Sayaka
(更新)
「何年も英語を勉強しているのに英語が話せない!」
「単語が思いつかないと、話すのを諦めてしまう!」
真面目な人ほど、こんな風に嘆いていませんか?
しかし、今のあなたの英語力を活かしながら、ちょっと発想を転換するだけで、もっと英会話を楽しめるようになるかもしれませんよ。
今日は中学レベルの英語を使いながら、英会話をもっと楽しむための5つの発想転換法をご紹介します。クイズ形式で、楽しくしっかりとポイントを押さえられるようにしましたので、肩の力を抜いて読んでもらえたら嬉しいです!
突然ですが、次の日本語を英語に訳してみましょう!
「空気読め」
“Read air” と訳したあなた、残念ながら、それを外国人のお友達に言っても、「は?(どういう意味?)」と言われてしまうでしょう。
ネイティブスピーカーなら、どう表現するかを聞いてみたところ、
“Can’t you take a hint?”
「状況からヒントを得ろ」
という、なんともネイティブスピーカーらしい言い回しを教えてくれました。
しかし、このようなネイティブらしい言い回しを知らなくても、少し発想を変えるだけで、中学英語で十分表現することができるのです。
例えば、劇場で大きな声でおしゃべりをしている友人に一言「空気読め」と言うのならば
“Be quiet. You’re so loud.”
「静かにしろよ。うるさいぞ。」
飲み会で、場を白けさせるような発言をする友人には
“You shouldn’t say that.”
「それは言うべきじゃないだろ。」
要は、状況に合わせて「結局、相手に何を伝えたいのか?」を考えてみること。
頭に思い浮かんだ日本語を英語にしようとする時、そのまま英語に訳そうとすると難しい時があります。
そんな時は、まずは難しい日本語を簡単な日本語に言い換えてみる。5歳児に言葉の意味を噛み砕いて説明してあげるイメージです。そのようにワンクッション入れることで、グンと英語に訳しやすくなりますよ。
次の文を簡単な英語に訳してみましょう!
1. 「彼は王位継承することになっている。」
2. 「彼はコンピュータ関係の仕事をしている。」
1. He will become king.
考え方:「王位継承」→「王様になる」
※"king" が特定の国王を指す場合は冠詞の"a"なしでOK
2. He works with computers.
考え方:「コンピュータ関係の仕事」→「コンピュータで仕事をする」
いかがでしたか?
最初は時間がかかっても大丈夫です。
徐々に慣れてくると、頭の中で翻訳するスピードが早くなり、次第に翻訳しなくても英語が出てくるようになっていきますよ。
単語がわからないからと言って、すぐに英語で話すのを諦めてしまっていませんか?
単語が思い浮かばない時でも「自分の知っている単語を使って説明してみよう」とする習慣をつけていくことが大事。この努力の積み重ねで少しずつ前進していくものですよ。
ここでは、わからない単語を自分の知っている英語で表現するコツを身につけましょう!
次の日本語を英語に訳してみましょう!
1. 私は居留守を使っています。
2. ブヨがたくさんいます。
1. I’m pretending not to be at home.
(私は、家にいないふりをしています。)
※pretend to〜 「〜のふりをする」
1のポイントは、「居留守」という日本語を、英単語1語で表現しようとするのではなく、「状況を説明している」という点です。
そもそも、「居留守」は日本語では単語として存在しますが、英語では「居留守」に相当する単語はありません。言葉の違いは、文化の違いですから、100%完璧な翻訳は最初からできないのだと心得ましょう。
2. There are a lot of small bugs.
(小さな虫がたくさんいます。)
2のポイントは、「ブヨ」を “small bugs” と一般的にざっくりと表現している点です。虫の名前、植物の名前、動物の名前などがわからない時には一般化して言う。また「大きさ」「色」「形」などの特徴を説明してみましょう。
次の英文を日本語に訳してみましょう。
1. シャツに穴が開いている。
2. 風邪がひどい。
3. 少し時間があります。
1. The shirt has a hole.
2. I have a bad cold.
3. I have some time.
日本語では「〜が」という言い方をすることがよくありますよね。しかし「穴が〜」「風邪が〜」「時間が〜」と言われると、“A hole is〜” “A cold is〜” “Time is〜” と “is” を使いたくなるのが落とし穴。
上記のような場合、英語では “have” 「所有している/持っている」という考え方をするのです。
ちなみに、“have” を “get” に変えると、変化を表現することができます。
“The shirt got a hole.”
「シャツに穴が開いた」
“I got a bad cold.”
「ひどい風邪を引いた」
“I got some time.”
「少し時間ができた」
単に状態を表現するなら “have” 、変化を表現するなら “get” を使うと覚えましょう!
次の日本語を英語に訳してみましょう。
1. 看板にその温泉は右側にあると書いてありましたよ。
2. このウェブサイトでは、いくつかの日本でのマナーが説明されています。
1. The sign says the hot spring is on the right side.
(直訳:看板は、温泉が右側にあると言います。)
2. This website explains some manners in Japan.
(直訳:このウェブサイトはいくつかの日本のマナーを説明します。)
日本語にはなかなかない発想ですが、上記の2つの例のようにモノを主語にする表現を英語ではよく見たり聞いたりします。モノがまるで人間のように行動するような表現です。モノを主語にすることで、英文が簡潔にわかりやすくなるというメリットもあります。
ココ・シャネルの名言に下記のようなものがあります。「私の人生は」のように、ここでもモノが主語になっていますね。
“My life didn’t please me, so I created my life.”
「私は人生に満足していなかった、だから自分で道を切り開いたの。」
(直訳:私の人生は私を満足させなかった、だから私は自分で道を切り開いた。)
海外ドラマやインターネットの記事なども気をつけて見ると、こういった表現をたくさん見つけられますので、ぜひ注目してみてくださいね!
次の日本語を英語に訳してみましょう。
1. 彼以外は誰も結婚していません。
2. 従業員以外立ち入り禁止
3. 中には誰もいません。
1. He is the only man who is married.
2. Employees Only
3. Nobody is in there.
例文1のように日本語では、「〜ない」という表現をよく見かけます。しかし、英語では解答例のように、 “not” を使わずに肯定文で表現されることが多いです。
よく見かける「従業員以外立ち入り禁止」のサインは英語だと “Employees Only” 「従業員だけOK」というポジティブな発想をします。
3の「誰もいない」という表現も、“There is not anyone in there.” のように文中に “not” を挟むよりも、主語を “Nobody” (誰も〜ない)という代名詞にし、一見すると肯定文のような言い方で表現する方が自然なのです。
このように、日本語のネガティブな表現をポジティブな表現に変えてみると、英語らしく簡潔で分かりやすい文になることが多いですよ!
1. 日本語の直訳はせず、伝えたい内容をシンプルに表現する。
2. 単語が思いつかない時は、わかる単語や表現で説明する。
3. 動詞“have”を使って話すという発想。
4. モノを主語にする表現に着目してみる。
5. 日本語の否定的な表現は、英語では肯定的な表現に変えて話す。
以上、5つの発想転換法をご紹介しましたが、いかがでしたか?
真面目な方ほど完璧主義に陥り、いつまでも英語が話せないという悩みを持っていらっしゃるかもしれません。
「中学で習うレベルの英語でも言いたいことは言える!」という強い気持ちを持ち、自分の今の英語力を存分に駆使しながら英語でのコミュニケーションをもっと楽しみましょう!