齋藤 慎之介
(更新)
想像してみてください。
心地よい風が吹き、真っ青な海と空が広がるカリフォルニアの海沿いを、大切な人と大好きな音楽と一緒に、当てもなくひたすらドライブしている自分の姿を。
白いTシャツにサングラス。窓を開ければ潮風が髪をなびかせ、こんがり日焼けした肌が一段とクールに決まっています。
そんな夢のようなロードトリップを、してみたくはありませんか?
今回は、車が無くてもさくっとロードトリップができるように、アメリカでのレンタカーの借り方についてご紹介します!
様々なレンタカー会社がありますが、大手レンタカー会社は限られています。なかでも、緑色のロゴが目印の「Enterprise」は最大手。「Hertz」「Thrifty」「Budget」「AVIS」などが後を続きます。
これらの会社は、空港周辺や大きめの街にはたいてい店舗があります。サービスも安定しているので、ここからレンタルすれば大きな間違いはないでしょう。
レンタルする会社を決めたら、実際に借りてみましょう。大まかな流れは日本でのレンタル方法と一緒です。電話やオンラインで車や金額に目星を付けて予約をし、お店のカウンターに行ってレンタル料と保険などの支払いを済ませ、車の傷やへこみを事前にチェックしてから出発します。返却は時間通りに、ガソリンの量も元通りにしてから返します。
ここでは、日本と違うところや注意が必要なところを中心にお話しします。
日本人がアメリカでレンタルするのに必要な書類は、基本的に4点。パスポート、日本の運転免許証、国際免許証、クレジットカードです。
国際免許証は、日本の運転免許センターで手続き料を支払えば、即日発行してもらえます。また、カリフォルニア州では、州の法律により国際免許証なしでもレンタルすることができます。私はカリフォルニア州でレンタルした経験もありますが、国際免許証は必要ありませんでした。
支払いは、基本的にレンタル者名義のクレジットカードです。デビットカードや現金は一部のお店でしか受け付けてもらえませんので注意が必要です。その際は、身分を保証するために帰国の航空券の掲示やいくつかの書類の記入を要求されることがあります。
日本でレンタルするのと同じように、自動車保険の加入の有無を聞かれます。もちろんプラスで料金が発生するので自分の判断ですが、よくわからないままあれもこれも加入しないように、必要性をしっかり考える必要があります。
向こうはセールスですから、しつこく“Are you sure?”などと聞き返してきますので、惑わされないように気をつけましょう。
アメリカならではのサービスとして、ピックアップサービスを提供している会社があります。「Enterprise」や「Hertz」などにありました。
これは、お店までの距離が遠く、足が無い場合にレンタカー会社の従業員がピックアップしに来てくれるものです。同じく、返却後に元の場所まで送り返してくれるドロップオフサービスもあります。
基本的に無料でやってくれます。電話で英語のやり取りが必要になるので少し難易度が高いかもしれませんが、非常に便利なサービスなのでぜひトライしてみてください!
アメリカでは、25歳以下でレンタルする場合に追加料金が取られます。これらはだいたい20ドルから30ドルほどです。少し割高ですが、決められたルールなので仕方ありませんね。
無事レンタルが完了したら、いよいよ憧れのロードトリップに出かけてみましょう。
ただし、下手な興奮は安全運転の天敵。当然ですが、アメリカの車は左ハンドル、右車線通行、速度や標識はマイル表示で英語です。事前にしっかりとルートを決めて、イメージトレーニングを十分に行ってから運転に臨むことが大切です。
ちなみに、アメリカではカーナビは当たり前ではありません。ほとんどのレンタカーにカーナビは付いていないと思っておいて間違いはないでしょう。
日本には無い交通ルールもあります。最も有名なものは、「赤信号右折OK」というもの。信号が赤でも、車や通行人がいなければ右折してもいいというものです。ただし、 "NO TURN ON RED" の標識のある交差点では右折できません。
また、日本にはない "YIELD"(ゆずれ)とう標識があります。英語がわからないと、最初は「ん?」と戸惑ってしまいます。この標識があるところでは、他の車を優先します。
ロードトリップといっても、多くはハイウェイを移動することになるでしょう。アメリカのハイウェイの出口は、ものすごくわかりづらいです。慣れていない道なので、なおさらです。一度出口を逃してしまうと次の出口まで延々と走り続けなければいけないなんてこともあるので要注意!
ロードトリップを盛り上げてくれるのは、大好きな音楽。でも、先ほど説明したように、アメリカのレンタカー(特に安いもの)にはカーナビどころか、満足なオーディオも付いていないことがあります。
ただ、イヤホンジャックが付いていることがあるので、両端子にプラグの付いたオーディオコードがあれば、手持ちのiPhoneやウォークマンなどの音楽を流すことができます。もしくは携帯用のスピーカーを自分で用意しておけば、満足のいくロードトリップができますね!
僕は、カリフォルニア、ラスベガス、ニューヨークで車をレンタルし、ロードトリップをした経験があります。やっぱり車があると、行動範囲が観光地から少し広がり、アメリカの大自然を優雅に楽しめたり、ドライブ中の大切な人との会話を楽しむことができます。
そして、広大なアメリカの大地で、レンタカーではなく自分の車を走らせてみたい……そんな新しい夢ができてきます。
アメリカで車をレンタルする際は、ぜひ今回の記事を参考にしてみてくださいね。そして絶対に忘れてほしくないのは、安全運転は世界共通であるということ。それさえしっかりわきまえていれば、きっと最高に思い出に残るロードトリップが待っているはずです!