「星の王子さま」の名言で学ぶ英語【セリフ10選】
「星の王子さま」は、アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリによる時を超えた名作絵本です。
子ども向けの物語と思われがちですが、実は大人にも多くの気づきを与えてくれます。
今回の記事では、この素敵な小説から選んだ英語の名言を10個ピックアップしました。それぞれの名言の深い意味について、一緒に考えていきましょう。
世界中で愛され、最も多くの言語に翻訳されているこの本は、国や言語を超えた普遍的なメッセージを伝えています。
この記事を通して、各名言がどのような教訓やインスピレーションを私たちに与えるのか、一緒に探ってみませんか? きっと新たな発見があるはずですよ!
「星の王子さま」ってどんな話?
「星の王子さま」は、フランス人の作家アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリによる作品で、幼い王子がさまざまな惑星を旅して人生と愛について学ぶ過程を描いた物語です。
この物語は、大人と子供の視点の違いを示し、純粋さと想像力の大切さを教えてくれます。王子さまは、バラとの関係を通じて愛と別離の意味を学び、地球で出会ったキツネからは、「本当に大切なものは目に見えない」という教えを受けます。
「星の王子さま」は、愛と喪失、人間関係の価値、そして人生の単純な真実を巡る、時代を超えた名作なのです。
「星の王子さま」の心に響く名言10選
I have lived a great deal among grown-ups. I have seen them intimately, close at hand. And that hasn’t much improved my opinion of them.
「私は大人たちに囲まれて生きてきた。大人を身近で見てきた。それでも大人について、僕の見方はあまり良くなりません」
このセリフを読むと、大人たちとの経験を通じて、作者が大人たちに対して失望感や疑問を抱いていることが伝わってきます。子供のときの純粋さや正直さと、大人になった後の行動や価値観の違いに気付いて、大人の世界の複雑さや矛盾に幻滅を感じているんですね。
また、英語の部分も少し解説しましょう。A great deal というフレーズは、「たくさん」「非常に多く」という意味で、何かが多量に存在するか、多くのことが行われている状況を表す表現です。そして close at hand もよく使われる表現で、「手近にある」や「すぐそばにある」という意味です。ものや場所が容易にアクセスできる距離にあることを示します。
さらに、grown-up は adult(大人)の少し子供っぽい言い方です。
Only the children know what they are looking for.
「何を探しているかは子供たちだけがわかっている」
この考えは、子供たちが大人や社会の期待に縛られることなく、自分が何を求め、何を望んでいるのかを素直に理解し、感じ取る能力があるということを示しています。子供たちは、純粋な好奇心や直感を大切にし、自分自身を本質的なレベルで捉えることができるようです。大人も子供たちのように、もっと自分の内側の声に耳を傾けてみるのも良いかもしれませんね。
All grown-ups were once children... but only few of them remember it.
「大人はみんな、かつては子供だった...しかし、それを覚えている人はごくわずかだ」
大人になるというのは、元はみんな子供だったということから始まるわけですが、多くの大人が成長していくうちに、子供時代の無邪気さや創造性を失ってしまうことを表現しています。大人になっても、子供の頃の価値観を忘れないことが大切だというメッセージが含まれているように思います。
But the eyes are blind. One must look with the heart.
「しかし、目は盲目だ。ものごとは心で見なければならない」
この言葉からは、真実の理解や繋がりというのは、見た目だけではなく、共感や感情、他人への深い理解を通じて得られるものだという考えが感じられます。見えるものだけに頼るのではなく、もっと心の奥深くを見ることの大切さを語っているんですね。
It is much more difficult to judge oneself than to judge others. If you succeed in judging yourself rightly, then you are indeed a man of true wisdom.
「自分自身を判断するのは、他人を判断するよりもはるかに難しい。もし自分自身を正しく判断することに成功すれば、あなたはまさに真の知恵の持ち主である」
この名言は自分を見つめ直すことの難しさを教えてくれます。自分自身をきちんと理解することが、他人を判断することよりも大事なんだと気づかせてくれます。自分を知ることが、本当の知恵だということですね。
I am who I am and I have the need to be.
「私は私であり、そうなる必要性がある」
このセリフは、人はそれぞれ独自のアイデンティティを持ち、自分らしさを大切にすることの重要性を伝えています。自分を表現すること、本当の自分でいることの大切さを思い出させてくれる言葉です。
No one is ever satisfied where he is.
「誰も自分のいる場所で満足することはない」
人は自分が置かれている現状に満足できず、人生において常にそれ以上のもの、あるいはそれとは異なるものを求める傾向があることを表しています。常にもっと高みを目指すことは、人間らしいところかもしれません。
It is such a mysterious place, the land of tears.
「涙の国、それはとても神秘的な場所だ」
涙とそれが表す感情は謎めいた複雑なものであることを表現しています。嬉しいときに流す涙もあれば、寂しいときに流す涙があります。読者に人間の感情の深さについて考えるよう促しているようですね。
Words are the source of misunderstandings.
「言葉は誤解のもと」
言語や言葉は、時に人と人との間に誤解やミスコミュニケーションをもたらすことがあります。言葉だけではなく、もっと深い理解が大切だということでしょうか。言葉には限界があるけれど、それを超えた理解が必要なのですね。
Sometimes, there is no harm in putting off a piece of work until another day.
「時には、ある仕事を別の日まで先延ばしにしても損はない」
たまには、仕事を先延ばしにしたり遅らせたりしても、悪い結果を招くことはない、と伝えてくれる名言です。仕事と生活に対するバランスの取れたアプローチを後押しし、すべてをすぐに実行する必要はないことを強調しています。すべてを急いでやらなくてもいい、というのは心に余裕を持たせてくれる考え方ですね。
「星の王子さま」の奥深い世界へ飛び込もう
この記事では、「星の王子さま」から抜粋した10の英語の名言を紹介し、それぞれの意味を解説しました。これらの名言のなかで、特に心に響くものはありましたか?
この物語は愛、友情、責任、そして人間性についての深い洞察を読者に提供し、心に残る感銘を与えます。その魅力は永遠であり、私たちに大切な価値観を再び考えさせてくれます。
ぜひ、英語で「星の王子さま」を読んで、その深遠なメッセージを実際に体験してみてください!