セレン@英語キュレーター™
(更新)
「さて、英語やってみるか!」
いよいよ、そう思えるところにたどり着いたら
いろいろな新しいことが始まります。
どう勉強したらいいの?
どうすれば最短で話せるようになるの?
できる人とできない人の差はなに?
いろんなことが気になると思います。
英語を始めようと思った人の全てが初めは初心者です。当たり前ですよね。
僕ももちろんそうでした。
毎日毎日、どうすれば話せるようになるのか?
どうすれば失敗せずに続けられるのか?
そればかり考えていました。
まあ、ある意味今もずっと考えていますが。
その中で気づいたことなどをこの連載の中では書かせてもらっているのですが、
今日のお話しは
「英語を始めた全ての人が必ずぶち当たる壁、とその乗り越え方」
です。
必ずぶち当たることになる壁、というのはもうはっきりしているんです。
逆にこの壁にぶち当たらずに高いレベルに行くことはできません。
全ての英語が「使える」人が経験してきた壁です。
そして多くの人がその壁の存在を知らないまま学習を始め、いざ壁に当たった時、心が折れてしまったり、
また一番よくないのが「自分だけ」と思ってしまうことです。
これは全く違っていて、全員に起こることなんです。
それを知っているだけでモチベーションが落ちてしまったり、必要以上に落ち込んでしまったり、ということを防ぐことができます。
僕は落ち込むことは大事だと思っています。
悔しさは非常に強力なバネになり武器になります。
ただ、必要以上の落ち込みは禁物です。
正しいサイズで、正しい量落ち込むことが大事なのであって、やたらめったに落ち込むのは危険です。
そうなってしまわないよう、ぜひこの記事を読んで、
「ああ、みんなこういうことが起こるんだな」というのを先取りして準備しておいてもらえたら、と思います。
英語を話す、上手くいかないけれど、なんとかかんとか伝えても、
"Sorry?"
"Come again?"
"What did you say?"
と聞き返されてしまう。
こういうことがはじめのうちは何度も起こります。
これに対する解決策はまず、
大きな声で話す
これにつきます。
もちろん、発音が間違っていたり、文法的に意味が伝わってなかったり、
ということも理由としてあるかもしれませんが、
ほとんどの場合が実は「聞こえていない」だけなんです。
これ、ほんとです。
相手にも推測力や経験があります。
ネイティブスピーカーなら尚更です。
ちょっとやそっとの間違いで意味が取れない、なんてことは起こりえません。
僕らも、日本語を頑張って話す外国人が
「ワタシ、キノウ、クル、ココ、トーキョー」
と伝えたら、「ああ昨日東京に来たんだな」
とわかるはずです。
でも、それを聞こえない音量で言われたらどうでしょうか?
わからず、聞き返すはずです。
それと同じで、僕も多くの日本人が英語を話す場面に立ち会いましたが
本当にみんな声が小さいんです。
自信がなかったり、恥ずかしかったり、理由はあるとは思うのですが、
まずは聞こえなければ何も始まらない、ということはしっかり覚えておいて欲しいです。
声を大にしよう、と声を大にして言いたい。
これも初めは驚くと思います。
こっちが必死になって英語で伝えようとしているのに、
その間、相手が反応してくれないんです。
黙ってじーっと聞いてる。
うんともすんとも言わないので、あれ、なんか変なこと言ってるかなと不安になる。
これ、経験したことある人も多いかもしれません。
これはですね、「あいづち」の文化の違いなんですね。
僕も世界中の人を調査したわけではありませんが、
話し中に、相手が言うことに対して
「うんうん、へー、なるほど、わかるわかる」
と、あいづちを挟み込む話し方って、実は結構日本人特有の話し方なんです。
外国の人、特に英語圏の人なんかは相手が話しているときは黙って聞く、
という基本姿勢があるので、こっちが真剣に話せば話すほど「黙る」んですね。
ノーリアクションでしばらく聞くんです。
もちろんカジュアルなおしゃべりだと
“Oh yeah, yup did you?, Good! And? Really?”
という感じでテンポよく話が進むこともあります。
ただ、基本姿勢として相手の話を邪魔しない、という考えを
持っているので、僕らが期待してるようなあいづちを多くの場合、打ってこないんですね。
それが英語を話す僕らを不安にさせてしまう、ということがよく起こるんです。
なので、そこはまず相手の文化として
「黙って聞く姿勢を持っている」ということを理解しておくと
なーんにも怖くありません。
相手はあなたを理解しようとしっかり耳を澄ましているんです。
どうしても不安なら、こう聞きましょう。
"Are you with me?"
(僕の話についてきてる?)
というニュアンスです。
簡単だから覚えやすいフレーズですよね。
ぜひ、使ってみてください。
離れそうになった2人をぐっと引き寄せてくれる、とてもいい言葉だと思います。
これは必ず起こります。
間違いなく100%です。
単語の意味がわからない、表現がわからない
そもそもなんて言ってるかが聞き取れない。
必ず起こります。
そこで一番大事なことは
「わかったふりをしない。」
ということなんです。
わかります、ひじょーにわかります。
わかったふりをしたくなる気持ち。
事実、僕もはじめのうちはそうでした。
マシンガンのように放たれる言葉のつぶてに面食らい、
意味を取る、聞き取るどころか、もう思考停止で
できることといえば、もう、「わかったふり」しかない、
と思っちゃう。
邪魔しても悪いし、聞き返すのも悪い気がする。
絶対にこういう状況が起こります。
そういう時の対処法とマインドセットは、
わかったふりが一番失礼、
であることと、
聞き返し方だけはしっかりマスターしておく
ことです。
わかったふり、を続けていても何も始まらないのと、
そもそも相手にすぐバレるんですね、
「あ、この人わかってないな」というのは。
で、その次に相手が考えることは
「なんでこの人わからないのにわかったふりするんだろう?」ということなんですね。
で、そこでもうコミュニケーションのベースが崩れちゃうわけです。
相手に色々考えさせちゃってるんですね、自分のわかったふりが。
聞き返すより、わかったふりのほうが何倍も失礼
これは覚えておいて欲しいです。
で、どうするかなんですが、
聞き返し方だけしっかりマスターしておくんです。
これは言えないとどうしようもないので、
ここに挙げるものをぜひ覚えるようにしてみてください。
"What did you just say?"
(今なんて言ったの?)"I didn’t get it."
(わかんなかった。)"Could you say that again?"
(もう一回言ってくんない?)
まずは、この三つ。
この3つさえ知ってればわかったふりしなくて済みます。
わからなかったことをわかるようにならない限り成長はしないんですね。
つまりわかったふりを繰り返してても、自分は絶対に成長しません。
わからなかったら、その場で聞く。
これできる人はむちゃくちゃ伸びが早いです。
わからなかったことをその場で教えてもらう、というプロセスには
記憶に定着する要素がすべて含まれているんです。
わからなかったら「チャンス!」そう思ってどんどん聞いてみましょう。
それがまず第一歩です。
当たり前なんですが、いざ会話の中で何かを言おうとすると、
初めは
言えないことにぶち当たる
↓
日本語が浮かぶ
↓
訳そうとするけど言えない
↓
何も言えなくなる
ということが起こってしまうんです。
こういう時の対処としては
「言えなかったことを逃さない」
これに尽きます。
具体的にどうするのか。
僕はいつもメモを持ち歩き、言えなかったことをメモする、ということを習慣にしていましたし、今もしています。
あ、これは言えない、ということが頭に日本語で浮かんだ時点で
それはその会話の中では言えないことが多いです。
で、メモしないかぎり会話が終わった時には
言えなかったことがなんだったのか忘れてしまうんです。
その繰り返しでは、必ず同じところで次もつまづきます。
ほぼ必ず、同じことを言いたい場面はやってきて、
ほぼ必ず次も言えません。
言えなかったことが言えるようになって初めて成長していくので、
会話の中で「言えなかったこと」は非常に大事なんです。
宝物、みたいなものです。
メモすることを習慣化し、帰ってから調べてみて
次は言えるようにすること目標にするとグングン伸びていきます。
必ずしも、
『英語を話せるようになりたい=勉強する』
ではありません。
英語が話せるようになるためのプロセスは「勉強」だけではありません。
逆に勉強だけでは日常や仕事で適切に英語を運用する力は養えないとも言えます。
ただしかし、勉強、つまり机でする学習もやはり大事な成長の一端を担うものです。
アーティストやスポーツ選手が本番で力を出し切るためによく言われる言葉に
「練習は本番のように、本番は練習のように」
という言葉があります。
ステージに立つ人なら誰でも知っている言葉です。
これを英語学習に置き換えると
練習とは机での勉強、本番は実際の会話です。
机での勉強の時、どれだけ実際に英語を使うシーンをイメージできているか、
逆に実践の会話ではいかに勉強したことが活きるようにリラックスできているか、
が大事になってくる、ということでもあると思います。
つまりバランスのよい成長のためには、やはり「勉強」もはじめのうちは大事だという事。
ただ、それはわかってはいるけど、なかなか続かないのが勉強でもあると思います。
勉強が続かない原因はやはり
『退屈である』『覚えるのが苦痛』
これに尽きると思います。
非常にわかります、みんな一緒です。
どうしてか、というと
目標を失ってしまっている
のが大きな原因だと思います。
『文法がわかれば言いたい文章が組み立てやすくなる、
表現を知れば、自分の言えることの幅が広がる
単語を知っていれば理解も深まり会話の「解像度」があがる』
だから、やるんだと。
だからやんなきゃいけないんだ、と。
というか確実にレベルが上がるなら、むしろやっぱりやりたい、と。
そう心のベクトルを軌道修正できたら大したものです。
そういうメリットを自分がだらけ始めたら思い出すようにするといいと思います。
何のためにするのか、を忘れたまま何かを継続できるほど
人間は強く作られていません。
自分としっかり向き合い、いつも
「やるべきこととやりたいことの交点」
を見つめるようにするといいと思います。
英語を始め、英語を話す場面に顔を出すようにすると
当然ですが自分より流暢な人がうじゃうじゃいます。
そこで一番よくないのが『比べてしまう』ことです。
元々スタートもバックグラウンドも違う様々な人の中で
自分を比べてしまうことはあまり意味がありません。
この時、大事な考え方は
「いづれ追いつく」
という考え方だと思います。
英語は正しくやれば正しく伸びます。
つまり、
「スタートが違うので今はまだうまくできないけれど、いづれすぐに追いつく」
そういうメンタルでいられれば
今の自分を上手に受け入れられるし、そもそも
誰かと比べること自体あまり意味のないことなんだなあと気づくはずです。
それこそが一番大事なことで、
他人と比べない、
乗り越えるべきは昨日の自分
そう、考えられる人は成長の早い人です。
英語の勉強も進み、会話もそれなりにこなしているけれど、
伸びている実感がない、と感じ始める時期がかならずやってきます。
その時は要注意で、そこで諦めたりやめてしまう人が多いんですね。
大事なことは、
『人はできなかったことは覚えているけど
できるようになったことを忘れてしまうもの』
ということです。
つまり、もう乗り越えた壁のことをいちいち覚えていないんですね。
で、つまづいた時の記憶ばかりが残ってしまう。
このメンタリティーって僕は雨女/雨男のメンタリティーに似てると思います。
よく人はいいます、
「私、雨女なんだよねー。」
「僕雨男だから今度の週末のバーベキュー、雨降っちゃうかも…。」
なんてことを。
でも、この人たちは本当に自分という一人の人間から発せられるなにかが
大気のコンディションに何かしらの影響を与え、
「自分のせい」で雨が降ったりしていると思っているのでしょうか。
自意識過剰にもほどがあると思いませんか(笑)
まさか、そんなこと有り得ないですよね。
つまり、自分のことを雨女/雨男と言っちゃう人というのは
過去の経験の記憶で大事なイベントの時などに
雨が降ったという嫌な記憶が強いため(実際の数はどうあれ)、未来のイベントにも同じようなことが
起こるかもしれない、という経験則による暗示を信じてやまない人、のことなんだと思います。
事実、同じだけ雨に降られても自分を雨女/雨男だと言わない人もいるはずですから。
英語学習にも同じことが言えます。
同じだけ失敗をしたり、恥ずかしい思いをしてるのに、
その経験をプラスに捉えて成長をやめない人と、
「ああ自分ばかりこんな惨めな思いをして、成長できてないな…」と思ってしまう人。
今日の記事で書いているように、皆同じ壁を、同じ困難を迎えます。
同じ失敗を繰り返し、同じような恥ずかしい経験をするものです。
そこで、それをネガティブに捉えてしまってはただの傷にしかなりません。
ただ、それをプラスに捉えられればその傷はやがて癒え、かさぶたとなり
強くたくましく僕らを守ってくれる皮膚になってくれるものです。
傷だらけの皮膚は、乗り越えた過去の証であり未来への勲章です。
成長は必ずしているものです。
ですから、今日挙げた必ずぶつかる、またぶつかるべき壁としっかり向き合い、
ポジティブに乗り越えるマインドを持って、
しっかり英語学習を続けて欲しい、
それが僕の願いでもあります。
そして、本当に一番体験して欲しいのは
今日挙げた7つの壁が「崩れていく時の音」なんです。
何度も何度も同じ壁にぶつかり、
そしてやがて乗り越えた時、その壁は崩れます。
それこそが成長の証であり、そして世界が開けた瞬間です。
それを人はブレイクスルーと呼ぶのかもしれません。
その総毛立つような瞬間を、その感動を経験するために
これらの壁はあるのかもしれません。
今日は挙げた7つの壁としっかり向き合い、
乗り越え、ぜひその壁が崩れ落ちる瞬間を迎えられるよう、
ぜひ気負いすぎずに、楽しみながら英語を頑張っていきましょう。
そしてきっと、遥か向こうに、まだ見ぬ新しい次の壁が待っていることでしょう。
英語学習って、その繰り返しなのかもしれませんね。
だからこそ、学習を通し僕らは強く、そして広い世界を手に入れられるのだと思います。
さあ今日も、どんどんぶち当たっていきましょう。
そして、確かな歩みで成長していきましょう。
セレン