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単語帳から一歩飛び出し、生きた英語を身につける方法

単語帳から一歩飛び出し、生きた英語を身につける方法

単語帳から一歩飛び出し、生きた英語を身につける方法

単語帳で単語を覚えることも大事。でも、リアルな英語に触れることも、同じくらい大事です。
特に、話せる英語を身につけるためには、単語帳で単語を覚えるだけでなく、生きた英語にどれだけ触れてきたかが、大きなポイントになります。

リアルな英語に触れた方がいいと言うのには、理由があります。それは、英語単語をしっかり記憶して、さらにそれらを使えるようにするためには、英単語に対するリアルな感覚が不可欠だから。英語を話すためには、無味乾燥な単語のでは羅列ではなく、単語一つひとつの生き生きとした顔を知る必要があります。

ひとつ例を見てみましょう。例えば、”develop”の使い方。【成長、開発、発展】などの日本語訳で覚えてる方も多いかもしれません。全体的に、ポジティブなイメージですよね。ちょっとLongman英英辞典から、いくつか例文を引用して見てみましょう。(一部例文をかんたんに書き換えているものもあります)

(1) Scientists are developing new drugs.
(科学者たちは新しい薬を開発している。)
(2) Students develop their speaking skills.
(生徒たちがスピーキング力を伸ばす。)
(3) Children develop a sense of responsibility.
(子供達に責任感が生まれる。)

どうでしょうか?ここまでであれば、見ても「ああなるほど」と思う方も多いかもしれません。そうしたら、次の例文はどうでしょうか?

(1) Some alcholics develop liver disease.
(アルコール中毒者の中には、肝臓の病気を発症する人がいる。)
(2) The oiltank developed a small crack.
(そのオイルタンクに、小さなヒビが入った。)

こういうネガティブな "develop" は、見慣れない人もいるかもしれません。また、他にも "develop" にはこんな意外な用法もあります。

"Did you ever get the pictures developed?"
(あなたは写真を現像したことがありますか?)

普通だったら、いくつかの日本語訳を覚えて終わってしまう単語帳の単語学習も、こうやっていろんな生きた英語を見てみると、日本語訳じゃ捉えきれないような奥深さが見えてきます。これが、単語帳を飛び出して、英語にどんどん触れるべき一番の理由です。

単語帳だって必要

「じゃあ単語帳はいらないの?」そう疑問に思われる方もいるかもしれません。でも、単語帳が必要ないとは、僕も思っていません。
それは、どんなに生の英語に触れながら単語を覚えることが大切でも、やっぱり単語帳の方が効率的だし、広い範囲をカバーできるからです。
単語帳だったら、覚えていない単語だけに絞って何回も復習できます。
でも、洋書や洋画などで勉強していたら、けっきょく全部読んだり観たりしなきゃならないので、そういう訳にもいきませんよね。

単語帳にもデメリット

ただ、単語帳にもデメリットはあります。それは、単語帳に出てくる単語は、どれも同じように見えてしまうこと。
単語帳では、どんな単語もきちんと整列しています。みんな同じような顔をして、綺麗に並んでいるんです。
もちろん、そのおかげでたくさんの単語を効率良く勉強できるのですが、それと同時に単語のリアルな側面が見えにくくなってしまうのが単語帳のデメリットです。

リアルな英語の海に飛び込んだ、その先にあるもの

だからこそ、リアルな英語の海に飛び出す、その勇気が大事になってきます。「まだ自分の英語に自信がないから、しばらくはテキストで…」という人もたくさんいます。でも、英単語を覚えるのと同時進行で、どんどん英語の海に飛び出してもいいと、僕は思っています。僕自身、そう思って躊躇したことは何度もあります。でも、心配なのは大体英語に触れ始める前だけで、いざやってみると意外といけたりするものです。
※でももちろん、体当たりして「やっぱ難しい」って思ったら、触れる英語のレベルの調整は必要です。

たとえば、英語の本を読んでみる

英語の海に飛び出すひとつの方法は、英語の本を読んでみることです。
今は、簡単な単語だけで書かれた洋書など、従来のいわゆる「英語のテキスト」よりもずっとリアルな英語が、すぐ手の届くところにあります。僕もよく本屋さんの英語コーナーに足を運びますが、少し大きな書店だったら、もう必ずと言っていいほど英語学習者向けの洋書の棚があります。代表的なところでは、『IBCパブリッシング』、『Oxford』、『Penguin Readers』などが、豊富な種類の学習者向けの洋書を出しています。
英語の本はたくさんの種類があるので、ぜひ自分が一番読みたいと思えるものを手にとってください。

「役に立ちそうだから」ではなく、「読みたいから」が根っこにあるだけで、英語学習はずっと楽しくなります
楽しくなれば継続できるし、継続できれば伸びるんです。一度このサイクルに入ってしまえば、もうこっちのものです。
こんなに恵まれた環境だからこそ、まずは自分のできるところから、本物の英語に触れるチャンスを作ってみてはどうでしょうか?
そうすれば、今まで知っていたつもりの単語を、もっともっと深く知ることができるはずです。

単語の豊かな表情を楽しもう

単語帳で見られるのは一つの顔だけ。でも、本当はどんな単語だってもっと表情豊かです。
だから、リアルな英語に触れ続けていると、自分が知っていた単語の新しい側面がどんどん見えてきて、その度にわくわくを感じることができます。
「あーそんな使い方もあるんだ」「その発想はなかった」「この文脈だとそういう意味になるのか」、リアルな英語に触れ続けるということは、そんな感動を繰り返しです。
そしてその繰り返しの中で、単語のイメージがどんどん深く、正確になっていきます。

でも、そんなたくさんの発見も、本当にたくさんの数その単語に出会ううちに、いずれ落ち着くようになります。
どんなシーンでその単語を見ても、いつもの「見慣れた顔」になってる、そんなタイミングが必ずきます。
うそのときにはきっと、どんな文脈で使われていてもその単語が理解できるし、自分でも使えるようになっているはずです。
そしてその瞬間こそ、本当の意味で、その単語が自分の中に定着したときなんだと、僕は思っています。