林 智代乃
(更新)
子供への英語教育の低年齢化が見られる昨今、「我が家も子育てに英語を取り入れてみよう!」と思われるご家庭も増えてきていますよね。
ただ、そう思うものの「親の私に英語力がないから…」と諦めてしまう方も少なくありません。
でもこれ、実はとってももったいない事!
英語が苦手なママでもバイリンガル子育てが出来る理由ってきちんとあるんですよ。
その理由を知れば、きっとあなたも「私でも英語を取り入れた子育てが出来るんだ!」という自信が持てるはず!
「バイリンガル子育て」と聞くと、英語を苦手とする多くのママが先ず思う事、それは「私の変な発音でも、聞かせて大丈夫ですか?」というものではないでしょうか?
これ実は、全然問題ないんです!
小さなうちから、英語歌のCDで良いので、そういったものを通して正しい英語に触れる機会があれば、「正しい英語が聞き取れる耳」というものは、自然とお子さんが9歳になる頃までに出来上がっていくのです。その仕組みについて少しお話します。
人の成長は刈り込みです。
つまり、自分に必要がないものは削ぎ落とされ、必要な力だけを残し成長していきます。
これはもちろん耳も同じで、生まれたばかりの子は、どの音も拾える耳を持っています。
しかし、刈り込みが生後11ヶ月頃から徐々に始まり、9歳になる頃には、日本語にない音は「拾わなくて良い音・聞かなくて良い音」と判断され聞こえなくなってしまうのです。
その一例が、LとRの聞き分け。日本語にはない音なので、聞き分ける力が衰えてしまい、多くの日本人が大人になってから聞き取れずに苦労するというわけなんですね。
ちなみに日本語と英語の音域を数字で表すと、日本語は125〜1500ヘルツで英語は1000〜5000ヘルツとなっており、日本語と英語はほとんど音域が重なり合っていないことが分かります。
したがって、小さな時に英語に触れていないと、英語を拾える音域の耳が育たないという訳なんです。
そのようにして正しい英語を聞き取る耳を作った子は、どんなに間違った発音を聞いても正しい音で発音できますし、仮に間違えた発音が移り覚えたとしても、簡単に自分の力で修正することができます。
それは、正しい音を拾える耳があるからなんですね。
裏を返すと、私たち日本人が英語の発音を苦手とする理由は聞こえない音があるから。
聞こえない音は、よっぽど訓練しない限りどう頑張っても発音することができないんです。
よって、早いうちから正しい英語の発音を耳にする機会を作ることが大切なんです。(もっとも、英語の発音を気にしているのは、日本人だけですが…)
今まで、感動する映画やドラマを見てもらい泣きした経験ってありませんか?
映画やドラマを観ていたら、いつの間にか感情移入して、自分も主人公と同じような気持ちになってしまっているあれですね。
これって、ミラーニューロンによる感情移入が原因なんです。
「ミラーニューロン」とは、その名の通り、まるで鏡のように相手の感情が自分に反映されるもの。
そして、子供が1番このミラーニューロンを起こしやすい相手というのが、紛れもなく「ママ」なんですよ!
これはどういう事かと言うと、下のような方程式がサクッと出来上がってしまうという事なんです。
「ママが楽しいと感じる=子供も楽しいと感じる」
「ママがつまらないと感じる=子供もつまらないと感じる」
例えばオンラインでの英語学習など、ママが傍に居て様子を見れるものだった場合、「今日のレッスンの先生、楽しい感じだったね!」とプラスの感情とその気持ちを表す姿を見せると、子供も自然と「とっても楽しかった」と思うようになるんです。
これは日々、英語に触れる時間もそうですね!
ママが「楽しいなぁ」「面白いなぁ」と思って触れると子供も本当にそう思い始め、プラスの感情で、英語に向き合えるようになるんです。
「やっぱり英語教育をするなら、英会話教室などに通わせる事が1番いいのかしら?」と思われる方も多くいらっしゃると思います。
でもですね、実は一番学習効果が高い方法ってそれではなくて、次の二つなんです。
「ママと一緒に取り組むこと」
「ママのそばで取り組む事」
脳にとって一番学習効果が高いのって、どんな状態かご存知ですか?
寝起き?運動直後?ご飯を食べた後?食べる前?
実は「リラックスしている状態」なんです。
リラックスしてしまっては、身につかないと思われるかもしれませんが、何よりも「集中力」「記憶力」が高い状態なのは、まさに「リラックスしている状態」であり、その時が学習効果が一番高いんですよね。
だから「ママが一緒になって楽しんでくれる」だけで、「ママが傍にいてくれる」だけで十分なんです。
その時が、子どもが一番リラックスしている状態なので。これはもちろん、英語教室とオンラインレッスンを比べたときにも同じ事が言えますね!
「子育てに英語を取り入れてみよう」と思っても、「私が英語できないしなあ…」と諦めてしまう方が多いです。
これって、どこかに「母である私が『教えられる』ようでなきゃ!」という思い込みがあるからなんですよね。
でもね、その必要はないんですよ。
なぜかというと、『教える』というスタンスで向き合うのは、幼児期には向いていないからなんです。
特に6歳くらいまでの子に「教える」をしても、学習効果がかなり低く、定着までにものすごく時間を要してしまいます。
この時期は、意味理解なども求めず、淡々と英語に触れていくことが英語上達への鍵となるのです。
英語が得意なママは、この「教える」をついしがち。
その結果、英語がなかなか定着しない上に、教えられることで、子どもはプレッシャーを感じ、次第に英語離れをし始めてしまうパターンが本当に多いのです。
何よりもママにして欲しい事は、「教える」ことよりも「一緒に学ぶ」という姿勢をとる事。
もし知らない単語や表現があったら、ママも一緒になって調べればいいのです。そうしたママと一緒に学んだり、調べたりした経験を通して、子ども自身が「学ぶ事の楽しさ」に気付き、「分からないものがあったら自ら調べる」という習慣が身についていくのです。
子供の英語となると、多くのママ達は「どうやって子どもを英語の話せる子にしようか…」と考えがち。
確かに子供が大きくなるにつれ、ママから取り組み等を与えることが難しくなっていくので、焦ってしまうんですよね。
しかし、そうなってしまうのだからこそ、英語に自ら興味を持ち、学びたいと思う気持ちを育てる事が大事になってきます。
そのためにできる事としては、CDのかけ流しで良いので正しい英語の音に触れさせてあげるなど、そうした英語を習得しやすい環境を作ってあげることが挙げられます。
けれども、何よりも大切なことは、やはり「コミュニケーションの楽しさ」に気付かせてあげる事。
日本語で良いので、普段のママとの会話を楽しむ時間をたっぷり経験した子は、それが英語になっても楽しめるはずです。
「英語を話す人ともコミュニケーションをとってみたい!」
「英語圏の人にも伝えていきたい!」
そう思った子は、吸収も伸びも早くなることでしょう。
いかがでしたか?
お子さんへの英語教育におけるママの役割や立ち位置のイメージが少しは変わったのではないでしょうか。
英語教育で大切なことは、本人のやる気。これがなくては一時的に伸びが見られても必ず頭打ちにあってしまいます。
子どもの傍で見守り、子どものペースで、そして「教える」というスタンスでなく「コミュニケーションを取る楽しさ」を伝えられれば、お子さんの英語力はグングンと伸びていくことでしょう。
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オンラインレッスンを利用すれば、お家で楽しく親子二人三脚でバイリンガル子育てができそうですね!