Hiroe H
(更新)
(映画やテレビが面白いときに)“I‘m interesting.”
(自分の趣味を相手に伝えるときに)“My hobby is reading.”
(美容院に行って髪を切ってもらったときに)“I cut my hair.”
みなさんは上の英文のような言い方をしたことがありますか?
実は上の例文はどれも不自然で間違った言い方です。
英語を学ぶなかで誰もが間違いをするものですが、特に日本人に多い英語の間違いというものがあります。
今日はそんな「日本人に多い英語の間違いあるある」を紹介します!
まずは日本人が英語だと思いがちな和製英語を見ていきましょう。和製英語は日本で作られた英語のような言葉で、日本人の思っている意味では英語圏の人に通じないものも多いので注意が必要です。
ワンピースは英語で dress と言います。英語で one-piece と言うと、上下つなぎの衣類(ビキニのように分かれていない水着やロンパースやカバーオールのような衣類)を思い浮かべるネイティブが多いので気を付けましょう。
マンションは英語で apartment や condominium / condo と言います。
日本のマンションだけでなくアパートのことも英語では apartment、マンションでも高級マンションやリゾート地などのマンションは condominium 、省略して condo と言うことが多いですが、賃貸マンションを apartment、分譲マンションを condominium / condo と使い分ける人もいます。
また英語で mansion という単語はありますが、これは「大邸宅・館」という意味で、ハリウッドの俳優や有名人、お金持ちが住んでいるような豪邸を意味します。
日本語でピアスは耳に穴を開けている人が付ける耳飾り、イヤリングは耳に穴を開けていない人がつける耳飾りのことを言いますが、英語だとピアスは earrings、イヤリングは clip-ons や clip-on earrings のように言います。
英語で pierce と言うと「…に穴を開ける」という動詞の意味になるので気をつけましょう。
日本人もよく食べるフライドポテトですが、実はこれも和製英語なんです。確かに揚げてあるポテトなのだから fried potato で良さそうですが、アメリカ英語では French fries または fries、イギリス英語では chips と言います。
ちなみにポテトチップスのことをアメリカ英語では chips または potato chips と言い、イギリス英語だと crisps と言います。
車のハンドルも日本人が間違いやすい和製英語です。英語では steering wheel と言い、steering は「舵取り」、 wheel は「回転する輪」という意味です。もし自転車のハンドルを言うなら handlebars と言います。
あわせて読もう:「ガソスタ」は英語圏では通じない!? 車に関する英単語総まとめ
日本語で人に対してナイーブと言うと、繊細な人のことを意味し、必ずしもネガティブな意味では使われませんよね。日本のボディーソープにも『ナイーブ』という商品があったかと思いますが、これもきっと「素朴な」という意味合いにしたかったのかもしれません。
確かに英語の naive の語源は、フランス語の「生まれたままの」という意味から来ています。
しかし、英語で使われるnaive の意味は「世間知らずの・単純な・騙されやすい」というネガティブな意味で使われることがほとんどですので気をつけましょう。
次に英語の文法の間違いあるあるを見てみましょう。
日本人に多い英語の間違いの上位に来るのが、分詞形容詞ではないでしょうか。
分詞とは動詞に -ing がついた現在分詞と、動詞に -ed がついた過去分詞とがあり、分詞形容詞はこの現在分詞と過去分詞が形容詞の役割をすることを言います。なんだかややこしいので、実際の例を見てみるとわかりやすいでしょう。
例えば、interest「興味を持たせる」という動詞に -ing をつけ現在分詞の形になると「興味深い」という形容詞となります。また interest「興味を持たせる」という動詞に -ed をつけ過去分詞の形になると「興味がある」という形容詞となるわけです。
日本人の多くはこの2つの違いを使い分けるのが苦手で、記事冒頭の “I’m interesting!” という間違いを犯してしまいがちです。
例えば映画の感想を話していて、「面白かった」と言うとき、次のような言い方をしていませんか?
別の例文もいくつか見てみましょう。
ではどのように -ing と -ed を使い分ければ良いのでしょうか? 上の例文を見て、何か気が付きましたか? ヒントは主語です!
基本的に、もし主語が物事なら -ing、主語が人なら -ed と覚えると良いでしょう。
動詞の come は「来る」、 go は「行く」という意味がありますが、日本語で「行く」と言うシチュエーションで come を使っていて「なんで?」と思ったことはありませんか?
英語の come と go は、日本語の「来る」と「行く」とは異なることがあり、日本人はこの違いをよく間違いがちです。
Come は「話し手のところへ来ること」または「視点のあるとこに移動すること」を意味します。それに対し go は「視点が置かれているところから離れていくこと」を意味します。
これを念頭に、次の例文を見てみましょう。
呼ばれて行くのだから go を使うのが正しいと思うかもしれませんが、この場合の視点はお母さんのいるところとなり、「ご飯だよ」と呼んだお母さんのところに移動するので come を
使うのが正解です。
次に下の2つの例文を見てみましょう。
これは学校で友達があなたに質問をしています。視点は学校で、あなたは自宅から視点
のある学校へと移動しているので、come を使うわけです。
これは学校から帰宅したあなたに家族が質問しています。学校に行くことは、視点になっている家から離れて行くことになるので go を使うわけです。
あわせて読もう:"I can't come," "I can't go," それとも"I can't make it"?一体どれを使えばいいの!?違いを徹底解説!
最後に英語の表現の間違いあるある、を見てみましょう。
❌ Let’s play tomorrow!
友達と遊ぶことを to play「遊ぶ」を使って言っている人がいますが、これは間違いです。確かに play には「遊ぶ」という意味がありますが、これは通常子供が楽しむことや、ごっこ遊びをするときなどに使い、学生や大人が友人と出かけたりする「遊ぶ」には使いません。
この場合は、次のような言い方をすると良いでしょう。
❌ Can I borrow your toilet?
to borrow は一時的に何かを借りて返すのが前提です。
例えば、ペンや本や服などに使えます。トレイを借りるときに使うと、極端な話、トイレの便器を一時的にどこかに持って行き、また返すという意味にも取れかねません。
実際、日本人がこの言い方をして、外国人が冗談で「返してね!」と言っているのを聞いたことがあります。
この場合は to use を使うのが一般的です。
❌ Can I make an appointment for two?
「予約する」ことを to make an appointment と覚えている日本人は、どんな予約でも appointment を使いがちですが、英語で予約を言うとき、どんな予約かによって使う単語が変わってきます。
通常 appointment は、病院や美容院の予約をするときに使い、レストラン、ホテル、コンサート、乗り物の座席などの予約は reservation を使って言います。
(レストランの予約の電話で)
❌ My hobby is reading.
「趣味」= hobby と覚えている日本人はとても多いですよね。しかし英語の hobby は、余暇に積極的に何かを取り組むことや、ある程度のスキルが必要になる趣味のことを指します。なので、読書や映画鑑賞は hobby には当てはまらないと考えるネイティブが多いです。
❌ I cut my hair.
美容院や床屋で髪を切ってもらったときに、I cut my hair. と言ったことがありませんか? このように言うと自分で髪を切ったことを意味し、人に切ってもらったことにはなりません。
人に切ってもらったときには、次のように言うのが正解です。
今回紹介した和製英語編、文法編、英語表現編のなかに間違えて覚えていたものはありましたか?
英語学習において、間違えるのは当たり前! 間違えを恐れず、間違えたら正しい使い方を覚える。この繰り返しが英語上達への近道です!
この記事が少しでもお役に立てば幸いです。