【ビジネス英語】教科書には出てこない!ビジネス会議でよく耳にするイディオム5選

ビジネス会議でよく耳にするイディオム

相手が使っている単語自体は知っているのに、どうも意味が解釈できず、頭に「?」マークが浮かんでしまった経験はありませんか?

もしかすると、それはビジネスシーンに特有のイディオム(慣用句)かもしれません。このイディオム、海外の企業と仕事をしていると、打ち合わせなどで頻繁に遭遇します。

例えば、“I don’t think it will move the needle”というイディオムでは、針という単語を知っているだけでは不十分。この表現をまるまるイディオムとして理解できていないと、会話から置いてきぼりにされてしまうかもしれません(正解は本文の中で)

今回ご紹介する5つのイディオムは、わたしが普段、海外のスタートアップなどと打ち合わせをしていて耳にするものばかりを集めてみました。こんな会話をしている時に耳にするはず、というシーンを交えながら解説していきたいと思います。

 

1. “Let’s play it by ear”

Let’s play it by ear

言葉通りに直訳すると「耳で遊ぼう」。
なんのことでしょう?

これで「成り行きに任せよう」「行き当たりばったりでいこう」といった意味になります。今すぐに明確な方針を決めずに、状況の成り行き次第で判断しようということです。このイディオムを使う状況からもわかるように、過去ではなく、これから起こる何かに対して使う表現です。

例えば、デザイン会議を開こうという場合。参加者が全員集中していて、いいアイディアが次々に出ているなら、その勢いのまま会議を続けるでしょう。でも、早々にアイディアが尽きて非生産的な状況なら、残りは各自の宿題にして日を改めるかもしれません。

そのように、今すぐ決断するのではなく、その時々の状況に応じて判断することを指すイディオムです。

使用例
A: “How long do you want the meeting to be?”

(会議の長さはどれくらいにする?)

B: “Maybe a few hours, but let’s play it by ear.”

(数時間かな、でも成り行きに任せよう。)

ちなみに、この表現は音楽のアドリブから来た表現だそうです。楽譜を見ることなく自由に演奏することを ”Play it by ear”といい、アドリブをきかせることをその時々で判断を下すことに重ねているんですね。

2. “Back to the drawing board”

ITスタートアップのものづくりでは、「リーンスタートアップ」という開発手法が一般的。自分の思い込みのままに製品を作り込むのではなく、軌道修正しやすいように小さく始めて、ユーザにヒヤリングしたり仮説検証を繰り返したりしながら、無駄なく最適なサービスや製品を生み出すやり方です。

このプロセスを一言で表すなら、それが「手探り」だということです。これはどうだ、あれはどうだと試しながら、なかなか上手くいかずに降り出しに戻ってやり直すことも。この「振り出しに戻る」ことを、”Back to the drawing borad”と言います。

似た表現に ”Back to square one” があり、モノポリーなどボードゲームの出発点にあたる四角いマス目を ”Square One”と呼ぶことから来ています。

例えば、スタートアップが外部企業に対してパートナーシップの提案をするとしましょう。今の企画で相手が頭を縦に振ってくれるのか、懸念する同僚の会話です。

使用例
A: “I think this partnership will be a win-win.“

( このパートナーシップはお互いにメリットがあると思うよ。)

B: “I sure hope they think so. We would hate to have to go back to the drawing board.”

(彼らがそう思ってくれることを願うよ。振り出しに戻るんじゃ、参っちゃうからな。)

3. “Let’s touch base later.”

Let’s touch base later

直訳すると「あとでベースを触る」となる “Touch base” ですが、ビジネスシーンでは会議の終わりなどによく使われる表現です。”Let’s touch base later” で、「あとで連絡を取る」「あとで確認する」という意味です。

ただ連絡を取るだけというより、「あとでお互いの状況を確認し合う」というニュアンスが強い表現です。例えば、その場では判断がつかない事柄があった場合に、”We’ll touch base later” と言うことで、まずはその後のステータスを確認し合おうという意味合いになります。

スタートアップのマーケティングチームの会話なら、こんな風に使われるかもしれません。

使用例
A: “It’ll depend on our last month’s numbers whether we can move forward with the  new campaign.“

(次のキャンペーンを実施できるかは、先月の数字次第だな。)

B: “Sure, we’ll touch base later.”

(わかった、また連絡を取って状況確認をしよう。)

4. “I don’t think it will move the needle.”

「それでは針は動かないと思う」と直訳されるこのイディオム。一説には、ここでいう針は、昔のアナログ式のVUメーター(音量を指示するための測定器)に由来していると言われています。

この「針」は、「目立った変化」を指します。ですから、”I don’t think it will move the needle”は、「目立った変化を生まないと思う」という意味になります。

VUメーターの由来の話に戻りますが、音を録音しようとする時、小さすぎる音にはメーターが反応しなかったそうです。このことから、”move the needle” が十分な変化がないことを表すようになったのだとか。

十分な変化がある場合は、”It will move the needle.”とポジティブに使うことができます。

Forbesの記事では、この表現をベンチャーキャピタルが好む表現として紹介しています。スタートアップにとってのキャッシュフロー、ユーザー数の伸びといったさまざまな側面で、十分な反響を生まない時にVCが使うと解説しています。

SNS系のアプリを運用するスタートアップが、ユーザー数を爆発的に伸ばすための新機能について議論しているなら、例えばこんな風に会話するかもしれません。

使用例
A: “We need more users. We need an idea that will move the needle.”

(もっとユーザを増やす必要がある。目に止まる変化を生むアイディアが必要だ。)

B: “What about live streaming? That might move the needle.”

(動画のライブ配信はどうかな?それならインパクトがありそうだ。)

5. “We need to address the elephant in the room.”

elephant in the room

この表現が描く状況を頭に思い浮かべてみてください。このイディオムの意味を理解するヒントになるかもしれません。部屋の真ん中に象がいる?!もしそれが本当なら、きっと嫌でも目についてしまいますよね。無視したくても、視界に入ってしまうでしょう。

“Elephant in the room”という表現は、誰もが認識しているのに、誰もそれについて語ろうとしない課題のことを指します。

したがって、”We need to address the elephant in the room”で、「みんなが見て見ぬ振りをしている課題に対処する必要がある」という意味になります。似たような表現に、”Elephant in the corner”(片隅にいる象)があります。

著名なベンチャーキャピタリストであるMark Suster氏が、この表現を使ったブログ記事を書いています。多くのスタートアップや事業には、誰もが認識しているのに声に出して言いたがらない課題がある、と。ただ、スタートアップがそれに触れようと触れなかろうと、経験豊富なベンチャーキャピタルにはすべてお見通しだそうです。

前述のブログ記事にインスパイアされた使用例なら、こんな感じでしょうか。

使用例
A: “Everything is going great. Things are moving according to our plan.”

(すべて上手くいっています。計画通りに進んでいます。)

B: “Are you sure? You need to deal with the elephant in the room.”

(それは確かかい?触れたくない課題にきちんと対処すべきだ。)

まとめ

ビジネス会議で耳にするイディオム、いかがでしたか?

他の言葉や表現と同じように、ビジネスの現場で使うイディオムも、時代とともに変化を遂げています。例えば、少し前まで耳にしていた ”Open the kimono”(情報を開示すること)という表現は、最近では(少なくともITのスタートアップ界隈では)あまり耳にしなくなりました。

今の時代のビジネスシーンに一般的なイディオムを知っていることで、グローバルなビジネス経験が豊富だという印象を与えたり、同じビジネスパーソンとして親近感を持ってもらえるかもしれませんね。

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