Maksim
(更新)
こんにちはNY City Index 代表のMaksimです。
ニューヨークに住むぞ!と決めたらまず始めにやらなければいけないのが、ニューヨークで住む家探し。物価の高いニューヨークだからこそ、少しでも安い家賃の物件を見つけたいですよね。
しかし、ニューヨークに初めて来るほとんどの方はどうやって家を見つければいいのか分からず、不動産会社を通して高い手数料と高い家賃を払ってしまっています。
では、どうやって家を探せばいいのでしょうか? 今回はニューヨークに住みたいとお考えのあなたへ、物件探しについてご紹介いたします。
日本で家を探す場合は不動産屋、すなわち仲介業者を利用する方がほとんどでしょう。しかしニューヨークでは「掲示板サイト」を利用して家を探すのがオススメです。
▼有名な掲示板サイト(日本人向け)
日本に住んでる方なら「掲示板で匿名の人から家を借りるなんて考えられない!」と思うかもしれませんが、実際多くの方は掲示板に匿名でスレッドを立てて、スレッド内に部屋の写真と連絡先を添付して部屋を紹介しています。
そして部屋が気に入ったらスレッド主に連絡を取って後日部屋を見に行き、気に入ればその場で契約して、ダメなら帰るような流れで部屋を見つけています。
その他の手段でいうと、日本人が経営する不動産屋を使うという手もあります。しかし会社によって異なりますが、年間家賃のおよそ15%程度を紹介手数料として払わないといけません。年間家賃の15%です。はじめから年間家賃の15%は非常に大きな負担ですよね。
一方、掲示板サイトで探した場合に払うのはデボジット(敷金)としての1ヶ月分の家賃代くらい。不動産屋と違い、掲示板サイトでは良い物件がタイミングよく出ているとは限りませんが、掘り出し物の物件がたまたま見つかるなんてことも。
留学先の学校が提携している寮や、留学センターが紹介する物件以外でコストをかけずに家を探したいのであれば、掲示板を使うのが一番現実的でしょう。
ニューヨークの中心であるマンハッタンだと$2000(約24万円)は超えます。マンハッタンから外れたクイーンズの部屋でさえも平均$800〜(約9.6万円〜)が当たり前。さらにビックリなのは、クイーンズの$800の部屋は一人暮らしですらなく、ルームシェアでの値段です。もちろん1人部屋はありますが、他の2、3人と一緒のフロアーに住んでいてです。
さすがに$2000払えば一人暮らしは出来ますが、東京の一人暮らしで家賃24万円の物件といえば、かなり広い部屋に住めますよね。しかしニューヨークでは同じ金額の家賃を払っても、あなたのイメージしている広さの1/5くらいのスペースしか借りれないでしょう。
さらに10年前はまったく人気のなかったブルックリンやクイーンズエリアも最近は人気が出てきており、家賃も毎年上がり続けています。家賃が$800を切る物件は少なくなる一方なのです。そして多くの学生は毎月$2000も払えませんので、90%以上の学生は中心部から離れたエリアでルームシェアをして生活をしているのが現実です。
ただでさえ高いニューヨークの家賃なのに、私の知り合いは$2400の家を掲示板サイトではなく不動産屋を通じて探し、最初に受け取った請求書の金額は家賃3ヶ月分×紹介手数料×税金=約$11000(約130万円)でした。
ここで私の知り合いの悲劇をご紹介しましょう。
知り合いのAくんは2年前、学生としてニューヨークに渡米してきました。彼は貯金をするため、日本にいる時から出来ることは何でも自分で準備をしていました。ニューヨークで家を探すのも掲示板サイトを使い、日本人が貸してる物件を見つけてオーナーに連絡を取り、メールで何度か連絡を取り合いました。
掲示板サイトでの出会いのため、もちろん会ったことは一度もなかったのですが、世話好きな先輩が出来た気持ちで彼は渡米しました。
そしてJFK空港に到着し、教えてもらった住所にタクシーで向かったのですが、そこから彼の悲劇は始まります。
まずイメージしていたニューヨークはそこにはなく、周りは危ない雰囲気が。彼が到着した場所は、マンハッタンから離れたクイーンズの上の方のエリア。
お金がなかったこともあり、とりあえず掲示板に書かれてた「中心部から離れてるが治安がいい」「ルームメイト全員、日本人」「家賃が安い」の3つのキーワードにつられて、Googleで場所を確認することもなく借りてしまったのです。
そして入り口で待っているとオーナーさんが迎えに出てくれ、部屋に案内してくれました。想像通りの優しいオーナーさんで安心したのもつかの間、リビングの片隅にある手作りのカーテンで仕切られた犬小屋みたいなスペースを指差して、
「あそこがあなたの部屋だよ!キッチンは共有だから夜でも電気つくけど気にしないで!」
と言って家賃$550とデボジット1ヶ月分のお金を要求されました。もちろん住みたいと思える環境ではありませんが、当時の彼にはニューヨークに知り合いもいませんし、英語も出来なかったため、渋々とお金を払うしかありませんでした。
その後にすぐ違う物件を探し、1ヶ月後には違う家に引っ越しましたが、彼はこの経験から「日本人だからと安心はない」「掲示板サイトの言葉に騙されない」「家賃が安い物件の怖さ」を学びました。それから彼は変な物件には出会っていないようですが、私のまわりでも同じような事件に巻き込まれた学生がたくさんいます。
ここは日本ではなく、ニューヨーク。日本での常識は通用しません。
今からニューヨークで家を探す方は、注意して家探しをしてくださいね!
いかがでしょうか? 私自身、日本に住んでいる時はニューヨークで家を探すのに掲示板サイトを使うなんて考えられませんでしたが、今では普通に知り合いにも「掲示板使えば見つかるよ」なんて教えちゃったりします。しかし、紹介したAくんのような話を聞くと、落とし穴はやっぱりあるんですよね。「明日は我が身」と思って、気をつけたいと思いました。
最近では"Airbnb"や"Couchsurfing"などの宿泊サービスを検討されている方もいるかもしれません。1泊で考えれば安いのですが、やはり1ヶ月で考えると掲示板サイトにある物件の方が断然安いんですよね。
お金のないニューヨーカーが掲示板サイトから抜け出すのには、もう少し時間がかかりそうです。