Hiroe H
(更新)
英語を学習していて、または会話のなかで seem という単語を目にしたり耳にしたりすることが多いと思います。「〜のようだ」「〜のように思える」という意味を知っていても、みなさんはこの seem をしっかり使いこなせているでしょうか?
この seem は連結動詞として使われている場合、そして後ろに to不定詞を取る場合があることをご存知でしたか?
今回はこの seem の意味と使い方、そして seem とよく似た意味を持つ単語 look との違いを紹介したいと思います。Seem や look は日常会話でとてもよく使われる単語なので、ここでしっかりマスターしてみてください!
Seem は「〜らしい・〜のようだ・〜と思われる」のように話し手の見方や見解を述べることができます。これは話し手が置かれている状態や、周りの状況から判断している感じです。
そして seem は連結動詞としての seem と seem + to不定詞の2つの用法に分けることができます。それでは例文と一緒にこの2つの用法を見ていきましょう。
まずは連結動詞として使われる seem を見ていきましょう。
連結という単語からもわかるように、この seem は主語と補語をつなぐ役割を持っています。
Seem の後ろに sad という形容詞が続いています。
話し手は、マークが兄と電話をしてから表情が暗いのか、またはあまり話していないことから、マークが悲しんでいると判断しています。
Seem の後ろに pointless という形容詞が続いています。
話し手はたいして成績に響かないという状況から判断して、論文を書き直すのは時間の無駄だという見解を述べています。
まずは、it seems または it seemed を「that節」でつなげる場合を見てみましょう。
話し手は周りの状況から判断してこの教師が生徒を不当に責めていると思っているようです。
It seems like を使って言うこともできます。It seems like の方が It seems that よりカジュアルな言い方になります。
話し手はグレイスの行動や言葉などから判断して、グレイスがベンのことを好きだと思っているようです。
Seem は to不定詞と一緒に使うこともできます。Seem と to不定詞を合わせて使う場合、be動詞や状態を表す動詞(believe, know, like など)が続くのが一般的です。
また seem + to不定詞は It seems that… に置き換えて言うことができますが、seem + to不定詞の構文の方が口語的です。ここで一緒に覚えておくと良いでしょう。
ここでは knowという状態動詞が使われています。
話し手はジャックの態度などから、ジャックが秘密を知っていると思っています。
= It seems that Jack knows the secret.
to be+形容詞または名詞の場合は、to be を省略するとより口語的な言い方になります。
話し手はケイトの態度などから判断して、ケイトの機嫌が悪いと思っています。
= It seems that Kate is super cranky today.
※Cranky とは「不機嫌」や「怒りっぽい」を意味するカジュアルな表現です。
Seem to の後ろに現在完了形を使うこともできます。
話し手はこの人の学習態度などから判断して、この人は英語の興味を失ったと思っています。
= It seems that you have lost interest in English.
There seems to be… という非人称構文にすることもできます。この場合 to be の後ろには名詞が来ます。
話し手は何らかの状況から判断して、この2人の間に誤解があったようだと思っています。
= It seems that there is a misunderstanding between you and Ken.
ここまで seem の意味と使い方を紹介してきましたが、「〜のようだ・〜と思われる」という意味を持つ look が頭に浮かんだ人も多いと思います。
Seem と look に違いはあるのでしょうか? 置き換えて使うことは可能なのでしょうか?
ここでは look との違いを紹介したいと思います。
Seem はあくまでも自分の感覚から言っているのに対し、look は自分の目で見て思ったことを言っています。例えば誰かが泣いているのを見て「悲しそう」と思うような場合です。
話し手はこの人がニコニコしているのを実際に見て、彼の機嫌が良さそうだと言っています。
話し手は、彼が昇進したかもしれない状況から判断して、機嫌が良さそうだと言っています。
実際に彼女の時計にちりばめられているダイアモンドを見て高級そうだと言っています。
彼女が大切そうに扱っている姿から判断して、時計が高級そうだと言っています。
今回は seem の意味と使い方、そして seem と look の違いを説明しましたが、いかがでしたか?
Seem は日常会話でとてもよく使う表現です。連結動詞としての seem と、後ろに不定詞を置く seem の使い方をここでしっかり覚えるようにしましょう。
日本語ではどれも「〜のようだ」で訳せてしまいますが、seem と look には微妙なニュアンスの違いがありましたね。
周りの状況や状態から判断した話し手の意見なのか、または自分の目で見て判断したのかを考えて使うと良いでしょう。