MLBイングリッシュを学んでメジャーリーグをもっと楽しもう!

MLBの英語

メジャーリーグの優勝決定戦であるワールドシリーズで、元巨人の上原浩冶投手の所属するボストン・レッドソックスが勝利し、世界一を決めました!
上原投手が試合の最後を締めくくり、世界最高の舞台で胴上げ投手となりました。

日本人選手の活躍が目覚ましいメジャーリーグですが、これをきっかけに「メジャーの試合をテレビで見たい!」「アメリカに旅行したらメジャーの試合を観戦したい!」と思われた人もたくさんいるんじゃないでしょうか?

そこで今回は「吹き替えじゃ雰囲気がでないから英語で楽しみたい」「スタジアムで試合の雰囲気をダイレクトに感じたい」という方々のために「メジャーリーグを楽しむための英語」をご紹介していきたいと思います。

上原投手のやっている「リリーフ」って?

レッドソックスのワールドシリーズ制覇の立役者である上原投手はリリーフ・ピッチャーです。
リリーフ(relief)とは、先発投手の降板後、あらかじめ出番に備えていた他の投手が登板することです。 "relief" には(緊張・心配・苦痛などを)取り除くもの、という意味があります。このリリーフ・ピッチャーには様々な種類があるんです。

抑え投手 “closer”

試合の最終盤に味方がリードあるいは相手ときわめて伯仲している場面で、最後に投げる投手のことです。ストッパーも同じ意味ですが和製英語です。英語では "closer" と言います。また、打たれ出して上がった火を大炎上前に消すという意味で "fireman" (消防士)と呼んだりもします。上原投手はこの抑え投手にあたります。

中継ぎ投手 “middle relief pitcher”

先発投手と抑えの投手の間を担当する投手のことです。英語では "middle relief pitcher" と言います。

セットアッパー “setup pitcher”

試合終盤のリード時、または同点時を中心に登板する中継ぎを日本では特にセットアッパーと言いますが、これは和製英語です。英語では "setup pitcher" または "setup man" と言います。

ワンポイントリリーフ “short relief”

打者1人ないし2人など限定した場面で登板する投手をワンポイントリリーフと言います。これも和製英語で、英語では "short relief" または "spot reliever" と言います。

基礎用語編

野球用語にはストライク、アウトなど英語がたくさん使われていますが、中には和製英語もあるので、メジャーを観ていても「あれ?」と思うことがあります。

デッドボール→ "hit by pitch"
英語にも "dead ball" という言葉はありますが「試合をとめているときのボール」という意味で死球の意味はありません。

フォアボール→ "walk" 、 "base on balls" 、 "free ticket"
"Ichiro got a free ticket in the first inning." 「イチローは初回フォアボールで歩いた」という風に使います。 "Free ticket" (無料チケット)という表現はシャレがきいてますね。ちなみに敬遠は "intentional walk" (故意のフォアボール)です。

バスター→ "slash bunt"
バスターは元々は "bastard bunt" からきており、 "bastard" (嫌なやつ、ろくでなし)という言葉が示すようにアンフェアなプレイと思われていたと伺えます。

トップバッター→ "lead off man"
日本語でもリードオフマンと言うことはありますが、トップバッターは和製英語です。

ツー・スリー→ "three balls and two strikes"
日本ではストライク、ボールの順でカウントするのに対しアメリカではボール、ストライクの順でカウントします。ちなみにヒットエンドランもアメリカでは "run and hit" です。

実況編

バッターが打った球がホームランになりそうな場面です。
"It's going, going, … gone!"  「さぁ打球は大きく上がり、そのまま伸びて伸びて…入ったー!」
このように試合を実況するアナウンサーの言い回しがわかるとテレビ中継がより楽しくなります。

"Here comes a pitch." 「さあ、振りかぶって・・・」
ピッチャーが投球モーションに入った時に使います。

"See ya!" 「入ったー、ホームラン!」
ボールへ「バイバイ」という意味と野手に「捕れないよ」という意味を込めて使います。
また "Good-bye, baseball." という表現もあります。

"Swing and miss!" 「空振り!」
実際には「スウィンギナミス」といった一瞬何のことかわからない感じで聞こえます。

"It's a bang-bang play." 「これはきわどいぞ」
クロスプレーでアウトかセーフかきわどい時に使う表現です。 "bang" とは元々は鉄砲の「バーン」という発射音やドアの「バタン」の擬音語です。

"He skies it!" 「たかーいフライを打ち上げましたぁ!」
"to pop it up" (打ち上げる)とほぼ同じように使われますが、 "to sky" は打球が特に高く打ちあがった場合に使われます。

"Just got a piece of it." 「何とかバットに当てました」
"(He) just got a piece of it." 主語が省略された実況独特の言い方です。

"Got a good jump!" 「好スタートを切った!」
盗塁の実況での表現です。"Ichiro goes! (He) got a good jump!" 「Ichiro走ったぁ!好スタートだ!」といった風に使われます。

"Here we go!" 「ファイト!」
乱闘が始まったときに使う表現です。このあたり日本との文化の違いが感じられますね。日本のプロ野球でこんな実況したらアナウンサーが怒られてしまいそうです。

 声援、ヤジ編

スタジアムに行けばファンたちの熱狂的な声援や手厳しいヤジが飛び交っています。これらのフレーズを使いこなせば一人前?のベースボールファンになれるかもしれません。ただしあんまり汚いヤジは控えて紳士的に観戦しましょう。

声援のフレーズ

"Attaboy!" 「いいぞ!」
"That’s a boy." の省略形です。

"Charge!" 「行けー!」
スタジアムの電光掲示板によくこのフレーズが表示されています。

"Good call, ump!" 「ナイス判定、審判!」

"Really time!" 「反撃しようぜ!」

"Strike him out!" 「三振に切って落とせ!」

"That’s it!" 「そうだそれでいい!よっしゃ!」

 ヤジに使われるフレーズ

"Come on!" 「何やってんだよ!」
場合によっては「頑張れ」の意味にもなります。

"Disaster!" 「最悪だよ!」
"disaster" は直訳すると「災害」ですが、それくらい悲劇的ということなんでしょうね。

"Hey, lay off that junk!" 「おい!あんなクソボールに手を出すな!」
"to lay off~" で、~(ボール)を見送るという意味です。

"You’re playng against us!" 「お前は敵チームの味方かよ!」
あまりにひどいプレーに怒り心頭といった感じです。

"What’s this? Rookie League?" 「何だこりゃ、ルーキーリーグか?」

"My grandma can do better!" 「ウチのばあちゃんのがマシだ!」
ちょっと見てみたいものです、そんなおばあちゃん。

応用編

それではこれまで学んだことのおさらいの意味も込めて、試合の流れでの例文をご紹介します。テレビ中継、またはスタジアムで観戦しているつもりで読んでみてください。9回裏、最終打席の場面です。

実況:"We’re in the bottom of the ninth, leading 10-7. Bases loaded, two down."
ファン: "Strike him out!"
実況: "Here comes a pitch."
審判: "Strike!"
実況: "Swing and miss!"
ファン: "Good pitch!"
実況: "The count is one ball and two strikes."
ファン: "Charge!"
実況: "Everybody’s on their feet!"
実況: "Here comes a pitch."
カキーン!
実況: "Here’s a swing and a drive to deep left!"
ファン: "NO!!"
実況: "It's going, going, ... gone! Walk-off grand slam!"
ファン: "Disaster!"

※日本語訳※

実況:「9回の裏10-7でリードしていますが、2アウト満塁のピンチです」
ファン:「三振に切って落とせ!」
実況:「振りかぶって投げた!」
審判:「ストライクッ!」
実況:「空振り!」
ファン:「ナイスピッチ!」
実況:「カウントはツーストライク、ワンボールです」
ファン:「行けー!」
実況:「観客は全員総立ちです!」
実況:「振りかぶって投げた!」
カキーン!
実況:「打球はレフトスタンドの方向へ!」
ファン:「ああー!」
実況:「そのまま伸びて伸びて…入ったー!サヨナラ満塁ホームラン!」
ファン:「最悪だ!」

 知っておくともっと楽しめる!
メジャー球団の愛称

日本の新聞で広島カープが鯉と書かれたり阪神タイガースが猛虎と書かれたりするように、メジャー球団にも愛称があります。それを知らずにいると新聞などを読んでいても「?」になってしまいます。

たとえばニューヨーク・ヤンキースは "Yanks" と略されます。ボストン・レッドソックスは略して "BoSox" (ボソックス)、シカゴ・ホワイトソックスは "ChiSox" (チゾックス)と略されて区別されています。

クリーブランド・インディアンスは別名 "Tribe" (トライブ)。 "tribe" の意味は「族」で北米インディアンにちなんでいます。ロサンゼルス・エンゼルスの別名は "Halos" (ヘイローズ)。 "halo" はエンゼルスが創立以来シンボルとして使い続けている「天使の輪」のことです。
言われなければ何が何だかわかりませんね。

 おわりに

今回はメジャーリーグを楽しむための英語をご紹介しました。
来年には楽天の田中投手もメジャー入りすると言われています。今後たくさんの日本人選手が活躍するであろうメジャーリーグを応援していきましょう!
最後にメジャーリーグに関するアメリカンジョークをご紹介します。

神様と悪魔が野球で勝負することになった。
それぞれの領分である天国と地獄からメンバーを集めて戦わせるのだ。
神様「私のところにはメジャーリーグの名選手たちがいっぱいいる。勝負はもらったな」
悪魔「あいにくだったな。審判は全員こっちにいるんだ」

恨まれてるんですね…審判って…。