縦軸・横軸に上昇・減少|グラフの説明に必要な英語表現総まとめ
レポートやプレゼンテーションなどで欠かせない「グラフ」。
読み手・聞き手に対して、情報を理解してもらうために使うのですから、しっかりと説明できないといけないですよね。
でも、もしそれを英語でしなければいけないとなれば、「どうすれば?」と悩んでしまう人は多いのではないでしょうか。
そこで今回は、グラフの英語名称や、グラフを説明するときに必ず知っておきたい英語表現についてご紹介します!
さまざまなグラフのタイプ
伝えたい情報に対して、どんなグラフのタイプを選ぶのかは、重要なポイントではないでしょうか。例えば経年での数値変化を表したいのに、円グラフを選ぶことはないですよね。
さまざまなタイプがあるグラフの英語名称について、まずはご紹介します。
グラフは英語でチャート?フィギュア?
グラフの英語名称をご紹介する前に、ここで1つ注意点があります。それは「グラフ(graph)」が英語のレポートやプレゼンテーションなどでは違う名称で言及される場合があることです。
多くの場合、graph の代わりに「図表」を意味する figure や chart という単語が登場します。Graph は「図表(figure)」の1つ。
そして chart(チャート)は情報を可視化したものの総称で、 graph はその一種です。
- figure: グラフ、挿絵、写真などの画像
- chart: ある情報をグラフや図、表などで表したもの
- graph: 数学的な変数の関係性を表した図表。チャートの一種
よく使うグラフの英語名
先述のように、 graph は chart の一種です。しかしある特定のグラフを指すときには、chart が優先して使われることがあります。
- Line chart (Line graph) :折れ線グラフ
- Bar chart (Bar graph):棒グラフ
- Stacked bar chart (Stacked bar graph):積み上げ棒グラフ
- Horizontal stacked bar chart (Horizontal stacked bar graph)::積み上げ横棒グラフ
- Pie chart:円グラフ
- Doughnut chart (Donut chart):ドーナツグラフ
- Area chart:面グラフ
- Venn diagram:ベン図
- Histogram:ヒストグラム
- Bubble chart:バブルチャート
- Scatter chart:散布図
- Candlestick chart:ローソク足
- Radar chart:レーダーチャート
- Waterfall chart:滝グラフ
英語で見るグラフのパーツ
それぞれの英語名称がわかったところで、グラフを見るときに必要な要素の英語名称を確認しましょう。
- グラフタイトル:graph / chart / figure title
- 縦線:vertical / Y axis
「縦線は我々の利益に対する割合の変化を表しています」
- 横線:horizontal / X axis
「横線はサービスXをローンチしてからの年月を表しています」
- 凡例:legend
- 実線:solid line
- 点線:dotted line
- 破線:dashed line
- 分布:distribution
「見てわかるように、サンプルの分布は満遍ない」
- 平均:average
- 合計:total / gross
グラフについて説明するときに使えるフレーズ
さぁ、グラフについて、それぞれの英語名称がわかったら、次はいよいよ説明です! 英語でグラフについて述べるときには、どのような表現を使えばいいのでしょうか?
グラフに目を向けてもらうとき
日本語だと、「こちらのグラフをご覧ください」や「このグラフを見ていただくとわかるように」などの文句がありますよね。
プレゼンテーションをしているときに、聴衆にグラフに目を向けてもらいたいときにはなんと言えばいいのでしょうか。ここではグラフについて説明するとき、話すときに使えるフレーズをご紹介します。
look at
「〜に視線・注意を向ける」というときには look を使います。see はもう少し受動的で、視界に入っているものを見るときに、そして watch は動いているものを見るときに使うので、間違わないようにしましょう。
「この棒グラフを見ていただくと、スマートフォンとタブレット端末の過去10年間の利益の推移がわかります」
I’d like you to look at
先ほどの表現の派生形です。もう少し丁寧な表現になります。
「スクリーンに表示されている積み上げ棒グラフを見ていただきたいです」
refer to
Refer は「言及する・参照する」という意味です。
「この円グラフを参考にしていただければ、質問をいただいている点についてはおわかりいただけるかと思います」
As you can see
ここで使われている as は接続詞。「ご覧の通り〜」のように訳すことができます。
「このベン図からわかるように、私たちの会社は多くの共通した目標を持っています」
グラフが表すものを説明するときに使う表現
グラフに視線が向いたら、早速その内容について説明をしていきましょう。まずはそのグラフが何を表すのかを説明する必要があります。主によく使われるのは以下の4つの動詞です。
show
「〜を表す」という意味で、グラフなどの図表を説明するときによく使われる単語です。
「このグラフは過去5年の利益の推移と、今後5年間の見通しを表しています」
「この円グラフを見ると、ユーザーの大半は女性であることがわかります」
indicate
Indicate は主に「示唆する」という意味で使われます。あまり明白ではないことを述べるときに使いましょう。
「スライドの21ページにある折れ線グラフが示唆するように、若者のテレビ視聴時間は減っているようです」
represent
Represent は「代表者」などを意味する representative の動詞形です。実は re は「はっきりと強調する」という意味があるため、represent 自体は「(ある程度)強めに意見を表す」というニュアンスがあります。
「このバブルチャートは被験者のパフォーマンスと睡眠時間との関係を表しています」
illustrate
Illustrate は日本語でも「イラスト」として使われる illustration の動詞形です。illustrate は「in(なかに)」、「lustare(光をあてる)」という語源を持ち、「図表や絵などを使って明確に説明する」という意味になります。
「この折れ線グラフのカーブは、私たちが目標に向かって良い経過をたどっていることを示しています」
グラフの推移に関する英語表現
グラフの説明をするときには、数値の推移などを詳細に伝える必要がありますよね。そこでここでは上昇や減少など、グラフについてより具体的に説明するときに使える英語表現を一挙ご紹介します。
上昇・増加
- rise:自然に上がるニュアンス
- increase:少しずつ増加する
- grow:「育つ」ニュアンス
- upward trajectory:高みに上がるニュアンス
- surge:急増する
- spike:急上昇
「インフレーションと戦争によって、アメリカでの生活費は急上昇しました」
- climb:上昇する
- soar:どんどん増加するニュアンス
- double:2倍になる
- multiply:勢いよく増える、倍増する
「この女優のインスタグラムのフォロワー数は、2019年に公開された映画のおかげで倍増しました」
- exceed:上回る
下降・減少
- decrease:低下する
- fall:減少する
- drop:下落する
- go down:下落する
「自然災害によって、旅行者の数は30%下落した」
- decline:減少する
- reduce:減少させる
- plummet:急落する
- plunge:急落する
- halve:半分になる
「インフラが整備されたことで、この1年間で生産にかかる時間は半減しました」
- crash: 暴落する
- collapse:落ちる、崩れ落ちる
その他
- fluctuate:上下変動する
「この3ヶ月間、株式市場のパフォーマンスは大きく変動しています」
- peak:最大になる
- reach a peak:ピークに達する
- bottom out:底を打つ
- remain steady:一定を保つ
- stable:安定して
- remain stable:安定した状態のまま
- maintain the same level:同じ程度を維持する
- stay constant:一定のまま
「製造にかかるコストは、この半年間一定のまま保たれています」
- remain flat:横ばいのまま
- recover / recovery:回復(する)
- occupy:占める
推移の程度を表す表現
程度を表すときには、形容詞や副詞が用いられます。多くの場合、形容詞に「-ly」をつけると副詞に変化します。
- rapid / rapidly:急速に
「売上が急増したのはいいのですが、数カ月前から厳しい状況が続いています」
- sharp / sharply:急に
- steep / steeply:急勾配で、急に
- significant / significantly:著しく
- considerable / considerably:かなり
- slight / slightly:わずかに
「夏ごろに少し利益が増えているのがわかると思います。これは、その夏が特に暑かったからです」
- gradual / gradually:段階的に
- slow / slowly:ゆっくりと
- sudden / suddenly:急に
- steady / steadily:一定して
グラフを説明してみよう
ここまで、グラフの説明に使える英語表現をご紹介してきました。
そこで例えば、累計会員数100万人突破を記念したブログ記事に登場した、インターネットの普及率に関するグラフを英語で説明してみるとしましょう。みなさんは英語でどのように表現しますか?
筆者なら、以下のように説明します。
If you look at the bar chart from the “Communications Usage Trend Survey” made by the Ministry of Internal Affairs and communications, you can see that there is a clear trend in Internet usage in Japan.
In 1997, the usage of the internet in proportion to the Japanese population was as low as 10%. However, it gradually increased and there was a sudden rise between 2001 and 2003.
This was due to the introduction of fiber optic connections to many households. It kept growing, and reached about 80% of the population in 2013.
In the period between 1997 and 2013, there was no occasion where internet usage decreased. It is clear from this data that the internet is now indispensable for Japanese people.
総務省の「通信利用動向調査」の棒グラフを見ると、日本でのインターネット利用状況に明確な傾向があることがわかります。
1997年、日本の人口に占めるインターネットの利用率は10%程度と低いものでした。しかしそれは徐々に増加し、2001年から2003年の間には急激な上昇が見られます。これは一般家庭への光回線の導入が進められたため。
利用率はその後も伸び続け、2013年には人口の80%に達しました。1997年から2013年の間、インターネット利用率が急落したことは一度もありません。
このデータからも、いまや日本人にとってインターネットは切っても切り離せない存在になっていることがわかります。
いかがでしたか?
一語一句同じことはないでしょうが、なんとなく似た説明ができるはずです。今回ご紹介した動詞や形容詞、副詞などを入れ替えて使ってみると、さまざまな表現方法があることに気づくはずですよ。
正確に伝えるために、正しい表現方法を知っておこう
グラフの説明となると、日本語でもなるべく避けたいという人もいるかもしれません。特にプレゼンテーションのように人前でするとなると、正確に情報を伝えなければいけないのに、緊張してしまうのは当たり前。
だからこそ、英語でグラフの説明をする必要がでたら、しっかりと事前準備をしておきたいところ。練習を重ねれば、スムーズに説明できるようになるはずですよ。
DMM英会話のオリジナル教材「ビジネス」には、グラフの説明の仕方について学べるレッスンも用意されています。ぜひチャレンジしてくださいね!