SHIORI
(更新)
近年グローバル化が進み、留学や海外転勤などで海外に引っ越すという人が増えてきているように思います。
そんなとき、まず1番に考えないといけないのが、部屋探しです。
学生寮に滞在できる場合は心配ありませんが、自分で不動産屋さんに問い合わせて、契約も.....となると、どうすればいいのかわからない人も多いのでは?
日本でも部屋を借りるときには「敷金・礼金」など、不動産ならではの表現がありますが、それは英語も同じ。
そこで今回は、海外で部屋探しをする際によく使われる英語表現を紹介したいと思います。
部屋探しをする際には、まず不動産屋を探す人が多いと思うのですが、この「不動産」は英語では real estate と表現します。
これは、土地や建物などを総合的に表す表現です。そして不動産屋(不動産業者)のことを real estate agent と言います。
不動産屋を仲介として部屋を借りる際には、ほとんどの場合、仲介手数料を払う必要があり、この「仲介手数料」は英語で brokerage fee や broker fee と表現します。
また、仲介手数料を commission と表す場合もあります。
Commission という単語は「歩合制」を表すことが多く、セールスマンや何かの仲介人、代理人などが何かを売った際に貰える何%かのお金(手数料)のことを指します。
不動産業者も、部屋や家などを紹介し、売ったり貸したりして初めてお金を稼ぐことができる制度(commission) の仕事なので、この仲介手数料のことを commission と表現することができるのです。
Apartment は「賃貸アパート/マンション」と覚えておくと良いでしょう。Rental apartment も同じ意味ですが、apartment が一般的に使われます。
ちなみに、one bedroom apartment はリビングルームに加え、もう一つ部屋がある、実質二つの部屋のアパートのことを指します。Two bedroom apartment はリビングと二つの部屋からなるアパートです。
「寝室が2つある部屋を探しています」
また、イギリス英語を使う地域では apartment の代わりに flat(フラット)という言葉を使います。ぜひあわせて覚えておいてくださいね!
Studio または studio apartment は、一つの部屋にリビング、ダイニング、キッチン、ベッドなどがすべて入っている部屋のことを指します。実質一つの部屋しかないので、1番安いオプションになります。
「スタジオでも構わないよ」
Condominium は、複数のアパートやユニットがあり、それぞれが別の人によって所有されている建物です。
この点で、建物全体が単一の会社または人によって所有されている標準的なアパートとは異なります。また、アパートよりも広く設計されていることが多いです。
ちなみに、英語で mansion は大豪邸を指すので、アパートを借りるつもりでマンションを検索しないように気をつけましょう。
また、コンドミニアムの場合、住所で部屋番号を書くときに unit が用いられることが多いです。一方で、apartment の場合、Apt.1 (apartment 1) というような表記になります。
「都会に住むんだったらコンドミニアム(アパート)を買う方が良いかもしれない」
House は一軒家のことを指します。
House は house でも、rooming house と言うと、一軒家を何人かのハウスメートでシェアをすることや、一軒家の一つ一つの部屋をそれぞれ違うテナントに貸し出していることを指すのです。家かと思って借りたらハウスメートが何人もいた、なんてことにならないように注意しましょう。
この rooming house という表現はアメリカやカナダで広く使われますが、イギリスでは house in multiple occupation (HMO) だったり、オーストラリアやニュージーランドでは一般的に flat と呼ばれることが多いです。
「いつか一軒家を買いたいな」
ちなみに、自分が見ているアパートが貸し出されているのか、売り出されているのかを区別するには、以下の表現を知っておく必要があります。
「3ベッドルームアパートの貸し出し!」
「2ベッドルームコンドミニアムの売り出し!」
大家さんや、家主、地主などのことを指す言葉です。
Landlord は男性と女性どちらに対しても使える言葉で、女性であることを強調したい場合は landlady と呼ぶことができます。
「シャワーがまた壊れてる。大家さんに連絡しなきゃ」
オーナーは、アパートや家の持ち主のことを指します。
Landlord に似ていますが、landlord はテナントに焦点を置き、日常業務をこなしている人を指します。オーナーの場合は「不動産投資や賃貸料所得」に焦点を置くので、違いに注意しましょう。
「この家は賃貸仲介業者を通さず、オーナーから直接借りているんだ」
テナントは法律上、契約を結び、部屋を借りて暮らす権利を与えられた人(住人/居住者)のことを指します。
「このビルの住人の多くは、家賃の値上げに不満を持っている」
テナントの種類はいくつかあり、主なものが以下の通りです:
Resident は、契約を結んでいるかは関係なく、そこに住んでいる人(住人)を指します。
「このアパートの住人は、ほとんどが高齢者です」
家を誰か他の人とシェアして住んでいる場合、その一緒に住んでいる人のことを housemate と言います。
同じように、アパートでルームシェアをしている場合、その一緒に住んでいる人のことを roommate、またはイギリス英語だと flatmate と言います。
このような単語を見つけた場合、その建物内にすでに誰かが住んでおり、一緒にシェアをしてくれる人を探しているということになります。
「いいルームメイトを探すのを手伝ってくれない?」
Professionals は、フルタイムで働いている人のことを指します。
よく professionals only という表現を見ることが多いのですが、そういうときは、学生や家族対象外で、落ち着きのあるフルタイムで働いている人のみを探しているということになります。
「このアパートは、職業に従事する若者のみが住めます」
家賃のことを rent(レント)といいます。「賃借する」を表す動詞と同じ言葉なので覚えやすいでしょう。
「明日家賃を払わなきゃ」
Mortgage は、住宅ローンのことを指します。家やアパートなど、不動産を買う際に借りるお金のことです。
「私のモーゲージの支払い期日は毎月1日です」
Security deposit は、不動産賃貸契約で借り手に求められる敷金を指します。
金額はアパートによって違いますが、基本的に家賃と同じなことが多いです。Security deposit は、引越しする際に返ってくるものですが、部屋にダメージがあった場合は、修理するためにこの敷金からマイナスされ、金額によっては security deposit が返ってこないこともあります。
例えばアメリカの場合、州にもよると思いますが、契約する際には security deposit、最初の月の家賃、そして最後の月の家賃を一括で払う必要があることも多く、引っ越しする初めの月はお金がかかります。
しかし、最後の月の家賃を前もって払った場合、どこか違うアパートへ引っ越しするまでの最後の月は、家賃を払う必要はありません。
「この部屋、汚すぎる。敷金は絶対返ってこないよ」
Lease は、賃貸借契約を指します。
基本的に1年のリースを組み込んでいるところが多いですが、2年契約のところなどもあるので、注意が必要です。
また、契約を結ぶ際には、リースが自動的に更新されるのか、年ごとに更新し直さなければならないのかを確認するようにしましょう。
「リースにサインする前にちゃんと契約条件を読むべきだよ」
賃貸借契約(一年以上の長めの契約)をせずに、1、2ヶ月などの短い間だけテナントになるという場合もありますよね?
そういうテナントのことを tenant at will と表現するのですが、このようなテナントは、lease ではなく rental agreement というものにサインをすることがあります。
単語の文字通り、部屋を借りる際の注意事項などの同意を求める際に使われ、1ヶ月の契約をカバーすることが多いです。
また、一軒家をシェアしているような rooming house、また、アパートを何人かでシェアをする場合などにも rental agreement が用いられることがあります。
「私の賃貸借契約には、このビルでパーティーを開くことはできないと書かれています」
Contract は「契約」という意味の単語で、部屋を借りる際にサインをする契約書を指します。Lease や rental agreement も、この契約の一種です。
「たった今新しい家の契約をしたよ!」
Renew には、「更新する」という意味があり、rental agreement や lease を更新する際に用いられる表現です。
場所によっては、lease や rental agreement が自動的に更新されるところがあります。自分で更新するのか、自動的にされるのか、また、自動的にされるなら、いつまでに更新を取り消せばいいのかを確認するようにしましょう。
「今回はリースの更新をしません。2023年の5月31日までには出て行きます」
Move in は「引っ越す」「入居する」という意味があります。
「明日新しいアパートに引っ越しする」
Move out は、「引っ越す」「出て行く」という意味があります。
「4月15日に出て行く予定だってことを伝えたかっただけです」
Sublet は、もともとのテナントが、旅行などで短い期間(1、2ヶ月が一般的)部屋を開ける際に家賃を払わなくても良いように、他の人に部屋を貸し出すことを表します。
留学生などが、夏休みの期間中に母国へ帰る際などに、数ヶ月間部屋の貸し出しをすることが多いです。
「夏の間は国外にいる予定だから私のアパートをサブレットすることに決めたわ」
Renovated という表現を見つけたら、その部屋や家は「改装済み」であることを表します。To renovate(改装する)という動詞からくる言葉です。
Newly renovated という表記があった場合、最近改装されたばかりで、内装も綺麗であるイメージができますよ。
「少し高くても、新しく改装された部屋を選ぼうと思います」
Furniture は家具全般のことを指しますが、furnished と表現されている場合は、その部屋には家具が備わっていることを表します。
そのため、家具付きのアパートの場合は、furnished と表現されています。
「部屋は家具付きですか?」
「ベッドルームには家具が付いていません」
部屋探しや家探しをしているときに避けておきたい表現が、この run-down になります。
Run-down は「くたびれた」や「疲れ果てた」という意味で使われることが多いですが、建物に対して使われる場合、手入れされてなくて荒廃した状態を表します。
「この家を買おうと思っていたのですが、かなりボロボロなのでやめました」
Spacious は、文字からも想像できると思いますが、「広い空間」を表し、「ゆったりとした」や「広々とした」と訳すことができます。
「この家は、私たちが目をつけていたもう一つの家よりもずっと広々としているね!」
Utility には、「効用」というような意味がありますが、不動産で使う utilities は、電気やガス、水、暖房など、家賃とは別で発生する料金のことを表しています。
Utilities included という表現があると、その部屋の電気代や水道代、ガス代などが含まれていることになります。
部屋探しをするときは、このような代金が含まれているのか、それとも自己負担なのかを確認するようにしましょう。
また、すべての代金が含まれず、いくつかの代金しか含まれていないという場合は、個々の名前で書かれていることが多いです。例えば、水道代と温水のみが含まれている場合、water and hot water included と記されていることが多いですよ。
「私の家賃に効用料金が含まれているのか再確認したいです」
Price range は「価格帯」という意味があり、不動産業者が price range について質問してきた場合、「予算」という意味として捉えることができます。
また、ウェブサイトなどでは、price range を自分で設定し、部屋探しをすることができます。
価格帯を絞って検索にかけた場合、その設定された価格内の部屋や家などが検索結果に出てくるので、とても便利ですよ。
「(私の)予算はかなり限られていますが、よろしくお願いします」
Laundromat は、日本語でいう「コインランドリー」に当たる単語です。
この単語が書かれている場合、部屋に洗濯機が付いていないということになるので、注意しましょう。
部屋自体に洗濯機がなくても、アパートの建物内にある場合もあるので、アメニティの部分をよく読んでくださいね。
「私のアパートには洗濯機がないので、毎週末コインランドリーに行っています」
Balcony は、日本語でいう「ベランダ」を指す単語です。
実は、バルコニーとベランダの意味には少し違いがあります。
ベランダは、建物の外側に設けられた屋根のあるスペースを指し、バルコニーは基本的に建物の2階より上層階にあるスペースを指します。なお、バルコニーは屋根がないことが多いです。
「バルコニーのある部屋を探しています」
Affordable housing は、直訳をすると「手頃な価格の住宅」になるのですが、イギリスや米国で affordable housing というと「住宅政策」を意味します。
住宅政策では、不動産の価格や家賃が年々沸騰する中、低所得者でも手に届くような価格に設定された住宅を設けており、審査が通れば高額なマンションなどでも、低価格で住むことが可能になります。
「私は住宅政策に申請する資格がありますか?」
Neighborhood は「近隣」や「自宅周辺」という意味がありますが、upscale という単語がつくことで、「高級住宅街」という意味になります。
Upscale という単語がつくと、なんでもランクが上という印象を受けますよね。
「ここは高級住宅街になります。家賃が少々高いです」
いかがでしたか?
外国で部屋を借りるのは、やっぱり不安がありますよね。
しかし今回紹介した英語表現を知っていれば、ある程度部屋探しがスムーズにいくのではないかと思います。
外国人で言葉があまりわからないと、何かと騙されることが多かったり、オンラインで部屋を探していると、部屋が写真と違っていたり、はたまた募集自体がフェイクだったりすることもたまにあるので、海外で部屋や家を探すときは、細心の注意を払うようにしましょうね!