ササキ ノノカ
(更新)
大人になってから英語を勉強し始めると、学生時代より意欲はあるのに「記憶力が追いつかない!」と感じることはありませんか? 勉強法を工夫するだけで、効率よく暗記できるなら試してみたいという人はきっと多いはず。
今回は、英語学習のときに試したい、記憶に残りやすいユニークな勉強方法を7つご紹介します。
人気漫画『ドラゴン桜』でも紹介された、この勉強法。「かえって気が散りそうだな」とも思ってしまいますが、この方法は「シンクロ・マッスル学習」と呼ばれ、医学的にもその効果が証明されています。
メカニズムを解説すると、これは、記憶を司る脳が、神経、そして神経に繋がる筋肉と強い結びつきがあることに関係しています。つまり、筋肉を動かすことで、神経、そして脳が活性化され、記憶が残りやすくなるのです。もっとシンプルなところでは、血流が良くなり、脳により多くの酸素を届けることができるというメリットもあるようです。
背中を壁側に向けると、集中力を高めるのに役立つと言われています。
これは人間の防衛本能によるもので、背後に広い空間があると無意識に背中側に意識がいき、勉強に集中できなくなってしまうそう。そのため背中と壁の間の空間はできるだけ狭くしておくと良いそうです。
単語帳で暗記するときは、壁に背中をぴったりくっつけながらおこなうと良いかもしれませんね。
そのほか、部屋のレイアウトに関していえば「窓が目の前にこないようにする」、「ドアが背後にこないようにする」のも、気を散らさないポイントだそう。
「二か国語を同時並行で勉強すると覚えやすい気がする」という話を聞いたことはありませんか?
科学的な根拠は特にないものの、英語で行き詰まっても同時に勉強している第二外国語に意識を向けることが「良い気晴らし」になり、語学学習モードの持続につながっているのではと、分析していた知人がいました。
確かに英語の勉強が行き詰まったとき、ちょっと休憩するよりも、ほかの言語の勉強をしてから英語に戻ったほうが、効率が良い気もします。
暗記をするときに、声に出すと覚えやすいという話をよく聞きますが、これは同じ声を出すでも「耳栓をする」ところがポイント。
ここでの耳栓の効果は2つあります。
1つ目の理由として紹介したように、まわりがざわついているときに耳栓をすると単純に集中しやすくなるので、普段から耳栓を持ち歩くと良いかもしれませんね。
覚えたい英単語をGoogleなどで画像検索にかけるのも、記憶に残りやすい勉強法の1つ。
通常、英単語を覚えるときは文字と意味を結びつけて覚える「プライミング(意味記憶)」を用いますが、これに画像という「エピソード記憶」を付け加えることで、より強固な記憶となって頭に刻み込まれるのです。
確かに文字と意味だけを覚えるよりも、写真などのイメージも合わせて覚えたほうが、あとから引き出しやすい気がしますよね。何度もノートに単語を書くよりも手間がかからないので、すぐにでも取り入れたい勉強法です。
身体に触れながらの方法も、記憶力を高める上ではかなり有効なのだそう。
これは「ペグ法」と呼ばれるれっきとした記憶法の1つ。ペグ法の「ペグ」とは、「杭」の意で、壁の杭に帽子などをかけるように、「記憶対象を杭にかける」イメージから、そう名付けられました。
やり方は簡単。頭やおへそ、指先など10数か所の「ペグ」を用意して、各パーツを触りながら覚えたいことを頭に思い浮かべていきます。そして、実際に試験を受けるときにその箇所に触れると、以前記憶したことが思い出されるという仕組み。
これが本当なら、一夜漬けでも10個ちかく英単語を覚えられることになります。ただ、短期記憶を長期記憶にしてストックしていくためには、ペグ法以外での復習も必要ですね。
かなり根本的なところですが、よく寝ることは記憶を残すことに直結します。
そもそも記憶は睡眠によって定着するので、睡眠時間が短かったり、不規則だったりすると、せっかく勉強した内容を覚えられないのも当然。「暗記ものは寝る前にやると良い」と言われるのは、こういう理由からだったんですね。
ちなみに記憶を十分に定着させるための理想的な睡眠時間は、6時間半~7時間とのこと。一生懸命勉強するのはもちろん良いことですが、眠る時間もしっかりととるようにしましょう。
地道にコツコツ頑張ることも大切ですが、効率の良い覚え方があるなら、試す価値は十分あります。いつもの勉強法にこうしたスパイスを取り入れながら、英語学習を楽しんでくださいね!