Hiroe H
(更新)
皆さんは、How about と What about を使い分けていますか?
「えっ、同じ意味じゃないの?」と思われた方も多いのではないでしょうか。確かに置き換えて使える場合があるので、この2つは同じ意味と言っても間違いではありません。
ですがネイティブの間では、How about を好んで使う場面と、What about を好んで使う場面があるのも事実です。
ここでは、How about と What about の使い分け、そして微妙なニュアンスの違いを例文と一緒に解説していきたいと思います。
How about は何かを提案するときや、誰かを誘ったりするときによく使われます。
「ワインを一杯いかがですか?」
「今夜、夕食を外で食べませんか?」
「ランチにピザはどう?」
例文1では、相手にワインを勧めています。例文2では、外食しようと提案しています。例文3でもお昼にピザを提案していますね。このような場合は How about がよく使われます。
実は、勧めたり、提案したりする How about は What about を使って表現しても間違いではありません。
自分から提案する場合は How about を使うのが一般的なのに対し、相手に「何が良い?」と聞かれ、それに対して提案する場合は What about を使うことがあります。
ただし、場合によっては違ったニュアンスに捉えてしまうこともありますので(次項参照)、お勧めや提案をするときは How about の方が What about より好んで使われる、と覚えておくと良いでしょう。
What about は会話の中に潜む問題を確認したり、指摘したりするときに使われます。
例えば、家族が出かけているときの会話を見てみましょう。
「母:雪がかなり降ってきたわね」
「父:雪がたくさん積もる前に家に帰ろう」
「息子:え〜、僕お腹空いたよ。晩ご飯はどうするの?」
この「晩ご飯はどうするの?」を What about dinner ? と表現することができます。
この親子の会話の中で、息子は「お腹が空いているのに、このまま帰宅するなら晩ご飯がしばらく食べられないかもしれない」という問題点を指摘していますね。
このように What about は「〜はどうするの?」や「〜はどうなるの?」といったニュアンスで使うことができます。
「明日から一週間北海道に行くんだ」
「金曜のテストはどうするの?」
「アナ:今夜ケイトと一緒に映画見に行くけど、来る?」
「ジェーン:ええ、行くわ」
「サラ:私はどうなるの??(私は誘ってくれないの?)」
「図書館の向かいにできた新しいレストランに行こうよ!」
「今夜? 夕飯作ったのにどうするの?」
ここまで How about と What about、それぞれがよく使われる状況を紹介しましたが、どちらも使える場合もあります。
相手の考えや意見を聞くとき、または相手に同じ質問を聞き返すときに、「あなたは(どうですか)?」の意味で使います。
「ケン、元気?」
「元気だよ。あなたはどう?」
「あなたの職業はなんですか?」
「エンジニアです。あなたは?」
「今夜何してるの?」
「友達と出かける予定。あなたは?」
How about と What about の使い分けを紹介しましたが、いかがでしたか?
この2つは一見同じようなのに、意外とニュアンスの違いがありましたね。
この3つさえ覚えれば、How about と What about はマスターしたも同然!
会話の中でも、どんどん使ってみてくださいね。