Mei
(更新)
手紙や誕生日カードなど、さまざまな場面で見かけるアルファベットの筆記体。
この記事を見ているということは、筆記体をスラスラと書けたらいいのになと思ったことがあるのではないでしょうか。
そこで今回はアルファベットの筆記体について、どのようにして生み出されたのか、そしてそれぞれの書き方についてご紹介します。
手紙やカードを書く際に、ぜひ参考にしてみてくださいね!
さて、説明に入る前に、普通の字と筆記体の違いを軽く説明します。
普通の字は、多くの方が普段ローマ字を書く際によく使うフォントタイプで、読みやすく一字一字をくっつけずに書いている文字です。文字一つひとつがくっついていないライティングスタイルを、英語では print(プリント)と呼びます。
「普通の文字で名前を書いてください」
一方で、筆記体は、すべての文字を一筆書きに書くタイプのフォントです。これは英語で cursive script (カーシヴ・スクリプト)と言います。
「筆記体で書いていい?」
さまざまなフォントがあるなかでも高い人気を誇っている筆記体が使われ始めたのは、古代ローマ時代からでした。大昔から筆記体が使われていたなんて、驚きですね!
その頃のヨーロッパは、印刷技術が作られる前の時代ということもあり、人々が書く文字は筆記体が主流でした。その当時に出版された本や書類、それに手紙もすべて筆記体で書かれていたのです。
そして時代が進み、印刷技術が盛んになりました。人が書くよりも機械で書いた方が効率的でもあり、読みやすさという点から、フォントが筆記体から変化し、現在のモダン文字が主流になったのです。
しかし現在でも、筆記体はさまざまな場面で使われています。
では、どうして筆記体は現在も人気なのでしょうか?
それは、見た目が優雅、おしゃれ、エレガント、そしてかっこいいからです。
そして、文字を繋げて書くと、エレガントに書けるだけでなく、書く時間も速くなります。一石二鳥ですね!
次は筆記体の書き方についてご紹介します!
まずは、Aの書き方から見ていきましょう。
筆記体の大文字のAは、意外にも小文字のaをそのまま大きく書くだけです。小文字も、大文字をそのまま小さく書くだけです。
最後の尻尾の部分は、クイッと上に撥ねさせると、筆記体っぽく書けます。
Bの大文字は、数字の13を一筆書きするような形で書きます。
小文字は、下から上に向かって細い楕円を描き、最後に小さな楕円を作って、尻尾を外に撥ねさせます。
Cは、大文字も小文字もシンプルに半円を描くような形で書きます。
大文字のDは、上から一本線を書いて、下から右上に向かって半円を描くような形で書きます。
小文字は、小さな円を描いてから、右上に向かってツノを作るかのように線を伸ばして、最後は下に落として尻尾を外向きに撥ねさせます。
Eの大文字は、数字の3を反対に書いたような形になります。小文字のeも、通常書いているプリントの小文字のeと変わらないですが、書き初めを少しだけ左下から始めると、筆記体感がより出ますよ。
大文字のFは、上にのれんをイメージして横線を描いたあと、上から下に向かってペンを下ろし、最後にFの真ん中の短い横棒を追加するような形ではみ出させます。
一方で、小文字のfは、上にも下にも細い楕円を描き、最後に尻尾を外に撥ねさせます。
大文字のGは、元のGとは似つかなくて、戸惑われる方が多いかかもしれませんね。ここでは画像を参考にして書いてみましょう!
小文字のgは、通常書いているプリントのgとそれほど変わりません。数学の授業で書く「グラム(g)」と同じです。
こちらはとてもわかりやすいですね!
大文字のHは左右の縦の線を書いてから、真ん中に楕円を描くように横線を描きます。
小文字のhも、下から上に向かって楕円を描き、最後に尻尾の部分を外に撥ねさせます。
Iもわりと簡単ではないでしょうか。
大文字も小文字も、下から上に向かって線を描き、最後に外向きに撥ねさせます。
こちらJの大文字も小文字も、共通している部分は下から上に線を描き、最後に、下に小さな楕円を描いて右上に線を伸ばすところですね。
大文字だけ、上の部分も下の部分も楕円を描きます。
Kも、さほど普段書いているKとは変わりないので、わかりやすいかと思います。
小文字のkだけ少し複雑ですが、上記画像のように練習してみましょう!
大文字のLは真ん中あたりから始まって、右上に向かって滑らかな曲線を描いたら、筆を下におろし、最後に右に向かって線を書きます。
小文字のlは、数学で習った「リットル」単位の書き方と同じなので、簡単ですね!
Mは大文字も小文字も同じで、普段書いているMとなんら変わりないので、簡単かと思います。
Mに続き、Nも大文字も小文字も変わらないです。こちらも、普段書いているnの書き方で問題ないです。
Oも、大文字も小文字もまったく同じ書き方です。
ただひとつ、普段と違うといえば、円を描いた後に、最後に円の外に向かって少し伸ばすくらいです。
普段書いているP(p)とさほど変わりませんが、最後に尻尾が外に向かって撥ねているので、大文字のRと少し似ています。読む際には注意しましょう。
画像を見て、一瞬固まってしまったそこのあなた。これは数字の2ではなく、Qの大文字の筆記体版です。
小文字のqの尻尾は、小文字のgの反対方向に書くので間違わないように注意しましょう。
大文字のRは、普段書いているRとさほど変わりがないので、わかりやすいかと思います。
一方、小文字のrは、数学に出てくるπ(パイ)に似ているのですが、小文字のrはこのように書きます。ぜひ画像を参考に練習してみましょう!
大文字のSは、左下から右上に向かって滑らかな線を描き、上で小さな円を描き、右下に向かって滑らかな曲線を描き、最後に左上に筆を上げて、右に向かって尻尾を出します。
小文字も、大文字と同じような方法で書きますが、上の方の円はごく小さく描き、下の方に小さな円を描きます。
先ほどご紹介した大文字のFの書き方があるかと思いますが、そのFの真ん中の小さな横棒がないのが、大文字のTです。
小文字のtは左下から上に向かって、上から右下に筆を下ろし、最後に短く横棒を書くだけです。
こちらも、普段書いている小文字のuと同じ書き方ですので、とても簡単かと思います。
こちらもUと同様、普段書いているV(v)と変わりない書き方ですので、簡単ですよね。
大文字のWは、下の部分がトゲトゲしく、小文字のwは下の部分が丸みを帯びていますね。
数学で使うXとまったく同じ書き方です! あのよく使っていたXは、実は筆記体だったのですね!
こちらもX同様、数学でよく使っていたYと同じ書き方です!
Zは、数字の3を大きく書いた後に、下の部分に細い楕円を作って、最後に右上に向かって線を伸ばします。
いかがでしたか?
元の字と似ているものもあれば、元の字とは似ても似つかない文字もあります。
今回の記事に掲載した画像には、書き順の数字も書き込んでいますので、ぜひ画像を参考に練習してみてくださいね!