セレン@英語キュレーター™
(更新)
GW、みなさんどのように過ごしましたか ?
僕はハワイに行ってきて、ビーチでのんびりしたり、
現地の大学や、ローカルな集まりに参加したりと、
英語で沢山のことを経験することのできたGWになりました。
そんなGWもあっという間に終わり、普段の生活に逆戻り。
ほとんどの方がそうだと思います。
そして、これまでの生活から新生活へ。
新しい職場環境に変わった人にとって、
精神的にも肉体的にも少し疲れが見えたりして、
「五月病」なんて言葉も頭に浮かんでくるのもこの時期。
(因みに五月病、そのまま英語で " May sickness/May illness "なんて言っても通じないのでご注意。)
日本の過酷な労働環境が生んだ一つの日本特有のものの一つで、
過労死という言葉が不名誉にも2002年のOxford英語辞典に掲載され
英語として " karoshi " は通じる言葉になってしまったわけですが、
五月病も " Gogatsubyo " みたいにならないといいですよね…。
さてさて、今回のテーマはそんな疲れた方、
英語なんてやりたーくなーい、
でも、そんな気分の時でもちょっとでもプラスになることはしておきたい。
というわがままな人への禁断の学習法です。
英語ができるようになりたいけど、楽もしたい。
それは僕がこれまで否定してきた
「聞き流すだけでリスニング力がアップする」方法です。
え、そんなのあり得ないって言ってませんでしたっけ?
そんなこと言っちゃっていいんですか?
という声が沢山聞こえてきますが(笑)
がしかし、ですね、あるんですよ、これが。
たった一つの条件を加えるだけ、
たった一つの手間を加えるだけで
「聞き流すだけでリスニング力がアップする」事は可能になるんです。
英語の勉強ってなかなかしんどいわけです。
気分が乗らない、だるい、面倒くさい、飽きる、退屈、
もう英語の勉強への不平不満を挙げだしたら止まらなくなる気持ち、
とってもわかります。
僕もその一人だから。
非常に理解できるんです。
「楽するためならどんな苦労でもする」
がモットーなので。
みんなしんどいことはしたくない、
できれば楽したい、という気持ちは一緒です。
そんな僕自身、これまでいろんなことを試みてきました。
なんとか楽してストレスフリーで英語力あがらないかなと。
寝ながら英語上達しないかな、と
寝てる時に英語のラジオをかけっぱなしにしてみたり。
でもですね、ダメでした(笑)
伸びません、なんにも伸びません。
ただ、語学の伸びというのは、運動の中でつく筋肉のごとく、
正しい負荷を適切に加えれば伸びるんです。
これをなんとか楽できる方向に使えないか、
と試行錯誤した結果のお話が今回のお話。
「聞き流すだけでリスニング力がアップする」
というよく耳にするフレーズ。
どうしてこれがダメなのか、という点を逆手にとれば
「聞き流すだけでリスニング力がアップする」ことは可能なはず。
どうしてダメなのか?
これはこの一点につきます。
「意味がわかってないから。」
そうです。
意味のわかってないものを、ひたすら聞いてわかるようになるのであれば、
小さい頃から、死ぬほど英語の音楽を聴き漁ってきた僕には、
英語なんて勉強しなくても鬼のようなリスニング力がついていたはず。
でもですね、意味のわからないものを延々と聴いても、
当然ですがわからないまま、なんです。
英語の勉強を始めた頃、音が聞き取れず、耳がおかしいのかと思って
耳鼻科に行ってみたんですが、
そりゃあ、耳は悪くなかったわけです…。
つまり、どうすればいいかと言うと、
これが今日の最大のポイントですが、
「意味のわかっているもの」を「聞き流す」
これなんです、つまり。
ただ、大前提を行っておくと、本当にリスニング力を伸ばしたかったら、
一番大事な姿勢は「聞き逃すまいとして聞く」姿勢なので、
そこは誤解なきよう。
今回のテーマは、勉強なんてやる気にならない、という時期の乗り越え方、
そう思ってもらえると嬉しいです。
モチベーションは上がり下がりを繰り返します。
そういうものだからです。
モチベーションをキープする、という文章は語義矛盾を内包しています。
モチベーションはキープするためのものではないからです。
大事なことは必ず来る「モチベーションの低い時」の備えをすること、なんです。
それが今回のテーマ
「意味のわかっているもの」を「聞き流す」ことで、リスニング力をアップさせよう。
というもの。
まずは用意するものから。
そして必ず英語のスクリプトがついたものを用意します。
(日本語の対訳がついているもの、だとなお良し。)
短いように思われるかもしれませんが、これで十分なんです。
TOEICのリスニング試験でも長くてそのくらいですし、
また、30秒ほどの音源にも驚くほどの英語の音のバリエーションは含まれているものです。
長ーいものを選んでしまうから、嫌になってしまうんです。
何を選ぶかはもちろん自由です。
極端にゆっくり話しているもの、ブランクの多いもの、
異常なほどに早口なもの、などでなければ大丈夫です。
できればどうでもいいものではなく、好きなものが一番です。
でも、あくまで今回は聞き流し用素材、と割り切って
例えばTOEICの素材なんかもありだと思います。
長さ、英語のスピード、癖のなさ、などなど
良い点ばかりだと思います。
ここが一番大事なところです。
30秒の音源の中に知らない単語、知らない表現はありませんか?
あったら調べてみましょう。
文法的に意味の取れないものはありませんか?
あったらそれも調べてみます。
ポイントはこの用意はモチベーションの高い時にやる、
ということ。30秒の音源なので、えいやっとやってしまえば一瞬なのですが、
疲れてる時だとなかなかそれも億劫になりがち。
いつか必ず来るモチベーションが下がる時の防災グッズとして1セットでいいので、
このしっかり調べて理解している「30秒の音源」を持っていると、とっても役立つんです。
英語のスクリプトとも必ず見比べてみてください。
どこかに、ごちゃごちゃっとなって、
聞き落している単語や前置詞はありませんか?
文字と音を見て、聞き比べてみましょう。
文字を見て、頭の中で再現される音「脳内再生音」を
正しい英語の音にチューンナップしていくことが大事です。
"What are you going to do tomorrow?"
という文章を見て、
ワットアーユーゴーイングトゥードゥートゥモロー?
という音で再生されてしまっていては、この英語を読んだ時に伝わりにくく、
また、聞く時も少し大変だったりします。
伝わるレベルの英語の音で再現できるようになる為には
文字を見ながら音を聞く、というやり方が効果的なんです。
これ僕らは小さい頃にお母さんやお父さんから
読み聞かせとして、
とってもかんたんな絵本なんかで
何度も何度もやったはずなんです。
それと同じプロセスをこの30秒の音源でしておくんです。
曖昧なところがないこの「30秒の魔法の音源」、はあなたの一つの宝になります。
聞き流すのに方法なんてありません。
移動中や、掃除中、お風呂でも寝る前でも、
目覚まし代わりにでも。
あー、なんにもやる気しないなあー、
って時に流しておくだけでいいんです。
ポイントがあるとすると流しっぱなしの最中に
たまに、でいいので耳を傾けてみること。
何も考えなくてもいいんです。
リラックスしながらほんのり意識を傾けてみるんです。
そうすると意味を調べ、内容を理解してるので聞き取れるんですね、
で、意味も追えるんです。
リスニング力のアップは2つの大事な要素をカバーすることで起こります。
それは
音への慣れ、と意味理解の速度
です。
音に慣れさえすれば、音が聞き取れればリスニング力があがる。
と思っている方、実は結構いるんですね。
でも、音に慣れた後、意味が話される速度で理解できないと
音は聞き取れても意味がわからない、ということが起こります。
今回の「意味のわかっているものを聞き流す」ことで
伸びる力は
音への慣れ 8:意味理解の速度 2
くらいのイメージです。
意味のわかったものを聞き流す、には確かな効果があります。
その効果をほんの少しあげるため、聞き流しながらも、ほんの少し
たまには意味を取ろうと意識を傾けてみる。
それが今回のポイントです。
家事をしながら、移動しながら、
集中して意味を取りながら
全神経を傾けながらリスニングなんて、
そもそもあまりできませんよね。
そういう方にもこの「30秒の魔法の音源」を持っておくことをオススメします。
とりあえず聞き流しておきたいなー、っていう時は誰にでもあると思います。
そんな時に絶対に使えるので是非、1つでいいので用意しておいてみてください。
人はみんな怠惰なものです。
みんなしんどい思いなんかしたくない。
そんな時期があってもいいんです。
僕だって年がら年中やる気満々、なわけではありません。
あー、しんどいなあー、今日は何にも勉強やってないなあ、
そんな日はあります。
そんな時の過ごし方ってすごく大事で
そういう日をネガティブな気持ちで終わらせないためにも
この「30秒の魔法の音源」は効いてきます。
しんどくてやる気が出ない時、僕が一番気をつけていることは
どうして勉強するのか、改めて思い出すことです。
考える、のではなく、思い出すんです。
考え出すと悩み、迷ってしまう。
僕が英語を「勉強」する目的はたった一つです。
自由になるため。
これ以外にありません。
単語を一つ覚えたら辞書を引く手間から自由になれる。
言いたい表現を一つ知れたら、思いを表現する自由な手段を一つ得られる。
文法を一つ理解できたら、言いたいことが言えてもどかしさから自由になれる。
勉強が全てではないけれど、やっぱりやるべきことはあります。
そしてそれらは全て「自由になるためにある」
僕はそう思っています。
モチベーションが下がったとき、やる気がなかなか起こらないとき、
肉体的に疲れてしまって英語を諦めてしまいそうな時、
ぜひ、今日のこの記事を思い出してみてください。
たまには休んでもいいんです、たまには楽な事をしたっていいんです。
"indulge" という好きな単語があって、
思う存分好きにさせる、というような意味です。
"Thanks for indulging me."
好きなことさせてくれてありがとう。
こんな意味の言い方があります。
やる気がない時、
僕はそんな言葉を自分にかけて過ごすようにしています。
そして、思う存分サボります。
学校の先生なんかは、こんなこと言ってくれなかったかもしれません。
でも僕は胸を張ってこう伝えたいと思います。
次に飛び立つ時まで、心も体も休養は必要です。
罪悪感なんて感じなくていいんです。
サボり方の上手な人になろう。
思う存分遊べる人になろう。
そして、また戻ってこよう。
本気で遊べる、その日まで、
学びを遊べるその時まで、
しっかりサボってみましょう。
いつかその心にやる気の火が灯される、その日まで。