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【海外ボランティア】フィリピンでできるボランティアの種類と知っておくべきこと

【海外ボランティア】フィリピンでできるボランティアの種類と知っておくべきこと

フィリピンでは、多くの企業やNGOがボランティア活動をしています。その内容は、人との交流や教育、医療や農業支援などさまざま。専門的な経験や技術がなくても参加できるものもあります。

ボランティアのための活動はもちろん無償。航空券や宿泊費、食事代などは自分で支払うことになります。したがって渡航費用は、普段の海外旅行と同等かそれ以上になると考えておきましょう。

フィリピンでできるボランティアの種類

フィリピンで行われているボランティアには、次のようなものがあります。

スラム・孤児院

フィリピンでもっとも多く開催されているボランティアです。スラムやゴミ山を訪れ、そこに住む人たちと交流したり、食事を提供したりします。ストリートチルドレンと一緒に遠足に行くようなプログラムも開催されています。

孤児院でのボランティアも人気。孤児院にいる子どもたちと一緒に遊んだり、掃除や食事づくりの手伝いをしたりします。

1週間以内の短期ツアーも開催されていて、英語に自信がなくても参加しやすいのが特徴です。

教育

フィリピンには、日本で勉強したい、日本で働きたいと思っている人が大勢います。そこで、日本語を教えることができるスタッフが求められています。

英語に自信があれば、日本語以外の科目を教えることもできます。学校や幼稚園を訪れ、アシスタントとして授業の進行を手伝います。

スポーツ

子どもたちにスポーツを教えるボランティアもあります。体育教師を雇うだけの資金の余裕がない学校を訪れ、体育科目ボランティアスタッフとして子どもたちの発育や健康促進に貢献します。

教えるのは、サッカーやバスケットボール、テニスや陸上など。スポーツに長けていなくても構いません。身体を動かすことの楽しさや、運動を習慣化する大切さを伝えることが重要です。

インフラ・建築

フィリピンには、水道や下水、電気や道路などのインフラが未だ整っていない地域があります。現地に住む人々の暮らしがすこしでも豊かになるように、工事や建築のお手伝いをするボランティアです。

具体的な活動内容は、大工仕事や資材の運搬など。主に力仕事になりますので、男性や、体力に自信がある人に人気です。

医療・ヘルスケア

医療や看護、薬や栄養管理などの専門の知識や経験のある人は、医療現場でボランティアができます。一定レベルの英語力も必須です。

フィリピンでは毎年台風や地震が発生しており、被災した人々への医療ケアが必要とされています。

ボランティアを募集している5つの団体

個人で申し込めるボランティアプログラムを開催している代表的な企業や団体をご紹介します。

1. H.I.S


引用:https://eco.his-j.com/volunteer/volunteerSearch

旅行会社ということもあり、ボランティアは基本ツアー形式。航空券も宿泊場所もあらかじめアレンジされています。ほとんどが1週間以内の超短期ボランティアです。

また、ツアーには観光やアクティビティが含まれていることが多いのも特徴。ボランティア活動は旅行ツアーのおまけのような位置づけになっている場合もあります。

  • 費用めやす:スラム・ごみ山訪問、ストリートチルドレンとの交流 5日間 134,000円〜

2. Projects Abroad(プロジェクトアブロード)


引用:https://www.projects-abroad.jp/

海外ボランティア、海外インターンを専門に派遣している企業です。1週間の短期ボランティアから、長期のものまでさまざま開催されており、未経験者でも参加できるものも用意されています。

参加費には、現地での交通費や空港送迎代、食費や宿泊費が含まれています。ボランティア活動中の滞在先はホームステイです。現地の人々のリアルな生活を体感できます。

  • 費用めやす:デイケアセンター、幼稚園などの一般的ケア 7日間 242,000円

3. 地球の歩き方


引用:https://volunteer.arukikata.com/program/volunteer/

旅行ガイドブックでおなじみの「地球の歩き方」も、ボランティア事業を行っています。フィリピンでは、孤児院でのボランティアの他に、環境活動のボランティアも開催。現地の人と環境問題を語り合ったり、植林活動をしたりします。

現地に住む人との交流の機会が多いのも特徴。村の人や、子どもたちと昼食をとったり遊んだりする時間が多く設けられています。

  • 費用めやす:孤児院交流・支援活動 6日間 151,000円〜

4. ボランティアプラットフォーム


引用:http://volunteer-platform.org/

貧困をはじめとして教育や環境などの分野の支援を行っているNGO団体です。フィリピンではストリートチルドレンと交流するボランティアを中心に行っています。ボランティアプログラムの期間はすべて約1週間です。

現地では日本語でのガイドサポートが受けられるため、英語をまったく話せなくても参加することができます。

  • 費用めやす:ストリートチルドレン、孤児院支援活動 6日間 119,800円〜

5. CEC Japan Network(文化教育交流会)


引用:http://www.cecj.net/

世界16カ国で海外ボランティアを行っている、設立から25年以上がたつ歴史のあるNPO法人です。すべての活動先に、CECのスタッフと現地のコーディーネーターを配置。未経験者でも、手厚いサポートのもとで安心して活動ができます。

語学留学中に休日を使ってボランティアができたり、グループでボランティアに参加できたり、さまざまな形のボランティアを開催。活動期間も短期のものから中長期のものまであるので、自分に合ったスタイルを見つけられます。

  • 費用めやす:セブ地域開発活動 7日間 72,000円〜

6. Sustainable Livelihood Projects Cebu(SLPC)


引用:http://go-cebu.com/

フィリピンのセブ島に住んでいる貧困層の子どもたち、いわゆるストリートチルドレンに、食事や教育、就職先を提供している団体です。フィリピンの貧困問題について知識を深め、ストリートチルドレンと交流したり食事を提供したりするスタディーツアーを行っています。

単にボランティアに参加するだけでなく、現地の社会問題や貧困の現状を学ぶことができるのが魅力です。

  • 費用のめやす:スラム訪問、ストリートチルドレン交流 1週間 72,000円〜

海外ボランティアに行く前に知っておくべきこと

このように、未経験者でも、専門的なスキルがなくても、海外ボランティアに参加することができます。

礼節をわきまえて、相手の文化を尊重する

ただ楽しく過ごせばいい旅行とは異なり、ボランティアは助けを必要としている人たちとの関わりがあります。

相手は助けを求めているはずですが、だからといって自分と相手に上下関係ができるわけではありません。あくまで対等な関係であることを忘れないようにしましょう。「助けてあげる」というような意識ではなく、「相手の生活空間にお邪魔する」「日本ではできない体験をさせてもらう」といった意識をもつことが大切です。

また、文化も言語も違う人々と関わることになります。相手の文化を尊重し、身勝手な行動や失礼な態度を取ることのないよう心がけましょう。

短期ボランティアでは、できることは限られている

貧困、開発、災害復興など、フィリピンにはさまざまな社会問題がありますが、どれも要因は複雑で、すぐに解決できるものではありません。ましてや、数週間の短期のボランティアでは、できることはごく限られています。

「とりあえずボランティアに行ってみよう」と安直に考えるのではなく、まずは現地の問題を調べ、知識を深めるところから始めましょう。

スラムやゴミ山は危険な場所。最後はあくまで自己責任

スラムやゴミ山を訪れるボランティアツアーがよく開催されています。これは、ツアー主催者が、現地の人々と交渉し、報酬を渡した上で見学を許されている場合がほとんどです。実際は強盗などの犯罪が多い危険な場所なので、興味本位で訪れてはいけません。必ず現地状況に詳しい人と一緒に行くようにしましょう。

スラム以外にも、ボランティア活動の中で危険な場所を訪れたり、怪我をしたりする可能性があります。たとえツアーに入っていても、事故や事件の責任は自分でとらなければなりません。

どこが危険な場所なのか、どうやって自分の身を守るのか、しっかりと事前準備をしてから活動に参加する必要があります。