「won’t」には意外な意味が!ニュアンスや使い方、発音のコツを伝授

won’t の意味と使い方

「won’t」という形を目にしたことのある方は多いと思います。

「そんなのもちろん未来否定 will not の短縮された形でしょ?」と突っ込まれそうですが、実は未来の否定以外の意味もあるのです。

今回は、そんな意外と知られていない won’t の意味と使い方についてご紹介します。

また「won’t」を「want」に聞き間違えられる、なんていうことにならないように、発音のコツもお伝えしますので、ぜひ最後まで読んで英語感覚に磨きをかけてください。

won’t の意味と使い方

won’t の意味と使い方

won’t は will not の短縮形

won’t は「will not」の短縮形です。

do not が don’t になるのと同じで、文法的には短縮してもしなくても同じように使われます。

ただ短縮形はカジュアルなニュアンスになることが多く、どちらかと言えば会話や、SNSやチャットなど親しい人とのやりとりなどで使われます。

また短縮せずに will not と言った方が not が強調されて響くこともあります。

もちろん、won’t も強く発音すれば否定の意味が強調されます。

そもそも will はどう使う?

won’t の意味を見ていく前に、そもそも will がどのように使われるのかを確認しておきましょう。

will の役割①:未来と意志未来

「will は未来を表す場合に使う」と最初に習うと思いますが、未来にも大きく分けて2つの使い方があります。

一つは「自然未来」と呼ばれる未来で、これは「放っておいてもそうなる」未来

下の例文のように、「確実にそうなること」を表すのが自然未来です。

I will be twenty in December.

「私は12月で二十歳になります」

もう一つは「意志未来」と呼ばれる未来で、「きっとそうなる」とか「必ずそうする」と話し手の意志が込められている未来です。

I will come back soon.

「すぐに戻ってくるよ」


I’ll call you later.

「後で電話するよ」
※ will の短縮形は ~’ll

このように話し手が主観的に「必ずそうする」と思っていたり、その場で「こうする」と決めたりする未来が意志未来です。

will の役割②:推量・可能性

will には可能性や推量を表す使い方もあります。

「きっと~だろう」という感じで、かなり確信度合いの高い推測を表します。

It will rain tomorrow.

「明日はきっと雨が降るよ」


このように未来の可能性について触れる例が分かりやすいですね。
他にも、たとえば電話が鳴って、

That will be Tom.

「きっとトムだ」


のような場面で使ったり、下の例文のように、今のことがらについて使ったりすることもできます。

He will be busy now. He has a lot of work to do.

「彼はきっと今忙しいんだよ。やらなきゃいけない仕事がたくさんあるからね」

will の役割③:依頼

相手に何かを依頼する使い方も will の大切なはたらきです。

Will you show me the way to the hotel?

「ホテルへの行き方を教えてもらえますか?」


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January 30, 2021

won’t にすると「強い拒絶」になることがある

won’t にすると「強い拒絶」になることがある

will に not を付けると、基本的には will の意味をそのまま否定することになります。

I won’t come back here.

「僕はここには戻ってきません」


It won’t snow tonight.

「今夜は雪は降らないよ」


という具合です。
ところが文脈によっては、少し違った意味になることがあります。
He won’t listen to my advice.

「彼は僕のアドバイスなんて聞こうともしないんだ」


The car won’t start.

「車のエンジンが全然かからない」


This door won’t open.

「このドアどうやっても開かないんだよ」


このように、「どうしても~しない」という「強い拒絶」の意味で使われることがあるのです。
また面白いことに、the car/this door などの人間ではない物が主語になって、あたかも拒否しているかのように扱われていることも特徴です。
この拒絶を表す won’t を分かっておかないと、「アドバイスを聞かないだろう」とか「エンジンはかからないだろう」のように誤った解釈をしてしまう可能性があるので注意が必要です。

確認・念押しの won’t

won’t を文末につけることで、「~するつもりでしょ?」と確認したり、「~してくれるでしょ?」と念押ししたりすることができます。

He’ll come to the party, won’t he?

「彼はパーティーに来るんでしょ?」


You’ll wash the dishes, won’t you?

「食器洗っといてくれるでしょ?」


will も won’t も相手の意志に入り込んでいく感じがするので、あまり押しつけがましくならないように言い方には注意したいところです。

「won’t」と「want」の発音の違いと聞き分けるポイント

「won’t」と「want」の発音の違いと聞き分けるポイント

私たち日本人にとってやっかいなのが won’t と want「~が欲しい」の発音の区別です。
どちらもカタカナでは「ウォント」となってしまうため、まったく同じに聞こえたり、正しく区別して発音できなかったりすることが多いです。
この問題を解決するために、ここでは両者の発音と聞き分けのポイントについてお伝えします。

母音に注目

まず注目したいのは母音の発音です。
発音記号で表すと、won’t 〔wóʊnt〕で、want 〔wάnt〕です。
下線を引いたところ(母音)に注目してみてください。
want の母音は「ά」で、これはカタカナの「オ」や「ア」に近い音ですが、一つの母音しかありません。
一方 won’t の母音は「óʊ」で、これは「オウ」のように二つの母音が続けて発音されます。
そのため、かなり簡素化したアドバイスにはなりますが、とりあえず want は「ウント」、 won’t は「ウォウント」のように区別すると覚えておくとよいでしょう。
ご自身で発音練習される際には、この母音を意識して練習してみてください。
ちなみに、go や no も「óʊ」ですから、「ゴー」「ノー」と伸ばすよりも、「ゴウ」「ノウ」と言った方が実際の発音に近くなりますよ。

末尾の「t」はあまり発音されない

won’t も want も、末尾の「t」はその後ろに続く単語の発音との兼ね合いなどから、実際の会話の中ではほとんど発音されません。

No, I won’t.

「いいえ、するつもりはありません」


のように、won’t が文末で終わる場合には「t」も発音されることがありますが、それ以外ではほとんど発音されないと思っておいて差し支えないでしょう。
やはり先ほどの母音による区別が大切だということがよく分かりますね。
ただ、母音による区別が大切とは言っても、早口の会話ではかなり聞き分けは難しいものです。
そこで、母音以外の点で聞き分けるポイントを以下にいくつかご紹介します。

文法的に考える

文法的な観点から考えてみるというのが、won’t か want かを聞き分ける助けになることがあります。
will は助動詞であるため、won’t の後ろには動詞の原形が続きます。
一方 want は、それ自体が「~が欲しい」という動詞であるため、後ろには名詞が続きます。
動詞が続いているか名詞が続いているかが分かれば、won’t か want かも分かるということです。
ただし、これは語順をさかのぼって考えることになるのであまりオススメしません。慣れるまでの一つのポイントとして知っておいてください。

<to + 動詞の原形>または wanna に注目

want の場合、その後ろには名詞の他に<to + 動詞の原形>が続いて「~したい」という意味を表すことができます。
また、<want to + 動詞の原形>の形になるとき、want to の部分が wanna「ワナ」と発音されることがたびたびあります。
これは won’t のときには起こらない現象なので、聞き分けの大きなポイントになります。

文脈で考える

当たり前のことですが、誤った発音で(つまり別の単語として)捉えてしまうと、相手の言いたいことが文脈に合わなくなったり、まったく意味不明な解釈になってしまいます。
won’t の意味だと思ったらわけが分からない、でも want だと考えればスッキリする、とか、この話の流れなら want なんて言うはずがない、というように文脈で判断することも大切です。

自分で発音してこそ聞き分けられる

最後に最大のポイントです。
発音というのは、自分で正し発音できて初めて正しく聞き取れるものでもあります。
ですから、まずはご自身で何度も声に出して、音読を通じて正しく発音できるようになることを目指してください。
そうすれば必ずスムーズな聞き分けができるようになりますし、相手に正しく伝えることもできるようになるはずです。

使用頻度の高い won’t を使いこなそう

いかがだったでしょうか。
単なる will not の短縮だと思っていた won’t も、こうしてみるとなかなか奥が深いものだということが分かります。
意味と使い方だけでなく、同じように使用頻度の高い want と発音が似ていることがミスコミュニケーションの原因にもなりかねないこと、それを避けるためにどのように発音や聞き取りと向き合うか、ということをメッセージとして込めさせていただいたつもりです。
頻繁に使う表現だからこそ、今こそ丁寧に意味や使い方を見直して、発音練習も通じて、しっかりと習得していただけると嬉しいです。