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【程度の副詞を徹底解説】ややこしい英語の副詞をマスターしよう!

【程度の副詞を徹底解説】ややこしい英語の副詞をマスターしよう!

文法用語で「副詞」とは、名詞以外、すなわち動詞・形容詞・副詞自身、あるいは文章自体というあらゆる要素を修飾するのに使う言葉です。

時間、場所、様子、頻度、程度、そして度合いに関する情報を付け加えるという、とても重要な働きを持っています。

今回は、その中から「程度・度合い」を表すのに使う副詞、なかでも基本的な単語 very、quite、enough、almost、too を掘り下げて解説していきます!

程度の副詞の基本

副詞には大きく分けて5つのタイプがあります。時間、場所、様子、頻度、程度・度合いを表すものです。

程度・度合いを表す副詞は adverbs of degree(程度の副詞)と呼ばれます。たとえば、completely「完全に」、especially「特に」、strongly「強く」など、会話のなかで欠かせないものばかりです。

今回はなかでも、英語の初心者レベルから上級者レベルまで会話中によく使われる very、quite、enough、almost、too を取り上げます。

どれも今さらと思うほどの基本単語。使い方に迷ったことはないかもしれません。しかし、あらためて見てみると、意識せずに使っていたルールの存在に気付くでしょう!

程度の副詞の使い方

それでは、ひとつずつ程度の動詞の用法を見ていきましょう。

Very

「とても、すごく」を表すのに、つい very ばかり使ってしまうという人も多いのではないでしょうか。実際、いろいろな場面で使えて便利な単語です。

He likes it very much.
「彼は、とてもそれが好きだ」
I know him very well.
「私は彼のことをよく知っている」
I go there very often.
「私はよく、そこに行く」
It is very important to us.
「それは我々にとって重要だ」

Best や first など、最上を表す言葉をさらに強調するときにも使えます。

She is my very best friend.
「彼女は親友の中の親友」
I heard it for the very first time.
「まったくもって初めて聞きました」

しかし、すでに究極的な状態を表す形容詞とは一緒に使わないというルールがあります。

例えば、furious「激怒した」の意味は very angry なのであらためて very を使って強調することはしません。よく使うような great、amazing、terrible、delicious なども含まれます。

あわせて読もう:Veryを使うのをやめよう!代わりに使える形容詞20選

これらは「比較級がない形容詞=non-gradable adjectives(程度を示すことができない形容詞)」と分類されます。どんな種類があるかを知るには、non-gradable adjectives(程度を示すことができない形容詞)で検索するとたくさん出てきますよ。これらに対しては、very の代わりに absolutely、really、totally などを使う必要があります。

They are absolutely gorgeous.
「彼らは最高にゴージャスだよね」

Quite

Quite は慣れるまで感覚を掴むのが難しいところがある言葉かもしれません。辞書に「すっかり、まったく、完全に」という意味があると同時に、「けっこう、なかなか、割と」など控えめな意味もあるためです。後者の意味を持つのは主にイギリス英語です。

どちらの意味になるかを判断するポイントは、very の説明で出てきた non-gradable adjectives です。Non-gradable adjectives に使うと「すっかり、まったく、完全に」の意味になります。

It’s quite impossible.
「まったく無理だよ」

Gradable adjectives(比較級がある形容詞)に使うと、「けっこう、なかなか、割と」と熱量の低い意味になるので使い間違えると誤解を招いてしまいますね。

It’s quite interesting.
「けっこう面白いね」

Enough

形容詞「十分な」でもあり、副詞「十分に」でもある enough は、形容詞と副詞で置く場所が異なります。形容詞の場合は名詞の前に、副詞の時は修飾したい語の後ろに来ます。 

We have enough time.
「我々には十分な時間がある」 (形容詞的用法)
The house was big enough.
「その家は十分に大きかった」(副詞的用法)
I arrived at the airport early enough.
「私は空港に十分に早く到着した」(副詞的用法)

Cannot と組み合わせると、「十分に~することはできない=いくら~してもし過ぎることはない」という表現になります。

I cannot thank you enough.
「十分に感謝することはできない=感謝してもし切れない」

Almost

Almost は「完全というにはちょっと足りない」程度を表します。日本語なら「ほぼ、だいたい、あと少しで」などと理解すると自然な感じになります。

I’m almost home.
「もう少しで家に着く」
We know almost nothing about her.
「我々は彼女についてほとんど知らない」
We talk on the phone almost every day.
「私たちはほぼ毎日電話で話す」

Almost と過去形の文章を合わせると「あと少しで~するところだった、危うく~するところだった」という意味を作ることができます。これも「完全に~になるにはちょっと足りない」の発想から来ています。

I almost missed the flight.
「あともう少しでフライトを逃すところだった」
I almost cried.
「危うく泣きそうになった」
I almost forgot your birthday.
「あなたの誕生日を危うく忘れるところだった」

Too

Too は also「〜もまた」の同義語でもあり、程度を表す副詞 very や extremely の同義語でもあります。どちらの意味かによって置く場所が変わります。

Also の意味にする場合は文末、または「~もまた」の意味がかかる単語の後ろに置きます。

I like it too.
「私もそれが好きだよ」

Very/extremely の意味で使いたいときは、強調したい単語の前に置きましょう。

It’s too expensive.
「値段が高すぎる」

次の表現はよく使われる英語フレーズです。日本語でも同じ意味の表現はありますが、英語ならではの言い表し方が面白いと思いませんか。

Too good to be true.
「真実たり得るには、うますぎる=話ができ過ぎている」
You cannot be too careful.
「用心し過ぎることはない=用心に越したことはない」

程度の副詞をマスターしよう

いかがでしたか?

今回は程度を表す副詞のなかでも、特に身近な5つの単語 very、quite、enough、almost、too に絞って解説しました。

今さらと思えるくらい基礎的な単語こそ、ときに振り返って確認してみると意外な発見気付きがあったりするものです。

このような基本単語をマスターして使いこなし、英会話で活用していきましょう!