モデル英語講師が教える「主語と動詞からやり直す基礎英文法」【七未の文法講座 Vol001】
さあ、今日からいよいよ文法講座を始めます!
昔教科書でやったつまらなかった内容を、面白くてためになる読み物にする!
というミッション達成に全力を注いでいきますので、
是非皆さん読み進めてみてくださいね!
【登場人物】
知夏 七未
文化交流活動家
- 「文化交流活動家」という肩書の英語講師・ダンサー。
スーツを着てビジネス英語を教えたかと思いきや、着物ドレスを着て踊ったり、ミスコンの世界大会に行ったりする縦横無尽っぷり。
日本文化の美しさを海外に伝え広め、英語クラスなどを通じて世界へのわくわく感を日本に伝え広めることが目標。
文法講座の際はメガネをかける設定だが、最近また忘れかけている。絵は少し苦手。
曽根りっか
- キレッキレのビジネスウーマンなのにド天然で周囲を翻弄する小悪魔。
英語イベント、英語情報メディアディレクションを手掛けるものの、自身は中学時代から英語学習をほとんどしないで過ごしてきたため、現在英語ができずに悩んでいる。
最近、英語づくしの生活を送っている。
ななみ:まずは第一回目ということで、中学校の文法で最初に習う
「主語 + 動詞」を基本として英語は成り立っている
というお話から。

ななみ:SVとかSVO、SVCなんて習いながら、
「こんなんネイティブは絶対意識してないよね」と思ったことありませんか?
でも、こうした文法の基礎は、とっても大切なもの。
今回は、日本人の私たちが引っかかりやすい、
主語(S)と目的語(O)に注目していきますね!
1.主語のお話:消えてる主語を探せ!
ななみ:そう言えばりっかさん、少し前にフィリピンに行ってましたよね?
まずは「フィリピンは楽しみましたか?」を英語にしてもらえますか?
りっか:はい!!わかりません!!!

ななみ:そんな満面の笑みで言われても。。
「フィリピンは楽しみましたか?」の正解は、
です。
まず押さえておいてほしいのが、
英語の文章は、「主語」と「動詞」があって成り立っているということ。
これは耳にたこが出来るほど聞いたことがありますよね。
では、「主語」ってつまりなんでしょう?
「主語」とは、「動詞」の行動を起こしたり、
「状態」にある人や物を指す言葉なんです。
このことをしっかり覚えておいてください!
主語はフィリピン?それとも人?
たとえば、「フィリピンは楽しい場所だった」というように、
フィリピンの状態を言いたい場合は「フィリピン」が主語です。
でも、“Enjoy”を使ってりっかさんにフィリピンの感想を聞きたい場合、
楽しんだのは「人」ですから、
“The Philippines”ではなく“You”を主語にするのが正解です。
りっか:うんうん、そうかあ〜。大事ですね。

ななみ:(え、この人Twitterしてない?余裕なの・・・?)
もしかしたら簡単に思えるかもしれませんが、
いざ自分で文章を作ってみると、これが難しいんです!
「週末はゆっくりしましたか?」が“週末さん”のお話になっちゃう人、多いんですよ。
りっか:「あなたは週末をゆっくりすごしましたか?」の、
「あなたは」が日本語では省略されるからですね。
ななみ:そう。
日本語って、主語を省略する言語ですよね。
「あなたはフィリピンを楽しみましたか?」ということを聞きたいわけですが、
「あなたは」を入れるとなんだかこなれてない日本語な気がしませんか?

りっか:うん、確かに。
ななみ:逆に言うと、英文を作るときは、
「わたし」「あなた」「彼」「彼女」「あそこにいる子供たち」など、誰についてのことなのかを明確にすることを意識してする必要があります。
説明だけ聞くと当然のように思えますが、
日本語→英語に訳そうとすると間違えやすいので注意しましょう!

りっか:大事。メモメモ。
ななみ:(あんまりメモしてない気が・・・)
- 「1.主語のお話」のチェックポイント
- ・「主語」は、「動詞」の行動を起こしたり、「状態」にある人や物を指す言葉
・誰が話の中心=主語なのかを見極める
・人が話の中心である場合、“あなた=You”という主語を忘れずに使う
2.目的語のお話:“it”って大事なんです!
ななみ:じゃあ、さっきの“Did you enjoy the Philippines?”の文章で、
「フィリピン」はどのような役割をしているのかというと。
「目的語」なんです。昔学校で聞いたことありますね?

目的語は、「~を」という対象がないと成り立たない動作の後に続くもの。
“Give=渡す”みたいな、いわゆる他動詞ってやつですね。

りっか:(先生、文法用語増えてきたわね。。)

ななみ:(妙な視線を感じる。。気のせいだよね。。)
「渡す」は「~を」という言葉を必要とする動作なので、
当然日本語でも「ペンを渡す」といった具合に、「~を」が入ります。
で、ここでまた英語と日本語の違い!
2回目以降に目的語を省略するとき、
日本語だと完全になくしてしまった方が自然なんですが、
英語の他動詞には略形(it, thatなど)の目的語が必須なんです。

りっか:・・・な、なるほど。
「ペンいりますか?」への返事のしかた
ななみ:例えば相手にペンを渡す場合。
“Do you need a pen?”
ペンはいりますか?(あなたはペンが必要ですか?)
これは「ペンさん」じゃなくて、
「あなた」が主語になるポイント1のおさらいですね。

じゃあこんどは、ペンを省略して返事をした場合。
日本語だと「いります」って答えませんか?
「私はそれをいります」だとなんだか自動翻訳みたいでしょ。
「私は」だけでなく「それを」も省略されているんです。
でも、英語では“I need it.”が正解。この“it”は絶対必要です。
“I need.”という英文は成立しないんですね。
「ペン」と繰り返し言う必要はなくても、”it”という目的語はなくせません。
りっか:あ、なるほどね!

ななみ:本当にわかってますか?(笑)
ちょっと、1個やってみましょうか。
「カフェラテ飲みますか?」への返事のしかた
こちらにカフェラテがあります。
(ちなみに、DMM英会話さんはホテルラウンジみたいなドリンクメニューから
飲み物を選ばせてくださるんですよ。さすがでしょ。)

「カフェラテ飲みますか?」という質問に、
「飲みたいです」と英語で答えるとしたらどう返事しますか?
りっか:“Yes, I would like to drink it.”
ななみ:お~!ちゃんとわかってる!
じゃあ、実は別パターンで
“I would like to drink.”という“it”がない英文も存在するんですが、
これってどういう意味だと思いますか?
りっか:んー。
カフェラテ飲みたあああああああい!!! って感じ?

ななみ:それはりっかさんの今の気分なのでは。。
りっか:そうですよ?
ななみ:「今日、飲みに行かない?」って言われたら、
普通何を飲みに行きます?カフェラテ?
りっか:ビール!!
![299966_10200139404546542_996928932_n[1]](https://assets.blog.engoo.com/wp-content/uploads/sites/15/2021/09/30082843/299966_10200139404546542_996928932_n1.jpg)
(普通のビールでは飽き足らず、巨大なビールを飲もうとするななみ先生の図)
ななみ:そうそうそう!!
今みたいな文脈で「飲む」っていったら、普通お酒ですよね?
「昨日いっぱい飲んだんだよね~、カフェラテ」とかないでしょ?
りっか:それ、ちょっとおもしろいですね。
ななみ:つまり“Drink”という動詞は、
お酒の話をする場合のみ、"it"がなくてもOKなんです。
目的語が無しでも成立する自動詞ってやつですね。
りっか:へえ。自動詞と他動詞、初めて聞いたかも。

ななみ:自動詞と他動詞って日本語だと意識しないことですし、
うっかり"it"を抜かしてしまいがちですが、
ビールとカフェラテくらいに大きな違いがあることを覚えておきましょう!
りっか:はい。
- 「2.目的語のお話」のチェックポイント
- ・“give”や“need”などの他動詞には目的語が必要
・2回目以降に目的語を省略する場合でも、“it”や“that”が必要
・"Drink"は他動詞の場合「~を飲む」、自動詞の場合は「お酒を飲む」という
意味になる。お酒以外の話をしたい場合は“it”などの略形の目的語を入れる
3.DMM英会話で実践! 国際交流できちゃう主語
ななみ:ところでりっかさん、
「フィリピンって何を食べるんですか?」を英語にしてもらえますか?
りっか:え~と、いろいろ食べました。これ、というものはなかった気がします。

ななみ:(英訳してほしいのに日本語の会話になってるし、答えがざっくりすぎる!)
こんな風に聞くことができます。
りっか:へぇ、意外とシンプル。
ななみ:そうなんです。
「フィリピンって何を食べますか?」とわざと主語をわかりにくくしましたが、
“フィリピンさん”がいるわけではないのはポイント1のおさらいですね。
で、“フィリピンの人々”を表したくて使った言葉が”They”なんです。
“They"って、「彼ら」って意味ですよね。
自分も、相手も属していないグループについて話す時に使うのがこの言葉。
第三国・地域の文化風習なんかを話す時には“They"を主語にすると便利なんですよ。

りっか:へえ。“In the Philippines"でフィリピンということがわかるんですね。
ななみ:あら!わかってきたじゃない!
そうなんです。この“in"の後が、そのグループの範囲になるんです。
ここに国の名前を入れればその国の人々の様子を話すことができるし、
“in 会社名" とすれば企業文化について語れます。
第三国ではなくお互いの属するグループの話をしたいときは"We"と"You"。
「日本ではお米を沢山食べます」は自分の国の話なので、
"Japanese eat~"よりも"We eat rice a lot in Japan"という具合に、
"We"からはじめる方が自然。
相手の国の習慣を聞くときは「あなたたち」の“You”を使い、
“Do you ~ in your country?”でOKですね。

りっか:おお〜、カンタン。
ななみ:個人的には違うけれど、ということを踏まえたければ、
なんて前置きをつければOK。
この“like it”の“it”をお忘れなく、と言うのはポイント2の復習ですね。
りっか:カフェラテとビールの話ですよね!
ななみ:よく覚えてました!えらい!
国際交流が主たる話題になるミスコンでも、
We, You, They+in(地名)~
という会話が活発に繰り広げられているんですよ!
![149782_375293402521330_351508938233110_1103083_659413484_n[1]](https://assets.blog.engoo.com/wp-content/uploads/sites/15/2021/09/30082855/149782_375293402521330_351508938233110_1103083_659413484_n1.jpg)
(世界各国から集まった美女軍団。中央にはななみ先生も!)
りっか:わ~楽しそう💛
ななみ:ふふふ。50か国以上からの女の子が集まるんですよ。
ミスコンに行かなくても、DMM英会話さんには世界各国の先生がいますよね。
We, You, Theyがあれば、お互いの国の文化、
旅先で知った第三国の文化を語り合えちゃうんです!
これはもう今日からDMM英会話の先生たちと大盛り上がりですね!!
りっか:たのしそう。早速、"We, You, They" の国際トークしてみます!
- 「3. 国際交流できちゃう主語」のチェックポイント
- ・自分も、相手も属していないグループについて話す時は“They”を主語にする
・お互いの属するグループについて話したいときは“We”と“You”を主語にする
・お互いの国や第三国を話題にするなら“We, You, They+in(地名)~”が便利
最後に
ななみ:うまいことオチをつけられたところで、
文法講座の第一回目は終了です。
りっかさん、いかがでしたか?
りっか:基本がわかったので、レベルアップできた気がします!
ななみ:DMM英会話は本当にたくさんの国の先生と話せるので、
今回学んだことを活かしながらいろいろと語り合ってみてくださいね!
りっか:ちゃっかりしてますね〜先生!
ななみ:えへへ♪

りっか:今日は、本当に勉強になりました。
ありがとうございました!
ななみ:こちらこそありがとうございました!
妙な視線を感じたりTwitterされたりいろいろあったけどノープロブレム!
それでは次の文法講座もお楽しみに〜!See you〜!!