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Toughとhardはどう使い分ける?英語のニュアンスを学ぼう

Toughとhardはどう使い分ける?英語のニュアンスを学ぼう

Tough と hard の意味はご存知ですか? どちらも「難しい」「厳しい」といった意味で使われる単語ですね。

それでは、それぞれの言葉が持つ微妙なニュアンスの違いは知っていますか?

違いを知って使い分けることで、より自然な英語表現ができるようになります。今回は、わかりそうでわからない tough と hard の意味の違いを例文とともにみていきましょう!

Tough の基本的な意味

Tough は「強靭な」「困難な」という意味を持ち、感情的・身体的な強さを伴うことが多いです。何かが単に難しいだけでなく、挑戦や耐える力が必要な状況で使われることが一般的です。

It's tough to wake up early every day.  
「毎日早起きするのは大変だ」  
The exam was really tough, but I managed to pass.  
「試験は本当に難しかったけど、なんとか合格した」

また、物理的に「頑丈な、壊れにくい」という意味でも使われます。物理的に丈夫であることを指します。

This material is tough.
「この素材は頑丈だ」

Hard の基本的な意味

次は hard です。Hard は、物理的に「硬い」や「厳しい」「骨の折れる」という意味で、何かが純粋に難しいと感じるときに使われます。

精神的な強さに関係することもありますが、具体的なタスクや行動が困難な状況で使われることが多いでしょう。

It’s hard to find a parking spot in this area.  
「このエリアでは駐車場を見つけるのが難しい」  
She works hard every day to support her family.  
「彼女は家族を支えるために毎日懸命に働いている」

物理的に「硬い」ことを意味する場合は「物理的に強くて、形が変わりにくいもの」を指して使われる形容詞です。

The ground is hard after the frost.
「霜が降りた後、地面は固い」

Tough と hard の違いを比較

Tough は感情的な強さや挑戦を含むニュアンスがあり、hard は物理的またはタスク自体の難易度を示すことが多いです。

Running a marathon is tough.
「マラソンを走るのは厳しい挑戦だ」  
Solving this math problem is hard.
「この数学の問題を解くのは難しい」

日常会話の中で tough と hard を自然に使うには、その違いを意識することが大切です。上記で説明したように、感情的に大変なときは tough、具体的なタスクが難しいときは hard を使うというように、使い分けましょう。

日常会話で tough と hard を使い分ける際の具体的な例文も紹介します!

感情的に大変なときは「tough」

Going through a breakup is really tough.  
「人と別れるのは本当に辛い」
It's tough balancing work and family life.  
「仕事と家庭の両立は大変だ」
She’s having a tough time dealing with the loss of her pet.  
「彼女はペットを失ったことで辛い思いをしている」

具体的なタスクが難しいときは「hard」

It’s hard to stay focused when there are so many distractions.  
「気が散るものがたくさんあると集中するのは難しい」
Learning a new language can be hard at first.  
「新しい言語を学ぶのは最初は難しいことがある」
It’s hard to find a good restaurant in this area.  
「この地域でいいレストランを見つけるのは難しい」

このように、それぞれの持つニュアンスに注意して使い分けると、より自然な表現ができます。

同様の意味を持つ単語

Challenging

「挑戦的な」「難しい」という意味で、特に知識やスキルが試されるような状況で使われます。Tough に近いニュアンスですが、知的な困難さにフォーカスすることが多いです。

This project is challenging, but I’m excited to tackle it.  
「このプロジェクトは難しいけれど、挑戦するのが楽しみです」

Difficult

お馴染みの単語で、「難しい」「困難な」という意味で、広く使える表現です。Hard に似ていますが、ややフォーマルな印象を与えることもあります。

It was a difficult decision, but I had to make it.  
「それは難しい決断だったけど、仕方なく決めました」

こちらの記事でも「難しい」を意味する類似表現を紹介しています。

Tiring

「疲れる」という意味で、何かが体力的または精神的に疲弊させる場合に使います。Hard な事柄の結果として使われることが多いです。

Working late hours can be really tiring.  
「遅くまで働くのは本当に疲れる」

Grueling

「過酷な」「非常に厳しい」という意味で、肉体的にも精神的にも非常に消耗するような状況で使います。

The hike up the mountain was grueling, but the view was worth it.  
「山へのハイキングは非常に過酷だったが、景色はそれだけの価値があった」

似た意味を持つイディオム

Uphill battle

「困難な戦い」「不利な状況での取り組み」という意味で、達成が難しい目標や厳しい状況に直面しているときに使われます。

Finishing the project on time felt like an uphill battle.  
「プロジェクトを時間通りに終わらせるのは、まるで困難な戦いのようだった」

Bite off more than you can chew

「自分の能力を超えたことをしようとする」「手に負えないことに挑む」という意味で、無謀な挑戦をする状況に使われます。

He bit off more than he could chew when he agreed to manage both projects.  
「彼は両方のプロジェクトを管理すると言ったことで、手に負えないことを引き受けた」

言葉通りに「噛み切る」量が多すぎると扱いにくくなることから、何かを過剰に引き受けてしまったり、手に負えないことに挑んだりする状況を表すようになったのです。

Between a rock and a hard place

「二つの困難な選択肢の間に挟まれている」という意味で、どちらを選んでも難しい状況にあることを示します。

I’m between a rock and a hard place; either I stay at a job I hate, or I leave with no backup plan.  
「嫌いな仕事に残るか、計画なしに辞めるかという困難な選択に直面している」

「rock(岩)」と「hard place(固い場所)」という比喩的な障害物の間に挟まれて逃げ場がない状態を示し、現在でも日常会話で「板挟み」の状況を表現するために使われます。

No pain, no gain

「苦労なくして得るものなし」「努力がなければ成功はない」という意味で、努力や忍耐が必要な状況を強調する表現です。

No pain, no gain. If you want to succeed, you have to work for it.  
「努力なくして成果なし。成功したいなら、努力しなければならない」

Take it in stride

「冷静に対処する」「困難をうまく切り抜ける」という意味で、困難に直面しても動じない姿勢を表します。

この表現は「stride(歩幅)」に由来し、もともとは走るときや歩くときのリズムや歩幅を保つことを意味していました。

She took the criticism in stride and continued improving her work.  
「彼女は批判に冷静に対処し、仕事を改善し続けた」

Tough と hard の違いを理解して使いこなそう

Tough と hard は似ているようで異なる場面で使われます。

この微妙な違いを理解し、適切な場面で使いこなすことで、よりネイティブに近い英語表現ができるようになりますよ!

他にも似たような表現があるので、積極的にいろいろな表現を使うことで、ボキャブラリーを増やしていきましょう。それが英会話上達への第一歩となるかもしれません!