西東 たまき
(更新)
ときには、英語のレシピを使って料理を楽しんでみませんか?
実は、料理のレシピは「生きた英語」を学ぶのにピッタリ!
レシピで使われる英語は、ネイティブなら誰もが理解出来る普段使いの英語なので、知っておくと役立つ実用的な英語フレーズや単語を学ぶことが出来るのです。
説明文は長くても数行の英文で、レシピには写真がついているので、分からない単語も一目瞭然。最後には美味しい料理だって食べられます!
本記事では趣味にも勉強にもぜひ活用したい、英語レシピの読み方のポイントをご紹介します。これさえ知っていれば、という料理用語もご紹介しますので、英語で料理をしてみたいという方はぜひ読んでみてください!
日本語名がカタカナでも、英語では別の呼び方になるものがあります。
例えばゴマのような香ばしい風味が美味しい野菜、ルッコラは英語では “arugula” または “rocket” と呼ばれます。
他にも、“courgette” と書いてあったらそれはズッキーニのこと。これは元はフランス語です。(アメリカ英語では "zucchini" と呼ばれることもあります。)
私たちが知っている名前と異なる食材をもう少し挙げてみましょう。
aubergine/eggplant(ナス)
cilantro(コリアンダー/パクチー)
flat-leaf-parsley(イタリアンパセリ)
mussel(ムール貝)
vinaigrette/vinaigrette sauce(フレンチドレッシング)
日本語名がカタカナでも英語名が異なる場合があるので、英語名で知らないと思っていた食材が実は身近なものだった、ということもあるかもしれないですね。
日本語同様、英語でもモノによって数え方が異なります。レシピを見ると、様々なモノの数え方を学ぶことも出来て面白いですよ。
レシピでは以下のような数え方をよく見かけます。
1 stalk of celery(セロリ1本)
2 cloves garlic(ニンニク2 片)
1 head of cabbage(キャベツ1個)
1 bunch of spinach(ホウレンソウ1束)
2 sticks of cinnamon(シナモン2本)
ニンニクを数えるとき日本語では「一片、二片」と数えますが、英語では “clove” という単語を使います。ばらさず、丸ごと一つであれば、“1 head of garlic” になります。
この "head" という数え方は、キャベツを数えるときも同じです。キャベツ丸ごとであれば、“1 head of cabbage”(キャベツ1個)となります。学校ではあまり習わない英語表現ですね。
独特な数え方は他にもたくさんありますので、ぜひ英語のレシピで料理をしながら覚えてみてください。
料理の計量の基本、小さじ・大さじは英語では “teaspoon” と “tablespoon” になります。カップは “cup” のままです。
日本では1カップといえば200ccのことですが、国によって250ccのところもありますので、実際に料理する前はどこの国のレシピなのか確認してみた方がよいでしょう。
2 tablespoons olive oil(オリーブオイル大さじ2杯)
1/2 cup milk(牛乳1/2カップ)
「少量」というとき、“a little” や “a bit” などの表現が思い浮かびますが、レシピではよく "a pinch"(ひとつまみ)や "a dash"(ひと振り)のような表現が見られます。
a dash of vanilla extract(バニラエッセンスひと振り)
また、逆に「たっぷり」というときは “a lot of” などの代わりに次のように表すことも出来ます。
plenty of vegetables(たっぷりの野菜)
材料の大・中・小を表すときは、それぞれ "large"、"medium"、"small” が使われます。これは衣類などと同じですね。
1 medium apple(中サイズのリンゴ1個)
2 large eggs(大サイズの卵2個)
料理をするとき、様々な食材の扱い方がありますよね。
レシピを見ていて最も多く目に付く動詞は “chop” かと思います。食材を「切る」ことを意味する一般的な動詞です。
“chop” の後ろに、“coarsely(粗く)” や “finely(細かく)” と書いてあれば、「ざく切り」「みじん切り」のことです。
また、"cut" も同じく「切る」という意味でよく使われます。
cut into wedges(くし切りにする)
cut into slices(薄切りにする)
以下に、英語レシピによく出てくる調理の単語とその使用例をまとめてみました。
これらを覚えておけば大体のレシピは問題なく作れますよ。
一つ気をつけたいのは "cook" という単語。
例えば、日本語ではお米を「炊く」といいますが、英語では、“cook” になります。「パスタを茹でる」も、日本語に合わせて “boil(茹でる)” かと思いきや、これもまた “cook” が使われることが多いです。
“cook” =「火を通す」という感覚で覚えておくとよいでしょう。
レシピを読んでいて、知らない単語が出てくることもありますよね。実は、感覚的にどのような意味か予想できることが多いのです!
例えば、“1 medium tomato, peeled, seeded and diced”(中サイズのトマト1個、皮をむいて種を取り、さいの目切りにする)という文章があったとしましょう。
“seed” は「種」のことであると知っていれば、“seeded” は「種を取る」ということだろうと考えられます。
“dice” は「サイコロ」の意味であることから、「さいの目切りにする」という指示であろうということが想像出来ます。
他に、“peel and core the apple” という文章だったとしましょう。
ここでは “core(中心)” という単語が動詞として使われています。「芯を取り除く」という意味になることが状況から理解出来るのではないでしょうか。
レシピに出てくる単語はイメージが伴うので、記憶にも残りやすいのです。
また、お菓子のレシピには、“unsalted butter” という材料がよく出てきます。この "unsalted" の意味がわからなかったとしましょう。
“unhappy(ハッピーでない)” や “unusual(普通でない)” など、“un” という接頭辞は漢字の「非」「不」の意味にあたりますので、“unsalted” とは「塩(salt)抜き」、つまり "unsalted butter" は「無塩バター」のことです。
“unroll (丸めた生地を広げる)” や “uncover(フタを取る)” など、“un” で始まる動詞は他にもレシピにたくさん登場します。
このように自分の知っている意味や接頭語などを見つけることができれば、知らない単語もその都度意味を調べなくても意味が想像出来ますね!
英語のレシピを使う愉しみは、英語圏の本場の味を自分で再現して味わえる点です。
レシピに出てくる基礎的な言葉やフレーズは記事内でご紹介した通りですので、次は是非、実際にレシピ本を手に取ってみましょう。最初は写真が豊富なレシピから挑戦すると、手順も分かりやすいのでおすすめです。
もし、途中で知らない言葉や説明にぶつかっても、写真を見れば感覚的に理解することが出来るので、料理レシピは英語勉強の教材としても最適ですよ!