西東 たまき
(更新)
時間に関する英語表現に「on time」や「in time」といったフレーズがあります。
よく似ているので紛らわしいですね。でも意味はかなり違うので、きちんと理解していないとコミュニケーションにすれ違いが起きる可能性さえありますよ!
当記事では on time と in time、2つの頻出英語フレーズの意味と使い分けを解説していきます。
あわせて、見た目が似ている類似の英語表現もご紹介しますので、比較しながら確認しておきましょう!
簡単な単語だからこそ判別が紛らわしい英語表現、「on time」と「in time」。
意味の違いを覚えるには、「on」と「in」という前置詞それぞれが持つイメージの違いを掴むことがポイントです。
それができれば使い分けは自然にできるようになりますよ。
では、これらを time と一緒に使うとどういう意味になるのか? 順番に見ていきましょう。
まずは on time から。
前述の通り on は「~の上」、何かに「接触している」イメージですから、ある特定の時間に「ピッタリのタイミングで」「早過ぎもせず遅くもない」「時間通りに」「ちょうどよい頃合いに」といった意味になります。
「オフィスに時間ちょうどに到着した」
「私たちは時間通りに着くからね」
次は、もう一方の in time です。
in は「中」「内側」というイメージですから、ある特定の時間よりも「中」「内側」、つまり「その時間よりも早く」「余裕を持って」「時間内に」「間に合って」といった状況を表します。
例えば、上記 on time であげた文例を in time に置き換えてニュアンスの違いを比べてみましょう。
「オフィスに余裕を持って到着した」
「私たちは間に合うように/余裕を持って着くからね」
on と in の持つイメージが分かってしまえば on time と in timeの意味は文字通りだなと思えるのではないでしょうか。
ほかにも on time や in time と似たような英語フレーズがいくつかあります。
これらもよく見かける英語表現なので一緒にチェックしておきましょう。
on time に right が付くと on time の意味が強調されます。
「『まさに』ちょうどいいタイミングで」といったニュアンスになりますよ。
「ちょうど電車が来たところに着いた」
「ちょうどピッタリのタイミングでパスタが出来上がるからね」
一方、in time に just がつくと「ギリギリ感」が加わってきます。
「余裕を持って」というよりは特定の時間により近付いた状況となり、「ちょうど間に合うタイミングで」「ギリギリのタイミングで」のようなニュアンスに変わってきます。
日本語で考えると、「ちょうど間に合う」と「ギリギリ」ではニュアンスが逆じゃないかと感じるかもしれませんね。でも、どちらも間に合ったことには変わりありません。
英語では、そのときの状況次第で「ちょうど間に合う」のようなポジティブなニュアンスにも、「ギリギリ」のようなネガティブなニュアンスにも取ることができます。
「ちょうど映画が始まるところに来たね」
「ギリギリのタイミングで書類を提出した」
さて、最後に挙げる英語フレーズ in no time は、どんな意味だと思いますか?
in no time は「即座に、すぐさま」という意味になります。
in time の意味から考えると意外性がありませんか? in time から意味を推測するのは難しいので、これは別途覚えておかなければなりません!
「即座にそれをやってしまえるよ」
「別のタクシーがすぐにまた来ますからね」
今回は、ごくシンプルな言葉が in と on の違いによって、意味が変わってくる英語フレーズを取り上げました。
英語ではこのように、前置詞が違うだけでまったく別の意味になるフレーズがよくあり、覚え間違い・使い間違いの原因になっています。
でも解決の近道があります。それは、それぞれの前置詞が持っている基本的なニュアンスやイメージを掴むことです。
そうすれば、どんな意味なのか見当を付けることもできるようになるし、意味を覚えるにも腑に落ちやすくなるのです。
in time、on time、プラスアルファでご紹介したフレーズは、どれも日々よく使われる英語表現です。
言葉が持つイメージの違いをしっかり掴んで身に付けておきましょう!