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相談:英語学習に“理由”は必要ですか?【新井リオの『Q&ABC』vol.6】

相談:英語学習に“理由”は必要ですか?【新井リオの『Q&ABC』vol.6】

Q&ABCは、『英語日記BOY』の著者・新井リオが、「英語・海外生活」にまつわるみなさんからの質問に答えていく連載です。

(質問はこちらからできます。)

第6回のテーマは「英語学習に明確な理由は必要か」についてです。

【質問(茶々さんより)】
リオさん、はじめまして。茶々と申します。
いつもTwitterやブログを見てます。
私はこれから英語の勉強を始めようとしているところです。そこでリオさんに質問です。

英語を勉強する理由は定まっていなくても良いと思いますか?

リオさんのように大きくて一途な夢があるわけでもなく、ただ純粋に、英語を話したい。読みたい。聞きたい。という気持ちがあるだけです。

そんな気持ちで勉強してもいいのかと思い質問しました。

これからも応援しています。お身体に気をつけてください。

なくてもいいけど、あるともっといい

質問をありがとうございます。

英語を勉強するとき、“明確な理由”は「なくてもいいけど、あるともっといい」がアンサーかなと僕は考えます。

“明確な理由”は、「英語が話せるようになるために必要なことランキング」2位だと思っています。

圧倒的に大事な1位があり、それを補完するために2位である「明確な理由」が必要になってきます。

英語が話せるようになるために一番必要なこと

では、「英語が話せるようになるために必要なこと」の1位って、なんだと思いますか?

・海外留学?
・効率的な教材?
・素晴らしい先生?

答えは、「自分自身が努力を継続すること」です。

もうこれ、最近改めて感じるんです。

英語に限らず、何かの能力を高めるために一番必要なのは、高額な教材ではなく「自分自身で努力を継続させること」

どれだけ優れた勉強法も、続けないと無意味になるんです。

やってやるぞー!という強い意志だけでもまだ足りなくて、「実際に努力をすること」が一番大事なんです。すごい現実的ですけど、やっぱりこれしかなかった。

いまだに「だれでも簡単!3ヶ月でペラペラに」みたいな教材があったりしますが、こういうのを目にしたとき、僕は悲しさすら覚えます。

日本人の英語学習を本当に救いたいのなら、「英語習得は決してラクなものではない。長期的な努力が必須。しかしこのプロセスは人生における充実の時間であり、身に付けた先の未来は見違えるように輝かしいものになっている」くらいのことを言うべきだと思うんです。

勉強って希望だから。

甘い蜜的アプローチで嘘をつくのはやめて、希望の話をしなきゃいけない。

英語が話せるようになる仕組み

ここで、僕の考える「英語が話せるようになる仕組み」の話をして、物事をいったんクリアにしてみます。

簡単に図解するとこんな感じです。

英語が話せるようになる仕組み

英語が話せるようになるためには「自分自身の努力の継続」が必須なのは先述の通りですが、それを言葉だけでなく実際の行動にうつすための最大のスパイスになるのが、「①明確な理由」「②純粋な好奇心」の2つなんですね。

これは2つとも同じくらい大事です。両方あったほうがいいと思います。

「①明確な理由」だけでは続きません。これは、やりたくないけど会社に言われて取らなければいけなくなった資格に向き合う時のようなモチベーションです。

「○月○日までに〜検定取得!」って、これ以上明確な目標はないはずなのに、頑張れなかったりする。それは、ここに「心から上手くなりたい」という「②純粋な好奇心」がないからです。

英会話の免許証

逆に「②純粋な好奇心」だけがある、という人もいます。これが今の茶々さんだと思います。

「②純粋な好奇心」だけで勉強が継続できる場面もありますが、それは「既にある程度話せるようになった人が、もっと話せたら楽しいなというモチベーションで勉強をしているとき」です。

車に例えるなら、
この人たちはもう免許証を持っていて、「ドライブ」のように英会話を楽しむことができるので、好奇心だけで継続できたりします。

しかし、いまから勉強を始める人は、まず「免許を取る」ところから始めなければいけません。

ここには少なからず、「楽しさだけではないふんばり(既に話せる人もみんな通ってきた道)」が必要です。教習所に通うのを心から楽しみにしている人って、あんまりいませんよね(すみません)。はやく免許とって、ドライブしたいですもんね。

英語もそんな感じなんです。

車でいう「免許をとってひとまず運転できる状態」にあたるのが、英語でいう「最低限の英語なら話せるという自信」かなと思います。このラインは、早くクリアしちゃったほうがいいんです。

「頑張りやすくするため」の目標を

そこで必要なのが「明確な目標」です。

英語において何ができたら「免許取得(=英語におけるひとまずの目標の達成)」と言えるのかを、事前に自分で決めておくと、かなり頑張りやすいんです。

明確な目標を決めた方がいい理由は、この「頑張りやすくなる」というひとことに集約されます。

で、これが車と違って良いなと思うところなんですが、会話ってそもそも資格ではないので、「どこからが免許取得かのラインを自分で決められる」んです。

茶々さん、「大きくて一途な夢があるわけでもなく、ただ純粋に、英語を話したい。読みたい。聞きたい。という気持ちがあるだけです。」と伝えてくれましたが、この「純粋に、英語を話したい。読みたい。聞きたい。」という気持ちをもっと深掘りしてみるのはどうでしょうか?

具体的に、英語で「何」を話して、「何」を読んで、「何」を聞いてみたいですか?

ここを深掘りすると、茶々さんにしか考えられないオリジナルの勉強理由が出てくると思います。

このとき、誰かの夢と比較しなくていいんです。

周りを気にして、思ってもいないドでかい夢を捏造するより、純粋にやりたいと思える小さい夢を持っているほうが人は頑張れますし、このほうがピュアでかっこいいと思います。

このあたりは、連載第一回*に詳しく書いているのでよかったら読んでみてください。

*【参考】
相談:英語学習のモチベーションはどうすれば上がる?

さいごに

発展してドライブの話にまで行き着きましたが、最初に言った通り、「英語が話せるようになるため」に結局一番大事なのは、「努力を継続すること」です。

その補助として「明確な理由」が大事。

もう一つのスパイスになる「純粋な好奇心」は、茶々さんは既に持っているので、これはすごく素敵なことだと思います。

「なんとなく話せたほうがよさそうだから…」という理由で英語に向き合う人も多い中で、「話したい、読みたい、聞きたい」と純粋に心から思えているのはめちゃくちゃ強みです。

これは勉強を続けるにつれ忘れがちな「初心」でもあるので、定期的にこの初期衝動を思い出しながら、是非英語を勉強してみてください。

新井リオへの質問はこちらから

英語学習・海外生活の悩みを、ぜひ相談してください。
人に話すと楽になると思います。

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