りっか
(更新)
前編では牧浦さんの今までの活動とこれからの事業についてを語っていただきました。
後編は "世界から最も注目される日本の若者" の思考をクローズアップ!
情報収集の手段やアイデアが生まれる瞬間、そして牧浦さんが世界で活躍する理由についてお話しいただきました。
「世界を相手に好きなことをする」思考に、気付かされ考えさせられる名言続出の後編です!
心のメモ帳のご準備をお忘れなく。
ー トピック ー
1. 恵まれた環境で育っている以上、還元するのは義務だろう
2. "世界初"を生み出し、一直線に未来を目指せ
3. 情報を集め、アイデアの点と点を繋ぐ
4. 好きなことを追求し、世界を相手にするということ
5. 英語はしゃべれるようになったらいいことしかない
6. <おまけ>牧浦土雅 はじめてのDMM英会話
僕がもともと東アフリカへ行ったのは、誰かを助けたいとかボランティアとか善意の気持ちではないです。
悪気があったわけでもないですが(笑)。
何かに駆り立てられてアフリカへ行くっていう感じは特になくて、おもしろいことをやっていきたい。
他とは違うフィールドでたくさんいろんなことやっていきたい、インパクトを与えることをやりたい、日本でやるよりもっと市場が大きいところでやりたい。
20億円稼ぐより、20億人の人々の生活を変えたい。
単純に先進国に生まれた以上、新興・途上国40億人の人が我々に限りない期待をするのは当たり前だと感じていて、恵まれた環境で育っている以上還元するのは義務だろうと考えています。
これはイギリスのボーディングスクールで叩きつけられたことの一つですが、
"ノブレス・オブリージュ (noblesse oblige)"
「多くを与えられた人は多くのことを期待される。というのを意識しながらおもしろいことを」て言いながら、道を外さないように意識していますね。
単純に、今までの国際協力のモデルに「先進国」と「途上国」という位置付けがありすぎるためにあまりうまくいっていないというのがあって、「その境界線を壊したい」というのが僕の目標の一つです。
途上国が先進国並みに成長すればそれで終わりかと言ったらそれも違い、今までの、先進国が途上国を一方的に支援しているのがおかしいと思っていて、お互いから学べるところがある。途上国が先進国から学べること、先進国が途上国から学べることもある。
お互いの経済をビジネスパートナー "A" と "B" としてやっていくのが真の国際協力だと僕は考えています。
そういう、新しい仕組みが必要なんじゃないのかなって思っていて、僕が途上国へ行って「何かしてあげている」ていうスタンスは全然ないです。
だからこそ農業のプロジェクトも、農民の人たちからはお金はもらっていませんでしたがちゃんと『事業』としてやっていました。
僕もいくつか見てきましたが、国際協力というものには一方的な支援が多いので。以前TEDxでもスピーチしたんですが、国際機関が支援としてある村に井戸を作って、初めは水が出てみんなハッピーだったんですが2週間くらいで井戸が壊れて、誰も直せないから放置されている、とか。
【Simple innovation makes a big difference: Doga Makiura at TEDxYouth@Kyoto 2013】
アフリカに行き出した頃だと思います。
イギリスのボーディングスクールに通っているときに、英語の教師としてインドのスラム街に行きました。
途上国に行くのは初めてだったんで、みんなアンハッピーでダラダラしてくるのかなと思っていたら、僕のクラスの30人くらいが大量に流れてきて、超意欲的に質問をどんどんして、メモもとって、発言もしてくれて、すごいハッピーな感じだったんですよね。
その一方で、かなりの大金を払ってボーディングスクールに通っている人たちは「毎日だるい、授業つまんない、今日は雪で閉校だわーい」みたいな。
「なんでお金がある人たちが不幸せで、お金を持ってない貧困層と言われている子どもたちのほうがハッピーなの??」ていうそのパラドックスがおもしろくて。
それが途上国に引き寄せられて、惹かれていった要因の一つです。
やろうと思えば僕が日本の貧困層にアプローチをかけていくこともできるんです。
でもそれよりもっと、「なにくそ精神」の強い途上国などの、全然ポテンシャルのある人たちにアプローチしたい。
小学生の時から「絶対にお金持ちになって、絶対に親に家を買ってあげる」とかものすごく意欲が高い。教科書を渡しただけでものすごく勉強するんです。
そういう人たちに対し、プログラミング授業をしたりパソコンをあげたり、ネットを繋げたりとかすると、多分一瞬で日本の人たちは抜かれると思います。すでにそうなりつつありますし。
そういうふうに多くの人の競争心を駆り立てていけると、世界中でプレイヤーが多くなります。
僕はプレイヤーを増やしたい。
今、そういう意味で世界で戦える武器を持っていない人たちに武器をあげたい。
英語であれプログラミングであれ、ドクターの資格でもなんでもいいんですけど。
例えば、10人の人がいて、5人の人だけにチャンスがあるより、何か事業を興すにも、10人の人にチャンスがあった方が2倍のアイデアが生まれるし、競争も2倍。単純に先進国の人たちだけをボトムアップで上げていくよりも、もっと多くの人たちにも同じようにチャンスを与えることは重要なんじゃないかなって。
だからチャンスは平等に与えられるべきだし、というか、与えられないともったいない。
世界は広いんですから。広い、と思っています。
僕はスピードを重視していて、それが強みでもあると思っています。
15歳の少年たちがピーター・ティールとかからお金をもらって高校をやめて自分の事業をやっているとか、そういう世界はたくさんあって、彼ら彼女のスピード感ははもう日本人のものとは比べものにならない。
そういうすごい若者をピックアップしてディスカッションとかをするサミットがあって、この前ラスベガスに行ってきました。
PayPalマフィアの中心のピーター・ティールていう人が結構ぶっ飛んでる投資家で、その人のフェローシップ(Thiel Fellowship)が開催している年2回のサミットです。
インド、アメリカ、カナダや北欧、中国、中東、南米とか180人くらいが世界各国から来ていて、そういう人たちは現地の社会問題をリアルタイムで解決しているので危機感しかない。みんなライバル心が強くて、「自分が休んでいるときに、他の人がやっていたらどうしよう」とか、「明日自分と全く同じサービスが世に出たらどうしよう」と考えています。
サミットは同じことをやっている同士がミートアップしようというようなものです。そういうイベントって全然ないので。ディスカッションプラス、スピーカーもたくさん来て。ディスカッションはがっつり大勢の人でお互いに30秒ピッチし出し合う。ピーター・ティール含めZapposや大きいECやベンチャーキャピタルをしている人とかもたくさん来ていました。土日開催だったんですが、金曜日の夜にラスベガスに来て、日曜夜の最終便で自分の都市に戻って高校のクラスいく人もいました。
サミットはみんな英語で、みんなアホみたいに話すのが早いです。彼らは時間の無駄をしたくなくて、時間があったらプログラミングしたり、人と会う、みたいな。
みんな世界初のことしかやらない。
そもそもピーター・ティールのプログラムは、世界初のこと、その市場を独占するようなサービスを作っている人たちしか支援しないもので、大学をやめることを条件に2年間で1万ドル〜10万ドルの資金をファンディングしてもらえるんです。
僕も考えますね。自分の意識が高いうちに成し遂げていきたいという気持ちはあります。
ただ僕はそこまでライバル心とかはないです。
普通に面白いと思ったことやってるだけ、て感じですかね。ライバルは時間くらい。
イメージは1時間後と明日と10年後しかプランニングしないです。ちょっと座ったら「まあこういうふううにいくだろうな、よっしゃやろう」て。
目標はそんなに立てないです。「自分はこうなりたいからこれをやろう」ていう逆算ではなくて、「今から未来へ」ていう一直線で考えています。
1時間以上座ってることってほとんどない。
いざスピード感を失ってしまうと慎重になり過ぎてしまって、いいサービスをリリースできなくなる可能性があります。僕はリーンスタートアップと言われる、「スピード重視で多くのサービスをリリースし、ユーザーにたくさん使ってもらい、フィードバックを受けて、どんどん改善してユーザーにわかってもらえるサービスを作る」ということをやっていきたいです。
ああ、言われます(笑)。
先日も1時間くらい堀江さんとビットコインの話をしました。
僕も個人的にではなく、社会的な広まりとしてビットコインというか暗号通貨に注目しています。アメリカでも投資マネーの多くはビットコイン流れていますし、新興国、途上国では使われやすい。銀行のような仲介業者が手数料を取るという機関が消えつつあります。新興国や途上国だと銀行というステップを取り除いてバーチャルバンク、ビットコインなどに一気に飛ぶんじゃないかって思っています。単純に銀行のカードを持っていない人でもネット上でオンラインバンキングができるっていうことになりますから。例えばフィリピンからの出稼ぎ労働者が今まで20%の手数料を支払い母国へ送金していたのを、ビットコインでリプレイスしてしまえば手数料タダで現地の通貨の交換も必要がない。現在はビットコイン2.0と言われています。使っていない方がもったいないかもしれないです。
僕は、1日1時間以上を情報収集に使っていて、結構時間を費やしている方だと思います。
ニュースのキュレーションアプリとかは5分もあれば見れるのでよく見ますね。記事は午前と午後、日本語と英語で分けて目を通します。
その日のニュースって朝に出ますよね。朝起きてNewsPicksを開いて、SmartNewsを見てYahoo! Japanを見て、という感じで午前中は日本のニュースを主に見ます。
午後お昼以降はZiteとかFlipboardとか海外系のキュレーションアプリを見ます。時差的にヨーロッパの方だとそのくらいが朝なので。
とりあえず日経とロイターさえ目を通しておけば世間一般に重要とされる情報は手に入るし何が起きているのかくらいはわかります。
とりあえず目を通して、スキム・リーディングというか、パラグラフの最初と最後だけを読んだり、タイトルだけ見て終わりの場合もあります。
ランキングでみんなが見ているニュースに目を通して、テクノロジーや教育、ライフハック的なものまで読みます。
紙ではあまり読まないかな、雑誌は読むこともあります。結構たくさん読んでる方だと思いますけど、どうでしょうね。
毎日見ているニュースメディアというのはなくてキュレーションアプリを主に利用していますが、BBCとFast Companyもめちゃくちゃおもしろいので毎日見てます。
いろんな情報をたくさん持っていると、いろんなアイデアの点と点が繋がっていくので考える時間もないうちに良いアイデアがどんどん生まれてきます。
基本的にはあまり考えすぎずに。でも情報はあったに越したことはないので、重要な情報は全部得て、いいアイデアがあったらメモってます。
アイデアを出すのは得意ですけど、僕はエクセキューションの方に長けていると思っているます。がっつり3時間座ってブレストとかはしないです。あんまり座るのは得意じゃなくて、歩いている方がいいです。オフィスもありますけど、いても週一くらいで、忘れ物した時とかしかいかないです。
新しい人と会うようにはしていて、毎日面白い人にしか会っていないです。
例えば、人口知能をドローンに積んで撮影している15歳の高校生とか。ロッククライミングを撮影するドローンとかはあったんですけど、撮影している人を撮影するものはなくて世界初。僕としてはどうでもいい機能なんですが彼ら彼女にしては価値があると。ゴープロがその新しい市場を切り開いたみたいなのも同じ考えらしくて、ピーター・ティールに数十万ドル投資してもらっています。
好きなことだけやってればいいということですよね。そういうと自己満足や自己中心的に聞こえますけど、道さえ間違えなければ好きな事の方が効率良くものが進むと思っていますから。
「流される」ていう言葉がなくなればいいと思っています。日本だけでなく、誰もがやりたいことがやれるっていう世界になれば。
それができればすべての在り方が変わってくると思います。
日本ではあまりそれを追求できていない人が多いですよね。いろんな国へ行けばたくさん方法はあるのに、それに気づいていない日本人が多い。
他の国に比べれば環境もそれこそ少ないんです。意欲の問題、ほかの人に流されない方が重要、ですね。
自分の好きなデザイナー学校へいくとか。そういうロールモデルが増えるといいですね。
僕は人生楽しいです。大学辞めて自分の好きなことしかやっていないので、楽しいです。
英語はしゃべれるようになったらいいことしかない。ほんとに世界は広いですから。
得れる情報、コンテンツに大きな差が出ます。日本語の記事を見ても、結構日本マインドになっていたりしがちで、英語の記事からは海外目線で物事を見れる。いろんな視点で見れる。読者も多いですし、ディスカッションする人も増える。おもしろいですよね。
英語が話せるのはもう当たり前になってきているので特別でも強みでも何でもないですけど、英語を話せるように、理解できるようになりたいと思うなら、生半可なことやってると時間とお金と労力が過ぎちゃうのでやるならとことんがっつりやったほうがいいです。
「今から学びたい人はどうすればいいですか」ていうときは必ず、「映画字幕付きよりドラマがいい」て言ってます。映画はシーンシーンで分けられていて、会話もカットされてる部分が多いです。それに比べるとドラマだとイギリスとかで普通にしている会話が全て入っているので、いろんなフレーズであるし雰囲気もつかめて、さらにそれで最初は字幕で読んでスラっとすぐ全部入ってくると思います。あと、"SEX and the CITY" より "ゴシップガール" です。"24" とか "プリズンブレイク" とか。ああいうのはどんどん入ってきます。
短期間で喋れるようになりたいんだったら、日本語のコンテンツは一切絶って、3ヶ月くらい英語圏で生活していたら喋れるようになると思います。それができないんだったら普通に英語を話せる人ととにかく会って、話す。
僕は普通に日常会話をドラマとかでフレーズ覚えていきました。単語だけでも出てこないですよね。どんな場面、シチュエーションで使うかえばいいのかがわからない。「こういう場面では、これ」とフレーズとシチュエーションをセットで覚えておけば自然と出てくるようになりますよね。
牧浦さんのはじめてのDMM英会話体験動画をどうぞご覧ください。
(30秒めくらいからが見どころです。)
14歳の時からイギリスで暮らしただけあり、見事な英語力。
(相手のDMM英会話講師もイギリス出身のネイティブイングリッシュスピーカーです)
牧浦さんありがとうございました!!