SHIORI
(更新)
今話題のものや最近起こっているものごとについて話すときや、知り合いや友達などに近況報告をするときなど、「最近」という言葉を使う機会はけっこう多いですよね。
「最近」は、日本語では一言で表せてしまう単語ですが、英語ではいくつかの表現があります。そして、それぞれ少し違うニュアンスや意味合いを持っているのです。
しかし、その違いについて説明できる、または理解しているという人は、意外にも少ないように思います。
そこで今回は、「最近」の英語表現とそれらの違い、使い分け方を解説していきたいと思います!
recently は、日常会話の中でもっとも頻繁に出てくる「最近」の英語表現といってもいいでしょう。
この単語で表す「最近」は、近い過去になり、主に過去に起こったこと(過去の時点)を指します。そのため、過去形や現在完了形などと一緒に使われることが多いです。
しかし、recently は過去から現在までの継続も表すことができます。
この場合においても、長めの期間を表すことができるだけで、行動としては過去から現在にかけて自分がしてきたこと、またはしてこなかったこと(現在に至るまでの過去の行動)を表すため、その行動が仮に未来に継続されるとしても、現在形や未来形で表されることはありません。
「最近」以外の日本語で自然に訳すとすれば、「この前」や「このあいだ」にあたり、recently という単語は、文末や文頭、動詞や過去分詞のすぐ前に置くことができます。
「あの映画最近(この前)見たよ」
「あのアニメ、最近(このあいだ)見終わったんだよね」
lately も、日常会話の中で頻繁に使われ、recently と同じように近い過去を表します。
しかし、recently と大きく違うところといえば、過去の時点から今現在までの継続している状態や期間のみを表し、ピンポイントで起こった過去の時点を表すことはあまりないというところです。
そのため、基本的に現在完了形、現在完了進行形などと合わせて使われます。逆に言うと、過去形や過去完了形として使われることはほとんどありません。
lately はほとんどの場合、文末で使用され、自然な日本語に訳すと「近頃」になります。
「彼は最近(近頃)ジムで鍛えている」
「最近(近頃)彼を見かけないな」
「最近調子どう?」
「最近はどう過ごしてましたか?(最近調子どうだった?)」
these days は、現時点における状況を表す「最近」という英語表現で、「過去と比べて現在の状況がどうである(変わっている)」というような比較のニュアンスを持っています。
現状を表すものなので、現在形や現在進行形と一緒に使われることが多いです。個人的なできごとと一般的に起こっていることの両方に対して使うことができ、比較的フォーマルな英語表現になります。
these days は、文末で使われることが多いですが、文頭や主語のすぐ後ろに置くこともできます。日本語で訳すと「この頃」や「近頃」「今日(こんにち)」になります。
ちなみに、those days という英語表現は逆になり、過去の時点における状況を表します。日本語でいう「あの頃」といったニュアンスです。
「最近(近頃)はみんな携帯を持っている」
→前はみんながみんな携帯を持っていなかった。
「最近(近頃)の人々はこの入り口を使っていない」
→前はこの入り口を使っていた。
「最近(この頃)は何の音楽を聴いているの?」
→流行などで、前に聴いていた音楽とは違う音楽を聴いている前提。
nowadays は、these days とほとんど同じニュアンスの英語表現で、過去との比較をしたあとの現時点での状況や状態を表す「最近」です。
また、nowadays は these days よりもカジュアルに使われることが多いです。個人的なできごとに対しても使用可能ですが、一般的なできごとを話す際に使われることが多いです。
文頭、文末、または主語のすぐ後ろに置くことができ、these days 同様に、日本語でいう「近頃」や「この頃」にあたります。
「最近は家賃が高すぎる」
→前は高くなかった。
「最近そのチームは(前よりも)上達した」
(as) of late は、lately の小洒落たバージョンで、近い過去や、最近繰り返し起こっていること(過去から現在までの継続)を表します。
recently や lately と同じように使うことができ、使われる位置も基本的に同じです。
as はあってもなくても同じ意味ですが、文法的な違いがあり、as of late は1つの英語フレーズとして成り立つのに対し、of late だけでは成り立ちません。
そのため、of late は文頭以外のどこにでも置くことができるものの、1つの英語フレーズとして、コンマ(,)と一緒に文頭に置くことはできません。
文頭におきたい場合は英語フレーズとして使える as of late を使う必要があります。
「彼女は最近忙しそうだ」
「彼がマネージャーになってここん所(最近)態度が変わった」
「最近あそこに行ってないなあ」
ちなみに、late の代わりに right now (as of right now) を使うと「今のところ」という意味になり、as of late 同様、1つのフレーズとして成り立ります。
アメリカ人がよく使う英語表現なので覚えておくと良いでしょう。
not (so) long ago は単語から大体意味が見て取れると思いますが、何かをしてからそれほど時間がたっていないことを表しています。
そのため、日本語では「ついさっき」や「この間」「つい最近」などと訳すことができます。
この英語表現は過去の動作やイベントのみに使うものなので、現在形で使われることは、まずありません。文末に使われることが多いですが、文頭にも使うことができます。
so は、強調を表しているので、つけることによって、より最近に起こったというニュアンスが強くなります。
「あのレストラン最近行ったよ」
「ついこの間ハワイにいるおばあちゃんを訪れた」
while ago と言ってしまうと、「しばらく前に」という意味になってしまいますが、a short を付け加えることによって、not long ago と同じ、「少し前に」や「この間」、「つい最近」という意味になります。
文頭や文末に使われることが多く、not (so) long ago とまったく同じように使うことができます。
「ついこの間(最近)彼と面談した」
「ついさっき彼が書類を提出しに来た」
どうでしたか?
「最近」と一言に言っても、英語ではさまざまな表現がありましたね。
過去に起こったことのみに使えるものなのか、それとも現在形でも使えるものなのか、英語表現によって使える時制やニュアンスが微妙に違ってくることが分かったと思います。
この記事を参考に、1つだけの英語表現に偏らず、さまざまな「最近」の言い方をマスターして使えるようになりましょう!