「切ない」や「つらい」を表すさまざまな英語表現
私たち日本人が「切ない」という言葉を使うとき、「悲しさや恋しさで胸が締め付けられる」または「やりきれない」という意味で使うことがほとんどだと思います。
日本語ではこれらの気持ちを「切ない」の一言で表せてしまいますが、英語だとシチュエーションによって使う単語が異なってきます。
今回は、私たちが感じる切なさの英語表現をシチュエーションに分けて紹介したいと思います!
傷ついて切ない気持ちを表す表現
恋人と別れたとき、失恋したとき、または大切な人を亡くしてしまったときなど、悲しくて心が苦しい感じや、胸が痛むことがありますね。
こんなときの「切ない」は英語で painful, hard, tough や hurt などを使って表現します。もちろんこれらの単語は肉体的な痛みに対して使えますが、精神的な苦しみに対しても用いることができます。
大切な人を亡くし悲しくて胸が締め付けられるときの「切ない」は、painful を使って表現できます。
恋人と別れるときに彼氏の泣くのを見るのは胸が痛んだ、という意味の「切ない」も painful を使って言えます。
元カレが別の女性と一緒にいるのを見て心が苦しいときの「切ない」感じは、 hard を使って表現できます。
大切なペットを亡くして苦しんでいるというときの「切ない」は tough を使うこともできます。このように苦しんでいるときのことを a tough time と言います。
相手の言動に傷つけられて切ない思いをしたとき、to hurt「傷つける」を使って表現することができます。
片想いで心が苦しい感じの「切ない」も to hurt を使って表現することができます。
甘くて切ない気持ちを表す表現
ロマンチックなシチュエーションで使える、甘くてほろ苦い感じの「切ない」は、bittersweet や sweet sorrow を使って表現します。
Bittersweet は bitter「苦い」と sweet「甘い」で「ほろ苦い」、sweet sorrow は sweet「甘い」と sorrow「悲痛」で「甘い悲痛」という意味です。どちらも嬉しい気持ちと、悲しい気持ちが入り混じった切ない感情ですね。
a bittersweet memory で「ほろ苦い思い出」や「甘くて切ない思い出」のように言えます。
bittersweet feelings で「ほろ苦い気持ち」「切ない気持ち」と言えます。
Parting is such sweet sorrow.
「別れは切ない」
これはシェイクスピアの戯曲『ロミオとジュリエット』の有名なセリフですね。Sweet sorrow は詩的な表現なので、あまり日常会話では使わないですが、文学作品や歌詞などで見かけることはあります。
重い切なさを表す英語フレーズ
「切ない」は胸が張り裂けそうで、心が折れてしまいそうなくらい深い悲しみにあるときにも使います。そういう重い切なさを表すときには、It breaks my heart や My heart aches というフレーズ、または heartbreaking, heart-wrenching などの単語も使えます。
It breaks my heart で「胸が張り裂けそう・心が折れそう」という意味のフレーズです。
My heart aches で「心・胸が痛む」という意味のフレーズです。
a heartbreaking story で心が折れそうな切ない話と言えます。
a heart-wrenching decision で、心が折れそうなとても悲しく切ない決断と言えます。
「切ない」気持ちを表す英語スラング
ここまで、切なさの種類に分けて解説してきましたが、最後に「切ない」気持ちを表すスラングを紹介します。
bite は「噛む」という意味の単語ですが、That bites はスラングで「残念だね」「それは切ないね」と、相手に同情するときに使います。
ここでも「それはひどいな・切ないな」と同情を表していますね。同様に、That sucks というフレーズも使えます。これも「残念だね」という意味です。
to kill は「殺す」という意味ですが、スラングだと「ひどい苦痛を与える」「参らせる」などの意味があります。ここでは辛すぎて切ないニュアンスですね。
to kill には「大きなダメージを与える」という意味もあり、ここでは車の修理代金のダメージが大きすぎて切ないというニュアンスです。
まとめ
今回は「切ない」の英語表現をシチュエーションに分けて紹介しましたが、いかがでしたか?
日本語だと「切ない」の一言で言い表せますが、英語だといろいろな言い方がありましたね。
ここで出てきた単語やフレーズを使って、ご自身の切なかったときのことや、いろんな切ないシチュエーションを考え、英文にしてみると覚えやすいと思います。
もちろん会話のなかでもどんどん使ってみてくださいね!