初心者でもわかる!ITの世界でよく使われる英語表現
「IT」という2文字の実際の意味や、ITにまつわる表現について詳しく考えたことはありますか?
ITの世界で働いていたり勉強していない限り、ほとんどの人は気にすることがないかと思います。
そこで今回は、初心者でもわかりやすいように、ITの基礎や分野をはじめとして、ITの世界でよく使う英語表現をいくつかご紹介します。ぜひお目通しください!
そもそもITってどういう意味?
まずはじめに知っておきたいのは、ITが Information Technology(インフォメーション・テクノロジー)の略だということ。
Merriam-Websterという英辞典では、ITはこのように定義されています。
the technology involving the development, maintenance, and use of computer systems, software, and networks for the processing and distribution of data
「データの処理と配布のためのコンピュータシステムやソフトウェア、ネットワークの開発、保守、および使用を含む技術」
また、「ITの仕事」を英語で表したいときは、以下のような言い方ができます。
2つ目の英文に出てくる tech(テック)は technology の略です。
ITの主な仕事分野
IT部門には、たくさんの分野や職種があります。どのようなものがあるのか早速見ていきましょう!
cyber security(サイバーセキュリティ)
Cyber security の分野では、コンピューターシステムやデバイス、そして機密情報を、マルウェア、不正アクセス、損害、データ漏えいなどから保護します。
そして、cyber security の世界には以下のような職業があります。
- information security analyst|情報セキュリティアナリスト
- cyber security analyst|サイバーセキュリティアナリスト
- cyber security engineer|サイバーセキュリティエンジニア
- ethical hacker|エシカル(倫理的的)ハッカー
最後の ethical hacker は、別名 white hat hacker と呼ばれることもあり、合法的にコンピュータやネットワークに侵入し、組織全体のセキュリティを試します。
software development(ソフトウェア・デベロップメント)
実際にソフトウェアを開発する分野のことを指します。たとえば、みなさんが毎日使うインターネットのブラウザーや音楽ストリーミングサービスを使えるように開発しているのがここで働く人たちです。
この分野で働く software developer(ソフトウェアデベロッパー)や software engineer(ソフトウェアエンジニア)が必要とするスキルは coding(コーディング)と呼ばれるものです。
Coding をするには、PythonやRuby、そしておそらくみなさんも聞いたことのあるJavaなどの「programming language(プログラミング言語)」を学ぶ必要があります。
IT infrastructure(ITインフラストラクチャー)
インフラは infrastructure(インフラストラクチャー)を省略した、日本で一般的に使われる呼び方です。
ITインフラとは、システムやサービスの「基盤」です。つまり、基盤であるインフラがないと何も動きません。
詳しく言うと、パソコンやサーバーをはじめとしたハードウェア、そしてネットワークを構築するインターネットやデータベースなどのソフトウェアのことです。
インフラ関係のお仕事は以下のようなものがあります。
- IT infrastructure engineer|ITインフラエンジニア
- network engineer/architect|ネットワークエンジニア/建設者
- IoT designer|IoTデザイナー
- systems analyst|システムアナリスト
ここに出てくるIoT(アイオーティー)は、Internet of Things の略です。センサーやソフトウェアなどの技術が組み込まれ、インターネットや通信ネットワークを介して他の機器やシステムと接続し、データを交換する物理的なオブジェクトのことを指す略語です。
IT support(ITサポート)
こちらは、computer support(コンピューター・サポート)と呼ばれることもあります。
IT support の分野で働くということは、個人や組織の技術関連機器に関するサポートを行うということ。
なかには以下のような職業があります。
- IT support technician|ITサポート技術者
- desktop support technician|デスクトップサポート技術者
- help desk technician|ヘルプデスク技術者
IT support 関連のお仕事をする人たちは、以下のようなタスクを行うことが多いです。
- credentialing|資格証明
- to diagnose (a problem)|問題を診断する
- to recommend problem-solving steps|問題解決の手段を勧める
- to train (users)|ユーザーなどを教育する
- troubleshooting|トラブルシューティング(問題を解決すること)
data management(データ・マネジメント)
Data management の専門家は主に構造化されたデータベースシステムの設計やデータ損失の緊急時対応策の作成、そして収集したデータの分析を担当しています。
この分野では以下のような職業があります。
- data center technician|データセンター技術者
- database administrator|データベース管理者
- data analyst|データアナリスト
- data engineer|データエンジニア
この部門で管理するデータには、big data(ビッグデータ)や raw data(ローデータ)というものがあります。
Big data とは、従来の方法では処理が不可能なほど大量で高速、そして複雑なデータのことを指します。
そして raw data は、まだ機械や人間による加工が行われていない「生」の情報です。
知っておきたいIT英語
IT用語というのは数えきれないほどたくさんあります。そのなかでも、今こそ覚えておきたい用語を例文とともにご紹介していきます!
application(アプリケーション)
一度は聞いたことのあるこの用語は、省略すると「アプリ」になります。特定の機能を実行するために設計されたプログラムです。
Application だと少し長いので、通常は app(s) と省略されています。
back end(バックエンド)
ユーザーが目に見えない、そして操作することのできないサーバーやデータベースのことを指します。
一方で、ユーザーが実際に操作する「表」の部分は front end(フロントエンド)と言います。
そして、実際にサービスを利用するユーザーのことを end user(エンド・ユーザー)と呼ぶので、ぜひあわせて覚えてくださいね。
cache(キャッシュ)
リピーターからの読み込み時間を短縮するために、特定の要素を「保存」する場所。
cookies(クッキー)
インターネットサーバーからブラウザに送信されるデータのこと。
cloud(クラウド)
実際にソフトウェアが手元になくてもインターネットを通してサービスが利用できること。
data breach(es)(データ・ブリーチ)
「データや情報の漏えい」という意味。機密情報の流出などが data breach とされます。また、「データ漏えい」は data leak と呼ぶこともあります。
domain(ドメイン)
ウェブサイトのアドレスの「名前」です。たとえば、emailアドレスの「@」のあとにくる箇所や、サイトのアドレスの「www.」のあとにくる箇所です。
firewall(ファイアウォール)
内部ネットワークやサーバーを不正アクセスやサイバー攻撃から守る、「壁」のようなもの。
malware(マルウェア)
Malicious(悪意のある)と software(ソフトウェア)を組み合わせた造語で、ユーザーに迷惑をかけるソフトウェアのことを指します。
phishing(フィッシング)
ユーザーの情報を盗むことを目的とした詐欺行為。主に、経済価値のあるクレジットカード番号やユーザー名などを盗みます。
web accessibility(ウェブ・アクセシビリティ)
高齢者や障がい者など、心身の機能に関する制約や利用環境などに関係なく、すべての人が使い勝手よくウェブサイトを利用できること。
使い勝手をよくするには、alt text というものや、transcription という機能があります。
Alt text は alternative text の略で、何らかの理由で画像を見ることができないときに、その画像を理解するために書かれる短い文章です。「画像の説明」とも言えるでしょう。
Video transcription は、動画の音声がテキストに変換されるプロセスを指します。
よく見かけるITの「略語」11選
最後に、よく見かけるIT関連の略語をご紹介したいと思います。
仕事で何気なく使っていても、実際にどんな言葉の略なのかを知っているという方は(筆者も含め)少ないかと思います!
- API|Application Programming Interface
- CPU|Central Processing Unit
- HTML|Hypertext Markup Language
- IP address|Internet Protocol address
- VPN| Virtual Private Network
- LAN|Local Area Network
- OS|Operating System
- RAM|Random Access Memory
- UI|User Interface
- URL|Uniform Resource Locator
- UX|User Experience
おわりに
毎日インターネットを使ううえで、何気なく目にしている単語が多かったかと思います。
IT技術と最先端のテクノロジーが発展していく世の中で、日々新しい単語や技術が生み出されています。
ITにはさまざまな分野があり、職種によって使う英語が異なったりもします。
しかし、ITのスキルがあると、どの分野でも知識を活かすことができるので、今からでも勉強を始めてみてはいかがでしょうか?