Erik
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相手を労う気持ちを表したり、単に挨拶としても使われる便利な言葉「お疲れ様」。
多くの場面で使うことができ、様々な意味を持つからこそ、英語に非常に訳しづらい表現のひとつでもあります。日本語の「お疲れ様」と全く同じ使い方ができる英語表現は残念ながらありません。
なので、英語では気遣いや労いの気持ちを表現するときは、状況や場面に応じて自然な表現を使い分ける必要があります。
今回はそんな「お疲れ様」の代わりとなるようなフレーズをシチュエーション別にご紹介します!
「お疲れ様」は場面に応じて様々な意味を持ちます。
ここでは、大きな仕事を終えたあとや、努力の結果何かを成し遂げた人に対して言いたい労いの表現をご紹介します。
「よくやった」
先生が生徒に、上司が部下に言ったりするイメージが強いかもしれませんが、同僚などに対しても「お疲れ様」代わりに使って問題ありません。
仲のいい人に対してなら「頑張ったな!おつかれ!」くらいの感覚です。
「今日とてもよかったよ」
こちらも親が子に、上司が部下にというイメージが強いかもしれません。確かにそういった場面でよく使われますが、先述の "Well done/Good job" と同様に同僚に対して言ってもOKです。
また、言い方や場面にもよりますが、目上の人に対して「今日とてもよかったですよ!」のニュアンスで使うことも可能。その場合は "You were great today, sir!" のように丁寧な敬称を一緒に使うと無難です。
「〜してくれてありがとう」
労いの気持ちとともに感謝も伝えられる便利な表現。大きな仕事をお願いした場合などに「お疲れ様でした」と言いたいときに使いましょう。
「疲れたでしょう」
直訳するとどちらも「あなたは疲れているに違いない」に近い表現ですが、ニュアンスとしては「大変だったでしょう、お疲れ様」がしっくりきます。
「それは大変だったでしょう」
先述の「疲れたでしょう」と同様に、労いの気持ちを伝える表現です。"tough" の代わりに "difficult" "tiring" "hard" など、様々な表現を入れることが可能です。
職場などで同僚や上司とすれ違ったら、「お疲れ様です」と軽く挨拶することは多いのではないでしょうか。
同じような場面でも、英語ではシンプルに通常の挨拶が使われることが多いです。
「やあ!」「こんにちは」
最もシンプルですが、とても一般的な挨拶。
「おはよう」「こんにちは」「こんばんは」
午前や午後など、時間帯によって使い分けたいシンプルな表現。こちらも職場で挨拶代わりの「お疲れ様」の意味でよく使われます。
「お元気ですか?」「こんにちは」
直訳は「お元気ですか」ですが、基本的には「こんにちは」くらいのニュアンスで使われます。
"How are you?" と聞かれたら、"Good, how are you?" のように相手にも聞いてあげるとさらに良いでしょう。
「やあ、最近どう?」
"How's life?" は「人生どう?」が直訳ですが、「最近どう?」のニュアンスです。カジュアル目な表現で、仲のいい人に使うと良いでしょう。
「最近どう?」「元気?」
先述の "How's life" と似た表現で、直訳は近況を聞いていますが、一般的な挨拶として使われています。こちらもカジュアル目な表現です。
「最近どう?」「元気?」
友達同士で使うことが多い軽い挨拶。
こちらも直訳は「最近どうよ」ですが、実際には「よっす!」くらいの感覚で、実際に質問に答えなくても大丈夫です。同じように "Hey! What's up!" と返しちゃっても問題ありません。
多くの職場では、「さようなら」代わりに「お疲れ様」が使われています。
英語では一般的な別れ際の挨拶を使うことで、仕事の疲れを労う気持ちを表すこともできます。
「さようなら!」「またね!」
帰り際の挨拶として最もシンプルな表現。
「また明日」
"See you tomorrow. Bye!" のように "Bye" とセットでよく使われますし、このフレーズ単体でも「お疲れ、じゃあね!」のニュアンスを出せます。
「良い週末を」
その日が金曜日だったなら、"See you tomorrow" の代わりにこちらを使うことが多いです。
他には "Have a nice evening(良い夜を)" のように、今日の残りの時間を楽しんでね、といった表現もよく聞きます。
「また月曜日」
同じく週末に使われる表現。月曜日でなくても、次に出勤して相手に会う予定の曜日や日時を言っても良いでしょう。
ビジネスメールの冒頭で使われる2大フレーズと言えば、「お世話になっております」と「お疲れ様です」ではないでしょうか。
"How are you?" のような質問は、直接話す場合は軽い挨拶になるのと違い、メールではそのまま「お元気ですか?」のニュアンスになってしまうため、あまり使われません。もちろん友人などに久しぶりにメールを送るようなときは全然OKです。
ここでは、メールの冒頭でよく使われる形式的なフレーズをご紹介します。
「◯◯さん、」「◯◯様、」
だいたいのメールはこれで始まります。日本語でも送る相手の名前を最初に書きますよね。
"Hi" はカジュアルな表現なので、初めて連絡する人などに対しては "Dear (name)" や "Hello (name)" が無難です。
基本的には「お疲れ様」のようなワンクッションを置くことは少なく、この後にすぐ本題に入ってしまいます。
「ご健勝のことと存じます」
直訳すると「お元気にしていると良いのですが」です。「お疲れ様です」の他にも、社外の人などに対して「お世話になっております」にもなります。
「お疲れ様」に似たワンクッションの表現として使われることがありますが、頻繁に連絡を取り合っている相手に対して、日本の「お疲れ様です」のように毎回使うことはあまりありません。
初めて連絡する相手や、久しぶりにメールを送る人に対して、最初に一言おいてから本題に入りたい場合に便利です。
「ご健勝のことと存じます」
"I hope you are well" とほぼ同様の使い方ができる表現。直訳は「このメールが元気なあなたに届くと良いのですが」です。
★様々な場面の「お疲れ様」の表現をもっと知りたい方はこちら:
「お疲れ様」に関する英語表現
いかがでしたか?
形式的に使われている「お疲れ様」のような表現は、様々な場面で違った意味を持ちます。
そのときの「お疲れ様」にどのような意味が込められているのか、何が伝えたいことなのかを考えると英語でも表現しやすくなるのではないでしょうか。