“talk to” と “talk with” の違いって? 前置詞の微妙なニュアンスまで正しく理解しよう

talk toとtalk withの違いって?

英語を話しているとき、「どの前置詞を使えばいいんだっけ?」と迷った経験はありませんか? 例えば、「~と話をする」と言いたいときに “talk to ~” と “talk with ~” のどちらを使うのが適切でしょうか?

実はどちらも文法的には間違っていませんが、前置詞の違いで意味は微妙に変わってきます。今回は、使い方に迷いそうな前置詞を集めてみました。前置詞を上手く使い分けて、さらなる英語力アップを目指しましょう。

「~と話をする」の “talk to” と “talk with” はどう使い分ける?

talk toとtalk withはどう使い分ける?

まず “talk to~” には「話しかける」と「話し合う」の両方の意味があります。「to」は「一方への方向」を表す前置詞のため、一方的に話しかけている様子を想像するかもしれませんが、「話し合う」という双方向性の意味もあることを覚えておきましょう。

“talk with~”  には「互いに話し合う」の意味がありますが、「一方的に話す」の意味は含まれません。ただし “talk to~” よりもフォーマルなニュアンスがあります。

《使い方例》

  • The mother talked to her baby every day.
    「その母親は毎日自分の赤ん坊に話しかけた」
  • I’d like to talk to you about the problem.
    「その問題について話したいのですが」
  • My boss talked with a customer on the phone.
    「私の上司は電話で顧客と話をした」

場所を表す “ in” と“ at” はどう使い分ける?

英語で場所を表すinとatはどう使い分ける?

A:Where are you now?
「今どこにいるの?」
B:I’m 〇〇 the station.
「駅にいるよ」

「駅にいるよ」と言いたいときに使うべき前置詞は “in” でしょうか、それとも “at” でしょうか。そもそも “in” には、どこか広い空間の中にいるというイメージ、“at” にはどこか一点にいるイメージがあります。

《使い方例》

  • I’m in the park.
    「公園にいます」
  • I’m at the bus stop.
    「バス停にいます」

ただし、その場所の大きさ(中に入れるか否か)だけが “in” と “at” を区別する要素ではありません。

例えば、駅での待ち合わせを想像してください。待ち合わせの約束をするときは、駅の外か中かを厳密に指定しないことがありますよね。

そのような場合には “Let’s meet at the station.” と言います。このときは「駅のところで」というように、駅を一点としてイメージしているからです。
そして駅に着いてから相手に電話し、すでに駅構内に入っていれば “I’m in the station.” と言います。

このように、話者の主観によって使い分けることを覚えておきましょう。

「~で」の “with” と “by” はどう使い分ける?

withとbyはどう使い分ける?

「~で」「~を使って」と言いたいとき、 “with”と “by” を使いますが、どのように使い分ければよいでしょうか?

具体的な道具を用いるときには “with” を使います。

《使い方例》

  • write with a pen
    「ペンで書く」
  • cut~with a knife
    「ナイフで切る」

方法や手段、利用システムなどを用いるときには “by” を使います。

《使い方例》

  • go by train
    「電車で行く」
  • send by email
    「Eメールで送る」

例えば同じ「手書き」という言葉でも、「手で書く」と言いたいときには “write by hand”、「ペンで書く」と言いたいときには “write with a pen” となります。

  • Tighten a screw with a screwdriver.
    「ねじ回しを使ってねじを締めなさい」
  • Can I pay by credit card?
    「クレジットカードで支払えますか?」

上記のように、原則的に “by” の後の名詞には冠詞をつけず、“with” の後には冠詞(a)がつくので、注意しましょう。

「~の間で」の “between” と “among” はどう使い分ける?

betweenとamong”はどう使い分ける?

基本的に2つのものについて話しているときには “between” を使い、3つ以上のものについて話している時には “among” を使うと学校では習います。しかし、必ずしも全ての状況に当てはまるわけではありません。

厳密に言うと、“between” は個別に区別できる2つ以上のものに使われます。そして “among” は個々のものがはっきりしない集合やグループに使われます。

The differences between Japan, China and Korea are huge.
「日本と中国と韓国の違いはとても大きい」

上の文では3つのものについて話していますが、一つひとつは国としてはっきりと区別できるので “between” が使われています。

The differences among eastern Asian countries are huge.
「東アジア諸国の違いはとても大きい」

上の文では漠然としたグループについて話しているので、“among” が使われています。

方向を示す “to” と “toward” と “for” はどう使い分ける?

toとtowardとforはどう使い分ける?

“to”、“toward”、“for” はどれも「~の方へ」という方向を示しますが、その違いは何でしょうか?

① I went to the park.
② I went toward the park.
③ I went for the park.

「公園(の方)へ行った」を意味するこれら3つの文はどれも意味が異なります。

① I went to the park.

これは実際に「公園に行った、公園に到着した」という意味になります。

② I went toward the park.

「公園の方向へ行った」ことを示しており、公園に行くことが目的とは言っていません。実際に公園に行ったのか、あるいは別の場所に行ったのかはわかりません。

③ I went for the park.

「公園に向かった」ことを示し、公園に行くことが目的であると言っています。しかし、実際に公園に着いたかどうかはわかりません。

《使い方例》

  • I went to the park and played with Ken.
    「公園へ行ってケンと遊んだ」
  • I went toward the park because Ken’s house is near there.
    「公園の方へ行った。ケンの家がその近くだからだ」
  • I went for the park and met Ken on the way.
    「公園へ向かう途中でケンに会った」

時間、期間の「~内に」を表す “in” と “within” はどう使い分ける?

inとwithinはどう使い分ける?

「1時間以内に」と言いたいとき、“in” か “within” かで迷うことはありませんか?

“in” には「~の中」という意味がありますが、“in an hour” は「1時間後」という意味になります。そして “within an hour” は「1時間以内に」という意味になります。

《使い方例》

  • I will return in an hour.
    「1時間後に戻ります」
  • I will return within an hour.
    「1時間以内に戻ります」

“on” と “upon” はどう使い分ける?

onとuponはどう使い分ける?

“depend on ~” や “based on ~” を、“depend upon~” や “based upon ~” と表記する場合があります。この “on” と “upon” の違いは何でしょうか?

意味的に大きな違いはありませんが、 “on” は口語的、カジュアルなのに対し、 “upon” は文語的、形式的な言い方で使います。

ただし、“on Monday” などは “upon” を使うことはできません。以下の場合は “on” ではなく、“upon” が使われます。

《“upon” の使い方例》

  • Once upon a time there was a dear little girl.
    「昔々、小さくてかわいい女の子がいました」
  • Rains will be upon us tomorrow.
    「雨は明日降るだろう」
  • Upon my word, it is true.
    「誓って本当のことだ」

「~の近くで」を意味する “near” と “nearby” はどう使い分ける?

nearとnearbyはどう使い分ける?

“near” と “nearby” は字面も似ており、使い分けがややこしいですね。

実は “near” は前置詞以外に形容詞、副詞の働きもしますが、“nearby” は形容詞、副詞としてしか働きません。つまり、“nearby” は前置詞ではないのです。前置詞として使うのであれば “near” を用いれば間違いありません。

注意しなければならないのが形容詞としての使い方です。形容詞としての “near” は名詞の直前におくことができません。

「近いホテルはどこ?」と言いたいとき、“Where is a nearby hotel?” とは言えますが、“Where is a near hotel?”とは言えません。
ただし、最上級にして、

  • Where is the nearest hotel?
    「一番近いホテルはどこ?」

と言うことは可能です。

《使い方例》

  • My workplace is near here. (前置詞)
    「私の職場はここから近い」
  • I’m looking for a nearby apartment from my workplace. (形容詞)
    「私は職場の近くのアパートを探しています」

おわりに

英語の前置詞はもともと空間的な概念

前置詞はもともと空間的な概念から始まり、それが心理的、抽象的な概念へと発展してきました。そのような空間的イメージをまずはきちんと押さえておくと、前置詞の学習はスムーズになります。前置詞に強くなれば英語の世界がさらに開けることは間違いありません。

ぜひとも前置詞に注目して英語を学んでみてくださいね。

【微妙なニュアンスも正しく理解する!】