音楽好きなら知っておきたい!人気再燃「レコード」関連の英語表現
CDやmp3、そして今ではストリーミングが台頭しているなか、レコード盤が姿を消すと考えられていました。しかし、その人気は近年になって逆に上昇しています。
年配のファンだけでなく、デジタル音楽で育った若いリスナーにも、レコードの魅力がここ数年で急に届くようになっているのです!
そこで、レコードを集めたいと考えている人はいませんか? そんな人のために今日は便利な言葉や表現をいくつかご紹介します。
本記事では、レコードに関する基本知識から、店頭やオンラインでよく使われる用語まで、レコード愛好家が知っておくべき情報を大公開します!
レコードにまつわる基礎英語
Record(s)
日本語と同じように英語でも基本的には record(レコード)と言います。
Vinyl
Vinyl(発音:ヴァイナル)は polyvinyl chloride(ポリ塩化ビニル)の略で、レコードの素材を表す呼び方です。不可算名詞なので s はつきません。たくさんのレコードや未知の量について話すときに使います。
Vinyl record と言うこともできますよ。
Wax
「ワックス」というレコードを意味するカジュアルな言い方もあります。この名称は、初期の記録媒体である蓄音機のシリンダーが蝋で作られていたことに由来していると思われます。
Vinyl と同様、wax は不可算名詞です。
Wax は少し専門的なスラングなので、レコードについて知識がある人しか知らないかもしれません。
機材とレコードの種類
Turntable
ターンテーブルはレコードを再生するための機械です。非常に安価なものから非常に高価なものまで、さまざまなモデルとスタイルがあります!
ターンテーブルには、rpm(回転数)を調整するための特別なスイッチがあり、これはレコードが1分間に何回回転するかを決定するものです。rpm は revolutions per minute の略です。
LP / 12-inch single
LPとは Long Player(ロング・プレイヤー)の略で、昔はレコードの呼び名として一般的でした。LPの直径は12インチで、そのためこれらのレコードは「12インチ」と呼ばれることが多いです。
また、LPが完全なアルバム(通常8曲から12曲)を指すのに対し、2曲か3曲しか収録されていないシングルのことを「12インチ」と呼ぶこともあります。このような短いレコードは、デジタル時代になる前の時代に、アルバムを宣伝するために使われていました。
45 / 7-inch single
12インチよりもっと小さなレコードもあり、これらは中心部に大きな穴が開いています。直径7インチのレコードは、多くの12インチ・レコードの 33⅓ rpm ではなく、基本的には 45 rpm で再生されるため、「45(フォーティーファイブ)」と呼ばれることもあります。
10"
直径10インチのレコードは当然「10インチ」と呼ばれています。現代のアーティストがリリースすることは少ないけれど、中古レコード店などで見かけることがありますよ。
Picture disc
ピクチャー・ディスクは、その名前から想像できるように、絵が描かれたレコードのことです! ピクチャー・ディスクは、再生用というよりも、ディスプレイ用として人気があります。
Variant
近年の流行は、レコードにいくつかの異なるバージョンが販売されていること。音楽は同じでも、盤の色やパッケージのデザインが異なる場合があります。このようなバリアント違いは、新しいコレクターにとても人気があるようです!
レコードの状態
レコード収集の楽しみのひとつは、過去の良い音楽、少なくとも面白い音楽を探すことですよね。
つまり、それを見つけるにはたくさんの中古レコードに目を通すということです。中古レコードは1週間しか経っていないものから、50年前に発売されたものもあるかもしれません!
中古レコードを購入する前には、その状態を注意深くチェックしたいもの。実店舗でもオンラインショップでも、レコードのコンディションが特定の意味を持つ文字で表記されているのを見かけるでしょう。これは grade(グレード)と呼ばれます。それぞれの意味を見てみましょう。
- P - Poor(悪い)
- F - Fair(普通)
- G - Good(良好)
- VG - Very Good(非常に良い)
- NM - Near Mint(ニアミント)
- M - Mint(ミント)
ほとんどすべての種類のコレクターズアイテムについて語るとき、mint(ミント)は「完璧な状態」を意味する形容詞です。
P、F、Gのような低いグレードは、レコードに傷や擦れ(軽い傷跡)などの問題があるか、何らかの方法で破損していることを意味します。当然ながら、レコードが古くなればなるほど、状態の良いものを見つけるのは難しくなります。
また、レコードと sleeve(スリーブ)と呼ばれる外側のカバーが別々のグレードを持つこともあることを覚えておいてください。
そのほかレコード関連のボキャブラリー
レコードを購入する際に知っておくべき、その他の一般的な用語を見てみましょう。
Sealed
Sealed record とは、オリジナルのビニール包装に包まれた未開封のレコードのこと。この包装紙は shrink wrap と呼ばれることもあります。
Ding
これは、レコードを落としたり、他のものとぶつかったりしたために、レコードのスリーブの角が傷んでいることを指します。
Warp
Warped(歪んだ)レコードは、過度の圧力や水、熱にさらされたために傷んでいます。少し曲がっているため、ターンテーブルの上に置くと正しく再生されないことがあります。
Static
スタティックとは、「静電気の〜」または「〔電波の〕雑音の〜」という意味を持つ言葉です。理想的には、レコードを再生したときに音楽だけが聞こえるのが望ましいですが、特にレコードが古くて状態が良くない場合、リスニング時にこの static をはじめ、「ポップ音」や「クリック音」と呼ばれる音も聞こえることがよくあります。
レコードショッピングで使える英語
Original pressing / Reissue
製造された特定のレコードの各セットは press(プレス)と呼ばれます。人気のあるレコードは、長い年月の間に何度もプレスされることがあり、ときには異なる国から製造されることもあります。
レコードが製造され、再び販売されることを reissued と言います。
復刻されたレコードのことを reissue と言います。
Dig
近年は、清潔で整理整頓されたレコード店を見つけるのは難しくありません。しかし、中古レコードの多くは、ガレージ、屋根裏部屋、地下室、物置、フリーマーケットのような場所など、普通の人があまり足を運ばない場所に眠っています。
こうした場所を探すのは困難であったり、不便であったりすることが多いため、レコード・コレクターは、スコップを使って地中深くから探し物をすることに例えて digging(ディギング)と呼ぶのです。
また、どこでも流れている有名なポップソングよりも深く、あまり知られていない音楽を探すというニュアンスも含まれています。
レコードを探す人たちは digger(ディガー)や crate digger(クレート・ディガー)と呼ばれます。
Haul
これは「重いものを地面に沿って引っ張る」という意味の動詞です。しかし、その名詞形は、買い物に出かけたときに思いがけず見つけることができた品物を指します。
レコード・コレクターによく使われますが、他の品物を集める人もこの言葉を使います。
Holy grail
The Holy Grail(聖杯)はキリスト教徒がイエス・キリストが使用したと信じる杯です。しかし、大衆文化では、聖杯(単に grail と呼ばれることもある)とは、多くの人が欲しがる非常に希少で価値のあるアイテムのことです。
White whale
先ほどの表現と同様、white whale(白鯨)も入手困難な品物の別名です。
これは、アメリカの作家ハーマン・メルヴィルによる1851年の有名な小説『Moby Dick』に由来します。物語のなかで、一人の船長が以前一度だけ見たことのある大きな白いクジラを探し出し、殺すことを決意するのです。
多くの人が欲しがる聖杯とは異なり、white whale は通常、特定の人にとってより個人的な重要性を持っています。
英語のレコードの世界を楽しもう
現代技術により音楽の楽しみ方が手軽になった一方で、世界中でレコードの質感と醍醐味を好む人がいます。
趣味に共通するように、独自の用語や表現を覚える必要があります。
レコードに関心があるなら、この記事で基礎を学び、実際に dig してみてはいかがでしょうか?
新しいお気に入りの曲やアーティストに出会えるかもしれません!
Written by David J.
Adapted by さな