多くのネイティブが知らない英語のルール5選
私たちは日本語を話しますが、子供の頃から周りが話しているのを聞いて話し方を学んできたたため、すべての日本語の文法のルールを知っているかと聞かれれば、そうではないという人が大半だと思います。
英語でもそうです。ネイティブスピーカーは、私たちが幼少期から日本語を学んできたように英語を学ぶので、必ずしも文法に強いというわけではありません。
実際、ネイティブでも知らない英語のルールというのもいくつかあります。
そこで今回は、私が実際にネイティブの人と話していて「あれっ?」と思ったネイティブでも知らないルールをシェアしていきたいと思います!
ネイティブでも知らない英語のルール5選
Which と That
多くのネイティブは、which と that は同じように使えると思っている印象があります。しかし実際には、which を使うのと that を使うのでは意味合いが少し異なってくるのです。
That は前の文と合わせて 「これはこうだ」というふうに定義を表すことに使用され、which は前の文を修飾する際に用いるのが正しい使い方です。
例えば、
文を分けてみると、 「A:これらはクッキーです」「B:私が作りました」 になります。
上の例文では、文を分けてみることによってAはBであると定義しているのがわかると思います。では次に、別の例文を見てみましょう。
2つ目の例文では、which 直後の文がクッキーを修飾しているので、that よりも which を使用するのが正しいということです。この違いを知らないネイティブも多いようで、ごちゃごちゃに使用されているのを聞くことが多々ありますよ。
Who と That
関係代名詞である who は、前に人が来たときに用いられますが、修飾したい単語が人を表すにも関わらず、that を使って表現するネイティブが多い気がします。
例えば、
上の文では、who/that の手前に人を表す単語が来ているので、文法的には who を使うことが正しいです。
しかし、ネイティブのなかには、that を使用する人も多く、that の方が自然に聞こえるという人もいます。アメリカ人である私の夫も that の方が自然に聞こえると言っていました。それくらい彼の周りで that を使用している人が多いのだと思います。
形容詞の順番
ある名詞を、いくつもの形容詞で細かく表したい場合、実は、使う形容詞の順番というのが存在します。しかしネイティブであっても知らない人が多いみたいですよ。形容詞の順番は下記のように使われます:
形容詞の順番 | 日本語訳 | 例 |
1. Opinion | 意見 | beautiful, ugly, unique |
2. Size | 大きさ | small, big, tall, short |
3. Physical quality | 物理的品質 | thin, rough, untidy, smooth |
4. Shape | 形 | round, triangular, square |
5. Age | 年齢 | young, old, middle-aged |
6. Color | 色 | red, blue, gray, black |
7. Origin | 起源、由来 | American, Japanese, Dutch |
8. Material | 素材 | wood, plastic, fur, canvas |
9. Type | タイプ | portable, general-purpose |
10. Purpose | (使用)目的 | cleaning, cooking, sweeping |
例えば、これらの形容詞の順で犬を表したい場合は、an adorable little white chihuahua と言うことができます。Adorable(可愛らしい=意見)、little(小さな=大きさ)、white(白=色)の順番で形容詞が使われていることに気づくでしょう。
もちろん、上記のすべての形容詞を使うことはあまりないと思います。自分の言いたい形容詞が4つあるならば、その4つを上から順番に使っていくという形になります。せっかくなので他の例を見てみましょう!
Beautiful(美しい=意見)、big(大きな=大きさ)、red(赤い=色)、fur(ファー=素材)の順番で形容詞が使われていますね。
この例文では、意見→大きさ→年齢→起源(どこの国からか)という順番で形容詞が並んでいます。
今まであまり意識することはなかったかと思いますが、ぜひ今後は何かを説明しているときに形容詞の順番に目を向けてみてくださいね!
Like と Such as
Like と such as は、どちらも「〜のように、〜のような」という意味があり、ネイティブのなかでももどちらの単語も同じように使えると思っている人が多いようです。
しかしこの2つの単語には、別々の意味があり、しっかりと使われるべきところが分かれてきます。似たようなものを表したい場合は like を使用し、例を出したい場合は such as を用いるのが文法的には正しいです。
多くの場合、like の方が好まれて使われ、such as を使うべきところでも like を使うネイティブが多いですよ。
例:
この2つの文の違いがみなさんにはわかりますか? 1つ目の文では like が使われており、明石家さんまさんやダウンタウンさんがお笑い芸人であるように、その他のお笑い芸人全般が人を笑わすのが上手いという話をしているニュアンスがあります。
一方で2つ目の文章では such as が使われています。こちらの文章では、明石家さんまさんやダウンタウンさんを特定して例に挙げており、彼らのようなベテラン芸人さん限定の話をしているニュアンスがあります。
微妙なニュアンスの違いなので、間違えて使ってしまうのもわかる気がしますね。
-ed と -nt
ネイティブの方達とお話をしていくうえで、私の経験上でも、-ed と -nt の違いがはっきりわかってないという人が多いことにびっくりした覚えがあります。
普通、-ed がつく場合は動詞の過去形を表し、-nt がつく場合は形容詞を表します。これは英語の文法をきちんと習っている人なら当たり前のことなのですが、音で英語を覚えてきたネイティブの人にとって、 -ed と -nt の区別はつきにくいようです。
例えば burn 「燃やす」という単語。burn の過去形は burned で、形容詞は burnt です。文章で使う場合、以下のように使うのが正しいです。
しかしネイティブのなかには、My mom burnt our dinner. という人も結構いるんですよ。
ネイティブだって知らないルールはある!
いかがだったでしょうか?
今回は、私自身がネイティブとお話をしてきたうえで、確かにこういう間違え多いぞ?と思った、ネイティブでも知らない可能性のある英語のルールを紹介しました。
音から言葉を学ぶ故に間違えて使っていたということはネイティブにもあります。
もちろん、私たちも間違えて日本語を使ってしまっていることがあるかと思いますが、それと同じ現象が起こっているんですね! 今回の記事が少しでも参考になれば幸いです。