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「化粧」だけじゃない!Make up の複数の意味と使い方

「化粧」だけじゃない!Make up の複数の意味と使い方

Make up と聞いて、まずは動詞の意味を思い浮かべた方はどのくらいいるでしょうか?

「えっ、化粧って意味じゃないの?」と思った方も結構いるかと思います。ちなみに「化粧」って思われた方も間違ってはいませんよ!

Make up には句動詞として使われるものと、名詞として使われるものがあり、特に句動詞として使う make up には、とてもたくさんの意味があるのです。

今回は make up の意味を句動詞と名詞に分けて紹介していきたいと思います。ここでしっかり覚え、すべての意味の make up を使えるようになりましょう!

句動詞の make up

まずは句動詞の make up を見てみましょう。その前に「句動詞って何だったっけ?」と思った方のために、簡単に句動詞を説明したいと思います。

句動詞は英語で phrasal verb と言い、「動詞+副詞」または「動詞+前置詞」という形をとる熟語のことを言います。副詞や前置詞が動詞の後ろに付くことで、元々の動詞の意味とは異なる意味になるのです。

Make up もこの句動詞の一つで、make だけだと「作る」という意味ですが、後ろに up が付くことで、「作る」以外の異なる意味になり、しかもたくさんの意味があるのですよ。

では早速、make up が持ついろいろな意味を見ていきましょう!

1. 作り上げる・形成する

「全体の1部分を作り上げる何か」を英語では make up と表現できます。

People aged 65 and older make up almost 30% of the Japanese population.
「65歳以上の高齢者は、日本の人口のほぼ3割を占めています」

「日本の人口の3割は高齢者によって形成されている」とも言えますね。

About 60% of the human body is made up of water.
「人体の約60%は水分で形成されている」

2. 作成する・起草する

ルールやリストなどに対して用いることもできますが、これは主にイギリス英語で使われる表現です。アメリカでは up を削って単に make を用いることが一般的です。

The teacher will make up the rules of the classroom.
「この教室のルールは、先生が作ります」
Can you make up a list of all the things we have to do by Monday?
「月曜日までに、やらなければいけないことのリストを作成してくれないかな?」

3. 埋め合わせをする・補って完全にする

Sorry, I have to make up for the work I missed last Friday. 
「ごめん、先週の金曜日に休んだ分の仕事を補わないといけないんだ」
Could you find two more team members to make up for the two who were injured?
「怪我をした2人の補欠として、あと2人のチームメンバーを見つけてくれる?」

さらに、「取り戻す」という表現の仕方もできます。

I need to make up the time I lost while I was sick.
「病気中に失った時間を取り戻さないと」

4. 扮装する・おめかしする

おめかしをした女性

扮装をすることを make up の過去形「made up」を使って表現できます。日本語で言うと「おめかし」に近いです。

Look at you, all made up! You look beautiful.
「あら、おめかししてるんだね! キレイだよ」

ちなみに、「化粧をする」は to do one's makeup や to apply makeup のように表現できます。化粧関連の記事もぜひあわせてお読みくださいね!

5. 整える・用意する

Do you mind making up the bed in the guestroom? Your mother-in-law is staying for a few days.
「ゲストルームのベッドを整えてくれない? 義母さんが数日泊まりに来るの」

ちなみに、「ベッドを整える」は make (one's) bed と表現することもできます。必ずしも up を使わないといけないということはありません。アメリカ英語では、up を削ることが一般的です。

The maid will come to make up the room in the morning.
「朝、メイドが部屋を整えに来る(清掃しに来る)」

6. 物語を作る・でっちあげる

Make up には「作り話をする」や「でっちあげる」という意味合いもあります。

He made up a funny story and told it to his kids.
「彼はおかしな話を作り、子どもたちに話した」
He always makes up the worst excuses for being late to work, doesn’t he?
「彼って仕事に遅刻すると、最悪の言い訳をでっちあげるよね」
Did you just make all of that up?
「それ全部作り話?」

7. 仲直りする

誰かとケンカなどをしたあとは、絶縁する可能性もありますが、大抵は仲直りをしますよね。その際にも make up を使うことができます。

So did you guys make up, or are you still fighting?
「それでさ、仲直りはしたの? それともまだ喧嘩中?」
I haven’t made up with Kate yet.
「私、まだケイトと仲直りしていないんだ」

8. 決める・決心する

Make up (one's) mind というフレーズで「決心する」の意味になります。

Have you made up your mind yet?
「もう(どうするか)決めた?」
Danny can't seem to make up his mind about moving abroad or not.
「ダニーは、海外に移住するかどうか、決めかねているようだ」

名詞の makeup

試験を受ける人

では次に名詞の makeup を見てみましょう。名詞の makeup は、句動詞の意味を覚えれば文脈から何となく意味がわかるようになると思います。また、句動詞とは異なり、1つの単語ですので間のスペースは不要です。

ちなみに、イギリス英語ではハイフンありで make-up と記載されることもありますが、どちらを使っても問題ありません。アメリカ英語ではハイフンなしが一般的です。

1. 化粧・扮装

もっともわかりやすい、そしてよく使われる makeup の意味は「化粧」ですね。

Look at all the new makeup I just bought!
「新しく買ってきた化粧品、見て!」
Mommy, can you do my makeup?
「ママ、(私の顔に)お化粧してくれる?」

2. 構成

こちらは「作り上げる・形成する」を意味する句動詞を名詞化したものと考えればわかりやすいでしょう。

The ethnic makeup of our neighborhood is very diverse.
「うちの近所の人種構成は、とても多様です」
They weren’t happy about the racial makeup of the committee.
「彼らは委員会の人種構成に満足していなかった」

3. 埋め合わせ・代替え

句動詞としても出てきた「埋め合わせをする」。これも名詞として用いることができます。

Can we have a makeup lesson next Monday at 7 p.m.?
「代替えレッスンを来週の月曜日の夜7時にできますか?」
All the members of the ballet were busy today, so we’ll have to do a makeup rehearsal tomorrow.
「今日はバレーのメンバーはみんな忙しいので、代替えリハーサルは明日にしなければいけないだろう」

また、上記の例と少し似ていますが、再試験などに対しても使うことが多いです。

I had COVID last week, so I’m taking a makeup exam tomorrow.
「先週コロナにかかったので、明日再試験を受けることになっています」
My son missed his driver’s test last week because he was sick, so he has a makeup test this Friday.
「先週、息子は体調が悪く運転免許の試験を受け損ねてしまったので、今週の金曜日に再試験を受けることになっています」

まとめ

今回は make up の複数の意味を紹介しましたが、いかがでしたか?

「Make-up=化粧」だけで覚えていた方は、初めて聞いた意味がたくさんあって驚かれたかもしれませんね。

Make に前置詞の up をつけることで、句動詞と呼ばれるようになり、もとの動詞 make「作る」の意味以外になるという、句動詞のルールもぜひ覚えておいてください。

ここで紹介した意味だけを丸暗記するのではなく、例文を使いながら学習すると覚えやすいと思いますので、例文を参考に、ご自身でも文を作りながら学習することをおすすめします!