまとめで終わりました。
まとめの言葉を抜粋してご紹介いたします。
「中国の古事で宇宙,「宇」というのは空間を指し、「宙」は時間を指します。
我々の責務は技術であれ芸術であれこの世界の空間や時間を、つまり我々の生きているこの物理的な世界そのものをなんとかしてコントロールしたり、なんとかして問題を解いたりして、より良くしていくということ。
今の世界というのは”映像の世紀”から”魔法の世紀”へどんどん物理的に変わってきているから、「問題を定め、それを紐解くことによって、だれが幸せになるのか?」いうことを考えながら生きて行くことがとても重要なんです
本日はありがとうございました。」
テクノロジーと、未来について哲学的かつ現実的な話しに客席は興奮冷めやらぬ様子で拍手喝采。
自分もテクノロジーとアートについて少し詳しくなれたような気がしました。
今回の講演は、連載記事「現代の魔術師・落合陽一連載『魔法の世紀』」でも紹介しているとのことでしたので、是非お読みください。
久しぶりに昨日会いましたよ。
そうそう、父(落合信彦さん)は英語ぺらっぺら。
今は70いくつだからそんなでもないですが、前は世界を飛び回ってましたからね。
アサヒスーパードライの最初のCMキャラクターだったから、Youtubeで見たことあるかもですが、ヘリから降りて、ごつい人と会話してたりしますよね。(笑)
博論も英語でかちゃかちゃやってますよ。
大学生で研究始めたてのころは父に論文読んでもらったり、論文を直してもらったりしていましたけど、最近は全然ですね。論文直すのは結構大変みたいです。
父もカタカナ英語で話すんですけど、父と喋った外国人はみんな「超きれいな発音だ」って言うんですよ。(笑)
それが意味がわからなくて。(笑)
本当に意味がわからないんですけど、どうやらそういう領域があるらしいんです。
一見、日本人からしたら完全にカタカナにしか聞こえない英語なんです。
でも海外の人からすると、すげークリーンなイングリッシュを喋っているように聞こえる。
「そういうカタカナ英語も世の中には存在するらしい」と、誰かが言ってた。(笑)
【写真】落合陽一さんの研究
Towards Digital Transformation of Real World Textures
はい、英語喋ってますね。
僕がちっちゃいころから両親は英語で喋っていて、何を言っているのかはわかるけれど、僕は思考回路が日本語でできているので、基本的には英語が得意ではないです。
くだらない話しなら英語でいいけど、研究のことを考えたり難しいことを考える時は頭が日本語になるので結構大変なんです。
"コミュニケーション"と"考える"は違う作業じゃないですか。
空気のように世の中を流していればいいのであれば、
"OK, That’s Cool!"
"Sounds great!"
とか言っておけばいいわけなんだけど、そういうわけでもない。
普段考えるのはいつも日本語ですね。
たまに英語的な考え方をすべきだとは思うときもありますけどね。
でも、だいたいは日本語で考えている気がする。
普通に英語で適当に喋っているときは英語で考えたりしていると思うんですけど、日本語で考えていることは多いですね。
【写真】CGとインタラクティブ技術の世界最大国際会議『SIGGRAPH2014』での講演の様子
日本の経済や世界の動きを見れば明らかですが、本当に、英語はやっといた方がいいと思います。
英語が話せればトヨタのように海外中心で展開出来る.外資をどうやって吸収するかと言ったら日本は常に海外にモノを売るしかない。
海外を主戦場で戦うのあれば、海外に自分のコンテンツが売れるように英語が喋れた方がいい。
実は僕は、英会話教室に通ったりとか特別なことは何もしていないんです。
コンピューターの研究の中心はアメリカなので、学会はほとんどアメリカで開催されます。
19歳の頃からずっと英語を喋らないといけないから喋ってる。
最初はよくわからない状態でしたが、よく中学校の教科書全部読めれば英語話せるって言いますよね。
論文は中学校の文法でほぼ全部書けるんです。
論文は正しいことを書く必要があるので、Aという文脈にBという問題がある。Bを解くとCだった。CがDか確かめた、DはEによって決まっていた。Eの理由はFだった。って書いていく。
そんなに難しい話しではないですよね。
【写真】SIGGRAPH2014 Art Gallery
誰かと英語で喋っていても、通じるけど何を言っているかわからないかも。
日本語の雑談力も低い男なので。(笑)
初めの方で言った、あまり英語が得意でない人が英語で会話するもう1つのポイントは、基本的に相づちの打ち方と、会話のリズムが日本語と違うことを理解しておくということです。
身のない雑談であれば、
"Nice!" "Sound good" "Awesome!" "Cool!" って言っておけばいい。
それで、なんか言ってきたら
"Really?" "Genius!" って言っておけばだいたい相手は喜ぶ。
基本的には会話のキャッチボールしとけばよくて、キャッチボールに意味はいらないからとりあえずリアクションをとればいい。
僕は講演会で対談をすることもあるんですが、相手が「○○ですよね」て言ったことに対して「そうですね」て返答したら会話は終わりますよね。
日本人はそれをよく英語でやるんです。
"How are you?"と聞かれて、
"I’m fine" 終了。
「僕はいいけど、君は?」ていうそこのリズムが重要です。
あと、褒め言葉を20個くらい用意しておけば大丈夫。
僕の知り合いに"Cool" しか言わないスイス人がいるんです。
フランス語調のイントネーションで「クゥール」て言うんですよ。
彼はそれ以外の反応をすべきときにはちょっと固まる。(笑)
それを見て俺は誉める言葉を20こくらい用意しようと思った
"Definitely cool"とか、バージョンを増やした。
自分はよく"Crazy!"って言われます。もちろん褒め言葉です。
もし日本が世界で一番研究が進んだ国だったら全然日本語喋りますけど、残念ながらそうではない。
現在多くの国がグローバル経済的な問題で英語を習得せざるを得ない状況になっていますし。
日本語は1億人にしか通じないから、そこをしっかり理解しておいてほしい。
英語は使い続けていればそのうち話せるようになります。
自分にスキルがあれば英語なんてちょいちょいやりながら覚えればよくて、英語が話せないから何かをしないというのは選択の範囲外ですね。
雰囲気で話せるようになればそれでいい。
オンラインレッスンみたいにどの国の人が出てくるかわからないから、正確じゃなくたって全然いい。
話すやる気と話したいことがあることが重要なんです。
僕の英語は適当ですが,学会でもいろんな国の人間がくるから、あの感じでみんなと喋ってます。
それで通じてるからまぁ及第点.これからもどんどん話してうまくなっていこうと思います.
こちらこそ、ありがとうございました。あんなんでよかったですか?(笑)