西東 たまき
(更新)
漢字で「よろこび」と書こうとすると、複数の字がありニュアンスも異なります。私たちが普段一番使うのは「喜び」です。
お祝いごとで「お慶び申し上げます」と挨拶するように、「おめでたいこと」をよろこぶという意味の「慶び」という字もあります。
また、自分に満足して一人喜ぶようなときは「悦び」と書きます。「愉悦(ゆえつ)に浸る」という表現もある通り「愉」も「悦」も、自分が浸る「たのしみ」「よろこび」のことです。
この記事では「よろこび」を表現する英語表現を「喜び」と「悦び」の2つのニュアンス別にご紹介します!
嬉しいこと、喜ばしいことがあったときは、しばしば言葉よりも感情の方が先に出て来てしまうものです。
嬉しさ、喜びを表したいけれども英語の表現が分からないからといって、気持ちを抑えてしまう必要はありません。"Yeeeeey!" と叫びましょう!
それでもやはり、言葉を発して表現したいですよね。喜びを表現する英語フレーズをいくつかご紹介します。
日本語でも何かが思い通り上手く行ったときは「よし!」と喜びますよね。
英語でも “YES!” といえばいいのです。
喜びや驚きを表す「オーマイゴッド!」は、日本人もよく知っている英語表現です。 "OMG" と頭文字だけを書く省略表記もよく使われます。
“God”(神)という言葉を避けて “Oh my Gosh!” ということもありますし、“Oh” や “My” を省く、あるいは “God!” や “Gosh!” だけで使うことも出来ます。
日本語にすると「やったー!」という感じです。
自分の努力や行為が実って良い結果が出たときに使います。
上記例のように “finally” や “at last” を付ければ、「ついに」というニュアンスを出すことが出来ます。
仲間といっしょに結果を喜ぶなら “We made it!” です。
日本語でもよく使う「信じられない!」です。
喜びがあまりに強くて、にわかには現実とは思えないという状況です。
“dream ○○” で「念願の○○」といった具合になります。
“Our dream has come true!”(夢が叶った!)ということです。
喜びがあまりに大き過ぎると、今度はかえって言葉が出なくなったりするものです。
日本語でもあまりに感動したときは「言葉に出来ない!」なんていったりしますね。
“speech”(言葉)と “-less”(~がない)が一緒になった単語 “speechless” は、そのような状態を表します。
Thank you for asking me to marry. I'm totally speechless.
「プロポーズしてくれてありがとう。嬉しくて全く言葉になりません」
強い感情に圧倒される様子を表すフレーズがこれです。
とっておきの喜びを伝えるときに使ってみてください。
“overwhelmed” はポジティブな感情だけでなく、ネガティブな感情に圧倒されるときも使われます。
同じように “over-” が付いた “overjoyed” という単語なら、「喜び」に圧倒されたとき限定で使えます。
ここからは、漢字の「愉」や「悦」に相当する「よろこび」の表現をご紹介していきます。
このフレーズは「○○に情熱を持っている、夢中である」という意味になります。
“passion” は「情熱」です。
I have a passion for yoga!
「ヨガに夢中なんです!」
夢中になっているもの、好きなもの、趣味について語るときに使うと情熱が伝わります。
この単語は、ギリシャ語で「神が取り付いた状態にある」という意味があり、熱意を持っている様子を表すのに使います。
Students are enthusiastic about improving their English while they are abroad.
「生徒たちは外国にいる間に英語を上達させようと、とても熱心です」
直訳すると、「死んでもいいくらいの価値がある」という意味のフレーズです。
何かが「たまらないほど好きだ」というときは、こんな表現も使ってみてください。
Full English breakfast by the lake is to die for!
「湖畔でとるイギリス式フルブレックファストなんて最高!」
“divine” は「神」に関する言葉ですが、同時にまた「この世のものとは思えないほど素晴らしい」という意味で使われます。
美味しい食べ物やワインを口にしたときに、とろけるようにこの言葉が呟かれるシーンを映画やドラマで見たことがある人もいるのでは?
よろこびを表す英語の表現を、「喜び」と「悦び」の種類別にご紹介しました。
感情表現が素直に出来る人はとても魅力的です。
外国人は日本人に比べ、表現力が豊かなように思います。声や表情に感情を込めるのがとても上手です。
ここでご紹介した喜びを表すフレーズも、声や表情が伴わなければ伝わりません。文頭で述べたとおり、感情表現はフレーズよりも気持ちを表すことの方が重要です。
喜びの感情が湧いたときは、言葉だけにこだわらず声・表情・ジェスチャーでも表してみましょう。きっと、喜びがより深く感じられることでしょう!