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アルファベットでもっとも万能な文字!?「X」のさまざまな意味と使い方

アルファベットでもっとも万能な文字!?「X」のさまざまな意味と使い方

「X」は、実はアルファベットの中でもっとも万能な文字のひとつなのです!

地図上の場所や不特定の数や人物を表す記号から映画のレーティングまで、このXという文字にはさまざまな用法があります。

今回の記事では、Xの主な使い方と、場所によって異なるXの読み方や発音について紹介していきます。

Xのさまざまな意味と用法

地図のイメージ

地図上の場所

冒険ものの本や映画などで、主人公が何年も前から隠されていた宝物を探すシーンを見たことはありませんか?

このような物語では、主人公を謎めいた場所へと導く特別な地図が登場し、誰も見つけられなかった富をついに発見するという設定が多いですよね。

地図を見ると、隠された宝物が待っている場所には、たいてい大きな「X」がついています

このような使い方から、”X marks the spot." というフレーズが使われることがあります。これは、特定の場所やポイントを示すことを意味する表現なのです。

謎の人物、未知の人物

Xは、誰かの身元が不明であったり、秘密にされている場合にも使われます。この場合、使い方は「クエスチョンマーク(?)」に似ています。

She's meeting Mr. X tonight. She won't tell us who it is.
「彼女は今夜、謎の人物と会う予定らしい。彼女はそれが誰なのか教えてくれない」
There will be a special appearance by "Artist X" tonight. You'll have to come to find out who it is!
「今夜は『アーティストX』が特別出演します。誰なのかは、来てみないとわからない!」

さらに、名前にXがつくと、危険や権力を示す場面もあります。ゆえに、映画や本、ゲームなどでは、主人公や悪役の名前が「ミスターX」だったりすることがあるのです。

映画のレーティング

みなさんは映画が好きですか?

アメリカで使われている「レーティングシステム」は、文字や文字と数字の組み合わせで、その映画がどんな内容を含んでいるかを示します。G、PG、PG-13、Rが一般的なレーティングです。

しかし、もともとはRの上にもう一つ、Xというレーティングがあったのです! X指定の映画には、過激な暴力シーンや性的なコンテンツが登場することが多く、映画会社のなかには、観客の注目を集めるために、2倍、3倍のX指定で映画を宣伝するところもありました。

このレーティングは現在では公式に使用されていませんが、現在でも宣伝ではXを使用している映画を見かけることがあるかもしれませんね。

エラー

Xの非常に一般的な使い方は、間違いやエラーを示すことであり、この用法はいろいろな場所で見かけます。

例えば、生徒の課題を採点している教師がいるとします。アメリカでは、「チェックマーク」ではなく、間違った答えの横に赤インクでXを記載することが一般的です。

また、道路標識では、道路が閉鎖されていることを示したり、ドライバーに間違った方向に進んでいることを知らせるためにXが使われることもありますよ。

キス

キスをする鳥

XOXOという文字の組み合わせを見たことはありませんか?

英語圏では、親しい相手への手紙やテキストメッセージの最後に、キスを表す「X」をつけることがあります。単独でも使えますが、ハグを表す「O」と一緒に使われることが多いです。

「XOXO(エックスオーエックスオー)」と声に出すと、文字の順番は逆でも「hugs & kisses(ハグ&キス)」を意味する表現になります。

このXは、会話の相手や状況によって、フレンドリーにもロマンチックにもなるので使い方には気をつけましょう。

そのほかのXの用法

掛け算の記号

数学では、xは掛け算を表します。英語で式を読むときは、「エックス」と発音せず、「times(タイムズ)」と発音します。

例えば、4×2=8という式は、「four times two equals eight」と読みます。

測定、寸法

何かを測定したり、寸法を測る場合、異なる値を区切るためにxを使用します。この場合は、先述の times ではなく「by(バイ)」という単語を使います。

An A4 piece of paper is about 8" x 11" (eight by eleven inches).
「A4用紙は約8インチ×11インチです」

ちなみに、inch(インチ)はダブルクオテーション(”)、もしくは in. と表記されることが一般的ですよ。

不特定な量

次は、不明な量を表す場合のXです。

より高度な数学はもちろんのこと、日常会話でもXは不特定な数字や量を表すことがあります。

2x - 5 = 17

一般的に数学の授業で習う数式の一例です。不特定な数をxとしていますね。

We can only stay for X days before we run out of money.
「お金がなくなるまで、◯日間しか滞在できない」

日本語では不明な数を「◯」で表すことがありますよね。英語では基本的にXが使われます!

「ここにサインを」

投票をする女性

契約書などの重要な書類には、X印で署名すべき箇所を示すことが一般的です。ページの一番下にあることが多いですが、状況によって異なることもあります。

10

「X 」はローマ数字で数字の10を表しますが、現代でも普通に使われています!

例えば、OS 9以降のアップルコンピューターのOSは「Mac OS X」、アクション映画「Fast & Furious」シリーズの10作目は「Fast X」というタイトルです。

投票のマーク

選挙があり、選択を迫られたとき、選択の横にチェックマークか「x」を書くのが一般的です。日本の選挙では、候補者の名前を書くことが多いですが、アメリカなどではリストアップされた候補者の名前の隣に、チェックやXを書くことになっています。

発音の違いについて

最後に、Xの発音について少しだけ説明しましょう。

Xの発音は、単語の中の位置によって異なる場合があるのです。

通常は、"fox"、"complex"、"experience" のように「ks」のように発音しますが、Xで始まる単語の場合は「Z」のような発音になります。

ただしこれらの単語のほとんどは非常に科学的で、日常会話で使用することは稀かもしれません。例としては、木琴という意味の xylophone (ザイロフォン)や、他の国や文化の人々を恐れたり憎んだりする xenophobia(ゼノフォビア)があります。

Xは万能な文字!

みなさんは、Xにこんなにもたくさんの使い方があることを知っていましたか?

Xは状況に応じて、さまざまな意味を持ち、いろいろな読み方をすることができるアルファベットなのです。

Xが持つ多様な意味合いを理解することで、英語でのコミュニケーションにおいてより豊かな表現が可能になります。

ぜひこの機会に覚えていただけたら幸いです!