Kurumi
(更新)
さて、日頃のオンラインレッスンで、「フリートーク」を選択する方は多いのではないでしょうか?
でも、フリートークって意外に難易度が高く、慣れていないとその効果を最大限に引き出すことは難しいんです。
「会話に詰まってしまう…」「沈黙が続きがち…」「いつも同じことについて話している…」という方も少なくないはず。
そこで今回は、数あるフリートークを経験してきた現役講師の私が、フリートークで話す「鉄板ネタ10選」を、そのまま使える質問フレーズ例と共にご紹介。
後半では、フリートークの際のアドバイスやポイントについてもお伝えしていますので、ぜひ参考にしてみてください。
私が普段担当するレッスンでは、英語初級者やお子さんのユーザーさんが多いこともあり、教材を選択する方がほとんどで、フリートークは3割程度。
しかし、「フリートークしかやらない!」というユーザーさんが多数いるほど、フリートークは人気で、かつ上手く活かせれば、レベルを問わず英語力を伸ばすことができます。
これからご紹介する10の鉄板トピック(ネタ)を使えば、英語上級者以外の方も、問題なくフリートークを楽しめるはず。
実践フレーズも合わせて紹介していますので、それらを参考に講師に質問し、また質問された場合は「こんなことを聞かれてるんだな」と理解しながら、会話を広げてみてください。
お互いに相手が「何をしている人なのか」を知ることは、コミュニケーションをとっていく上でとても大切です。
まずはお互いを知るという意味で、社会人の方なら仕事のこと、学生さんなら何を勉強しているのかなど、日頃の取り組みのメイン部分について話してみるのがおすすめです。
仕事ならば、具体的な業務内容や、なぜその仕事を始めたのか、仕事のどういった部分にやりがいを感じているのかなど、話せる範囲で話してみましょう。
学生さんであれば、専門分野や部活動・サークルについて、また最近あった学校での出来事などについて話してみましょう。
仕事や学校などの所属がこれといってない場合は、家事・育児、コミュニティでの活動、または以前やっていた仕事のことなど、何かご自身が経験したことのあることをお話ししてみてください。
「職業は何ですか?」
「仕事で好きなことは何ですか?」
「学校ではどのような科目を勉強していますか?」
誰にでも、毎日または毎週必ずするような日課や習慣が、何かしらあるはず。
そういった日々のルーティーンについて、Morning / Afternoon / Evening / Nightに分けて話してみてください。
毎朝コーヒーを飲む、決まった時間にレッスンを受ける、月曜日にヨガクラスに行くなど、なんでもOK。
ルーティーンを知ると、相手の日常生活や人柄をイメージしやすくなり、親近感を持ちやすくなります。
「あなたの日課は何ですか?」
「毎日のルーティンを説明してください」
「毎朝何をしますか?」
フリートークの鉄板かつ、英語特有のトピックで、“How are you?”(元気ですか?)とセットで聞かれることが多いこちらのトピック。別にレッスンに限った話ではなく、日常的に挨拶感覚で聞かれることもしばしば。
朝であれば今日の予定、昼であれば今までしたことやこれからすること、夜はその日1日を通して何をしたのか。また、休日前であれば休日の予定、休日明けであれば休日どうだったか、について話します。時制を意識してスピーキングしてみましょう。
プランがなかったり何もしなかった場合は、"I’ll just relax this weekend."(今週末はリラックスする予定)、 "I stayed at home the whole weekend."(週末はずっと家にいたよ)のように答えればOKです。
「今日は何するの?」
「今日は何してたの?」
「普段、休日は何をしていますか?」
「週末はどうでしたか?」
レッスン中に、英語そのものについての話になることも多いと思います。そこで、自分の最近の英語学習の取り組み状況や、抱えている悩みを講師に伝えてみましょう。
客観的なアドバイスや、学習モチベーションを上げる言葉がもらえるかもしれません。
「英語を上達させるために、どんなことをしましたか?」
「単語を覚えるのに1番いい方法は何ですか?」
「現代英語表現を学ぶのにオススメの海外ドラマを教えてください」
「英語を学ぶのにオススメの面白い洋書を教えてください」
世の中の気になるニュースや話題について話してみましょう。
『デイリーニュース教材』で気になったトピックや、いま世界で話題になっているニュースや現象について話していると、1レッスンあっという間にすぎてしまうかも?
「今日の最も気になる世界ニュースは何ですか?」
「どんな種類のニュースが気になりますか?」
「あなたの国で話題になっていることは何ですか?」
自分の趣味、ハマっていること、得意なことなどを人に話すときって、ワクワクしますし、話しだすと止まらなかったりするものです。
この「話したい!」という気持ちは、あなたのスピーキング能力をグッと後押ししてくれます。遠慮せずに、自分が満足するまで話しましょう!
そして講師の趣味や好きなことも聞いてみましょう。もしかすると共通の趣味が見つかるかも?
「趣味は何ですか」
「暇なときは何するの?」
「最近はどんなことにハマっていますか?」
オンラインを通じて世界中にいる講師と文化交流ができる。これは、英語学習の醍醐味です。講師の国について、いろいろな質問をしてみましょう。
天気や時差に関する質問から入って、食べ物・言語・文化・歴史などに話を展開していくのがおすすめ。自分の持つバックグラウンドや価値観とは異なるものを理解することで、自分の視野が広がりますし、何より世界中を旅行したような気分を味わうことができます。
「今あなたの国は何時ですか? 今日の天気はどうですか?」
「あなたの国の有名な食べ物は何ですか?」
「あなたの国の好きなところは何ですか?」
「あなたの国と日本の間で何か似ている点はありますか?」
今住んでいる場所、生まれ育った街のことについて話してみましょう。
また、オススメの食べ物や、観光スポット、有名なものがあれば伝えてみましょう。
世界中のさまざまな国・地域に住む講師から、貴重な情報を聞き出せるチャンスです。
「今住んでいる所はどんなところですか?」
「あなたの生まれ育った場所について教えてください」
「あなたの街で何をするのが1番楽しいですか?」
自己紹介で "I like watching movies." や、"I like reading books." という方は多いですが、フリートークでは、それらについてより深く掘り下げてみましょう。
例えば、「今日見た映画はこんな話だった!」「好きなバンドのこの曲がオススメ!」「洋書を読みたいんだけど、オススメは何かある?」というような感じです。
エンタメ以外にも、自分が好きな芸術アーティストやスポーツ選手について話してみるのもおすすめ。
「最近見た映画は何ですか?」
「カラオケでいつも歌う歌は何ですか?」
「あなたの人生に1番影響を与えた本は何ですか?」
講師と打ち解けてきたら、自分の家族、友達、同僚などについて話してみましょう。
家族構成にはじまり、どんな友人がいるのか、友人とはどんな風に過ごすのかなど、相手のプライバシーを考慮しつつ徐々に会話を発展させてみてください。
「家族について教えてください」
「あなたの親友は誰ですか?どんな人ですか?」
「週末は誰と遊びに行きますか?」
「旅行へ行くなら誰と一緒に行きたいですか?」
フリートークの鉄板ネタをご紹介しましたが、ここでは、フリートークをする上でのポイントをお伝えします。
ただ単に、今現在のこと(または過去のこと)を話して終わりではなく、さまざまな時系列から話すと会話が広がりやすいですし、より話が興味深くなります。
例えば、「以前はこうだったんだけど、今はこうで、これからこういう風になるかも」「昔はこう思っていたけど、現在はこう思っていて、将来はこうしたいと考えているんだ」というように、複数の視点から話してみましょう。
お互いが会話の中で質問をし合う際に、"Yes / No"で答えて終了してしまうような質問だと、それで会話が終わってしまいます。
より話を発展させるために、質問はwhat(何が)who(誰が)when(いつ)where(どこで)why(なぜ)How(どのように)から始めるようにしてみてください。
回答する際も同様に、5W1Hの観点から話すように意識しましょう。
回答がシンプルすぎると、"Why?"(どうして?)と聞きたくなりますよね。なるべく具体的に話すように心がけましょう。
初級・中級者の方にとっては、フリートークで「たくさん話す」ということは簡単ではありません。
ただ、せっかくのフリートークレッスンです。話し続けるのが辛かったとしても、なるべく自分の発言を長くして、積極的に話してみましょう。
単語だけ、一文だけで答えるのではなく、"because ~"(なぜなら)、"but~"(しかし)、"for example,~"(例えば、)、"also"(あと、)などの接続詞を活用して、長く話す工夫をしてみてください。
まずは、「7割は私の話す時間!」を目標に頑張りましょう。
最後に、ちょっとしたアドバイスです。
フリートークでは、教材を使ったレッスンのように、言葉や表現をインプットしてからアウトプットするのではなく、アウトプットを通してわからないことをインプットする学習プロセスになります。
したがって、わからない単語や言いたい表現があれば、すぐに講師に聞きましょう。
「〜はどのように言いますか?」
その場ですぐに聞けなかった場合は、手元のノートに言いたかった言葉を日本語でメモしておいて、レッスン後にすぐに調べましょう。
インプットの少ないフリートークでは、知らなかった表現をいかに自分のものにするかが重要。
フリートークの特徴として、本当に自分の知りたい表現や、よく使う言葉に出会うチャンスが多いので、その学習機会を存分にいかしましょう。
「ただ楽しくお話しして終わってしまった!」というのもいいのですが、「しっかり英語力を伸ばしたい」という方は、事前にリクエストを伝えておくことをオススメします。
話したいトピックが事前に決まっているのであれば、そのトピックについて話したい旨を伝えたり、ボキャブラリーを増やしたいのであれば、チャットボックスへ記入してほしいなどと伝えるといいですよ。
「今日のレッスンでは〜について話したいです」
「チャットボックスにできるだけ多くの言葉と表現を入力してもらいたいです」
予約の際にリクエストを記入していない場合でも、レッスン冒頭のリクエスト確認時や、フリートークを始める前に直接講師に伝えればOKです。
初対面の講師とのレッスンでフリートークを選ぶ際は、特に自己紹介を具体的に話すよう心がけてみてください。なぜなら、自己紹介で自分の話した内容について、追加の質問をする形でフリートークが進んでいくことが多いからです。
例えば、趣味である読書について話すときは、"I like reading books." に続けて、以下のように話を展開させてみてください。
「本を読むのが好きで、特に小説が好きです。中でもファンタジー小説や犯罪小説が大好きで、お気に入りの作家は『ハリーポッター』シリーズを書いたJ・K・ローリングです」
オンラインレッスンはお互い初対面のことがほとんどです。
今回ご紹介したトピックを使って、フリートークを進めてみたり、ご紹介したフレーズで講師に質問をして、会話を楽しんでいただければ幸いです。
もし、聞かれて困ることがあったり、「話したくないな」と感じた場合には、"It’s hard to answer the question."(その質問には答えづらいです)というふうに、講師に伝えてください。
特に、フリートークでは自分自身のことについて話すことが多いので、個人情報については話せる範囲でお話ししてくださいね。
話の展開が予想できないからこそ、真の英語コミュニケーションを楽しめるフリートーク。ぜひみなさんも、フリートークを日頃のレッスンに取り入れて、存分に楽しんでくださいね!