Brainiacって?英語の漫画(コミック)に由来する単語とフレーズ
スパイダーマン、アベンジャーズ、ワンダーウーマン...
最近、映画やテレビ番組で大ヒットしているのは、コミックのキャラクターをもとにしたものが多いですね。
ポップカルチャーの一部として、コミックのストーリーは今や欠かせない存在です。しかし、実はこのブームが来るずっと前から、コミックはアメリカ社会や英語に深い影響を与えてきたのです。
そこで今回は、コミックブックや新聞に掲載されたコミックから生まれた言葉や表現を紹介します!
コミックに基づく英語表現
Brainiac
Brainiac(ブレイニアック)は brain(脳みそ)と maniac(マニアック)を組み合わせた造語です。もともとはスーパーマンを描いた『アクション・コミックス』に登場する悪役の名前で、1958年に初登場しました。
ブレイニアックは非常に知的な半人半機械で、宇宙のあらゆる知識を集めようとします。
これらの物語に登場するブレイニアックは悪ですが、現在使われている表現では、単に非常に賢い人物を指します。
Goon
本来の意味からすれば、goon(グーン)は brainiac の反対語であり、あまり知的でない人の名前です。しかし、現代的な意味には特別なニュアンスが含まれていて、その理由はE.C.セガーという漫画家にあります。
『ポパイ』で最も有名なセガーは、『シンブル・シアター』というコミック・シリーズを創作しました。このシリーズには、悪の海賊に仕える大柄な女性、アリス・ザ・グーンというキャラクターが登場します。
アリスはやがて「良い」キャラクターになったものの、グーンは今では悪のボスを支持する、強いけど知性のない人に対する否定的な言葉として使われます。
Kryptonite
これもまたスーパーマンのコミックから生まれた単語です。スーパーマンには、超人的な力、スピード、視力、聴力が備わっていて、もちろん空を飛ぶこともできます!
しかし、そんなスーパーマンにも弱点があります。それは緑色の結晶のような物質「クリプトナイト」です。
クリプトナイトはスーパーマンに唯一ダメージを与えることができるものです。そのため、この言葉は今では日常的に使われるようになり、誰かの最大の弱点やどうしても抵抗できないものを指すようになりました。
Alter ego
ピーター・パーカー、クラーク・ケント、ブルース・ウェイン。この3人に共通することは何でしょう? そう、彼らはみんな有名なスーパーヒーローの正体(具体的にはスパイダーマン、スーパーマン、バットマン)です。
これらのキャラクターと同じように、別の人生を秘密にしている人がいるとすれば、それは「アルターエゴ(別の自分)」と呼びます。
この言葉は、実はコミックから生まれたものではなく、ラテン語の「第二の自己」というフレーズから来ています。しかし、コミックのスーパーヒーローたちがマスクや変装で正体を隠すことで、この言葉はより一般的になりました。
日常的には、異なる生活や人格を持っているように見える人を指して使われます。
冗談として使われることが多いです。
Security blanket
セキュリティブランケットとは、幼い子供たちが安心感を得るために持ち歩く毛布や柔らかいアイテムのことを指します。そのため、ときには「comfort blanket(コンフォートブランケット)」とも呼ばれます。
この用語は以前から存在していましたが、有名なピーナッツコミックのキャラクター、ライナスによってさらに広まりました。ライナスは常に毛布を持ち歩いていますが、この毛布は物理的な快適さよりもむしろ心理的な安らぎを象徴しています。
今日では、大人にとってのセキュリティブランケットという表現は、何か心地よくて安心感を与えてくれるものを指すというニュアンスが含まれています。
Shazam
みなさん、「Shazam」という音楽アプリを使ったことはありますか? どこかで流れている曲の名前がわからないとき、このアプリを使ってスマホをかざせば、その曲を瞬時に識別してくれるんです。まるで魔法のようですよね!
実は、このアプリの名前は偶然ではありません。1940年に『ウィズ・コミックス』というコミックにシャザムという名前の魔法使いが登場しました。シャザムは物語の主人公である少年ビリーに魔法の力を授けます。それ以来、ビリーは自分の超能力を発揮したいときに「シャザム!」と叫ぶようになりました。
その後、「シャザム」はカジュアルな会話のなかでも「何かがすばやく、あるいは不思議に行われた」という意味を強調する魔法の言葉として使われるようになったのです。
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Back to the drawing board
この表現は、当初の計画が失敗し、新たな戦略を立てる必要があるときに使われます。1941年に漫画家のピーター・アーノが『ニューヨーカー』誌に掲載した漫画で紹介したことから、一般的な言い回しになりました。
Keeping up with the Joneses
これは、隣人や同僚と競争して、最大の家、最高の車、最も豪華な服、最高の仕事などを持つことを目指す考え方です。
この表現は、1913年にアーサー「ポップ」モマンドによって作られた漫画『Keeping up with the Joneses』からそのまま来ています。この漫画は、マクギニス家がより成功している隣人のジョーンズ家のライフスタイルに追いつこうとする姿を描いています。
この表現は今でも一般的に使われていて、2007年から2021年まで放送されたアメリカのリアリティテレビ番組『Keeping Up with the Kardashians』にも影響を与えたと思われます。
Newlywed
この表現は、最近結婚したカップルのことです。Wed が「結婚する」という意味の動詞であることを知っていれば、意味は簡単に理解できるでしょう。
現在では一般的ですが、1907年当時は単に『The Newlyweds and Their Baby』という新婚カップルを描いた漫画の名前でした。しかし、物語のなかでは、このカップルは実際には「Mr. and Mrs. Newlywed」と呼ばれています。
この漫画はジョージ・マクマナスによって描かれ、アメリカ初の家族漫画と言われています。コミックの主人公はスーパーヒーローだけではないんですね!
Worrywart
これは「心配性の人」という意味です。聞いたことはありますか?
1920年代に漫画家J.R.ウィリアムズによって作られたキャラクターによって、この表現は一般的になりました。このキャラクターは「the Worry Wart」と呼ばれ、その悪い振る舞いが周囲を心配させたことに由来しています。
コミックに由来する英語を使ってみよう
聞いたことのある表現はありましたか?
これらはどれも日常英会話でよく使われるものばかりです。
また、どれも芸術が文化や人々の話し方にまで影響を与える力のあることを証明しています。ぜひ次回の会話で使ってみてください!
Written by David J.
Adapted by さな