Amy
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英語で「〜した方がいい」と伝えたいとき、なんと言いますか?
きっと一番最初に思いつくのが「had better」という表現でしょう。日常会話のなかで、誰かに「〜した方がいい」とアドバイスをする場面はよくあります。
そんなときに使える表現は、実は「had better」以外にもたくさんあることを知っていますか?
今回は、「had better」を中心に、「〜した方がいい」という意味の表現をいくつか比較して解説しました。
それぞれのニュアンスの違いを知り、使い分けることでさらに英会話マスターに近づきますよ。それでは、早速みていきましょう!
「Had better」は「〜した方がいい」「〜しないと大変なことになる」という、少し強めのアドバイスや警告を表す表現です。
この表現は、軽い提案というよりも「そうしないと問題になる」というニュアンスを含んでいるため、強い口調に聞こえます。少し慎重に使う必要がありそうですね。
単に「こうした方がいい」ではなく、「そうしないと困ることになる」という強めのニュアンスなのだと知っておきましょう!
Had better は「助動詞」的な働きをする表現で、<主語 + had better + 動詞の原形>という形で使われます。
ここで注意したいのは、「had」は過去形に見えますが、これは現在や未来の状況を指して使う表現だという点です。過去を意味しているわけではありません。
動詞の原形が「had better」の後に続くため、「to」は不要です。この点は、これから出てくる他の表現(例: should, ought to)と異なるので、気をつけましょう。
また、省略して<〜'd better>の形で使うことも多いです。
否定形を作る場合は、<had better not>の形を使います。この場合、「〜しない方がいい」という意味になります。
疑問形は<Had I better...?>のように、主語と「had」を逆にすることで表現します。ただし、疑問形は非常にフォーマルで、日常会話では「Should I...?」の方がよく使われます。
これまでに説明した通り、この表現は強いニュアンスを持つため、軽い助言や提案には向きません。親しい関係や緊急性のある状況で使用することが多いですが、ビジネスシーンやフォーマルな場面では控えた方が良いです。
そのような場面では、これから解説する「should」や「ought to」などの表現を使う方が無難です。
助動詞 should も「〜した方がいい」という意味を持つ便利な表現です。「had better」との違いは、より柔らかくアドバイスを伝えたい場合に使う点です。強制力が弱く、相手に選択肢を残したアドバイスに適しています。
教科書通りに「should = 〜すべき」と理解していると、強制されているような強い口調に聞こえてしまいますよね。日本語的には「〜した方がいい」の方が優しそうですが、実はそうではないのです。
日常会話で使われる should は、ちょっとしたアドバイスやオススメ、または意見を言うぐらいの「〜した方がいいよ」の意味で使われることも多くあります。そして、このような場合に「had better」は使われません。
まとめると、should は、相手が従わなくても大きな問題にならないときに使う表現です。反対に、「had better」は無視するとリスクがある場合に使うことが多いです。
「ought to」も「〜した方がいい」を意味しますが、should とほぼ同じように使われます。どちらかというと should よりもややフォーマルで、特定の場面では好まれることがあります。
たとえば、「ought to」は should よりもフォーマルな響きがあるため、公式な文章やビジネス文書、公的なスピーチなど、よりかしこまった場面で使われることが多いです。法律や道徳的な義務について話す際にも使われます。
他にも、should よりも少し道徳的な義務感を強調したい場合に「ought to」を使います。「こうすべきだ」という社会的・道徳的なルールに従った行動を示すときにぴったりです。
ちなみに、「ought to」は、イギリス英語でより一般的に使われる傾向があります。アメリカ英語では should が日常会話では主流ですが、イギリス英語圏では「ought to」がより頻繁に使われるようですね。
まとめると、should と意味はほとんど同じですが、より強い義務感や、道徳的なニュアンスを伝えたいときに適しています。
次に must との違いを解説します。こちらは「〜しなければならない」という非常に強い義務感を伝える表現なので、「〜した方がいい」とは根本的にニュアンスが違います。
「had better」よりもさらに強調されるニュアンスがあり、法律やルール、避けられない状況に使われることが多いです。
「had better」は警告のような意味合いですが、must は義務として使用されます。
これまでの表現の強制度合いを比べると、
must>had better>should/ought to~
といったところでしょうか。
ここまでで「had better」「should」「ought to」(「must」も学びましたが、意味が異なるので除外します)それぞれの使い方を学びました。では、実際にどの表現を使うべきかクイズ形式で確認してみましょう! それぞれの場面に合った表現を考えてみてください。
You ____ stay inside.
ヒント:強く警告をしたい場合、どの表現を使いますか?
We ____ respect the elderly.
ヒント:道徳的なアドバイスには、どの表現がいいでしょう?
You ____ exercise more.
ヒント: 軽い提案をしてみましょう。
I ____ have studied harder.
ヒント:過去のことに対する後悔を表す表現です。
You ____ prepare for the meeting.
ヒント:緊急ではないが、そうする方が良いという提案にはどの表現がいいでしょう?
1. You had better stay inside.
→ 「had better」は緊急の警告や強いアドバイスに適しています。外に出ると危険な状況なので、この表現が正解です。
2. We ought to respect the elderly.
→ 「ought to」は道徳的な義務を強調する場面に適しているので、この文脈にぴったりです。
3. You should exercise more.
→ 軽い提案やアドバイスでは「should」が最適です。あまり強制感を持たせずに伝えることができます。
4. I should/[ought to] have studied harder.
→ 会話の状況によっては、「ought to」 でも問題ないでしょう。過去の行動に対する後悔を表現する際には「ought to」も使われますが、一般的に should が使われることが多いです。「ought to」を使う場合は、若干フォーマルで、より後悔や道徳的なニュアンスを含んでいます。
5. You should prepare for the meeting.
→ 緊急ではないが、した方が良いという提案には should が適しています。「had better」だと、もっと強い警告的なニュアンスになってしまうので、慎重に使いましょう。
もちろん、相手との関係性や、その場の雰囲気によって違う表現を選択することもできます。しかし、一般的にはこのようなニュアンスの違いがあるのだと覚えておくと役に立つでしょう。
今回はさまざまな「〜した方がいい」に関する表現について解説しました。
「had better」は「〜しないとまずい」という警告を込めたアドバイスをするときに最適な表現です。「Should」や「ought to」と比べて強めの表現なので、相手に対して少しプレッシャーを与えることになると、おわかりいただけたでしょうか。
日本語訳だけで覚えておくと、ニュアンスの違いで相手を戸惑わせてしまうかもしれません。それぞれの表現を適切に使い分けることで、相手に伝えるニュアンスが大きく変わります。状況に応じて使い分けることが重要ですね。
今回紹介したような英語の「〜した方がいい」表現をマスターして、より自然な会話を目指しましょう!