さな
(更新)
みなさんは株や投資に興味をお持ちですか?
パンデミックや戦争など、最近ではさまざまな理由で株式市場の動きが注目されています。
インフレやデフレという言葉はよく聞きますが、それ以外の「株」の基本的な用語を英語でいくつ言えますか?
今回は、経済ニュースやビジネスの場で耳にする株式にまつわる英単語などを例文とともにまるっとご紹介したいと思います!
株式市場にまつわる用語は英語と日本語ともにたくさんありますが、今回は英語で株の話をするときに必ず知っておきたい基礎表現をご紹介します!
まずはじめに知っておきたい言葉は stock market (ストック・マーケット)です。これは「株式市場」のことを表します。
なお、「市場」はシンプルに the market と呼ばれることもありますよ。
「あなたは株式投資をしていますか?」
Stock exchange (ストック・エクスチェンジ)は売買取引を行う施設のことで、日本語の「証券取引所」を指す表現です。
著名な stock exchange には、New York Stock Exchange(ニューヨーク証券取引所)や Nasdaq などがあります。
「ニューヨーク証券取引所はウォール街にあります」
ちなみに、「Wall Street(ウォール街)」は、米国の民間金融機関の総称として使われることも多いですよ。
Stock market index (ストック・マーケット・インデックス) は「株価指数」という意味で、証券市場の変動を表す統計的な指標を指します。
複数形は indexes と言えますが、株式市場では indices と記載されることが多いです。
「S&P 500指数は、アメリカの国内企業のみを対象としています」
こちらの二つの単語は同じ意味で使われることが多いですが、実は意味が少し異なります。
どちらも日本語に訳すと「株」になりますが、stock は上場企業への投資および所有権を表す用語で、share は特定の企業の株式の最小単位を表す言葉です。
Share は「分ける」という意味の英語なので、「分け前」や「割り前」と訳すとイメージしやすいでしょう。
「私は多くの株(銘柄)を保有しています」
「私はアップルの株を10株持っています」
こちらは「株主」です。また、「株主優待」は shareholder benefits(シェアホルダー・ベネフィッツ)と言います。
「株主とは、株式を所有している人や会社のことを指します」
Stock symbol (ストック・シンボル) は「銘柄記号」という意味で、証券取引所に上場している有価証券を表す文字(通常はアルファベット)を並べたものです。
実は、もともとはこれを ticker symbol(ティッカー・シンボル)と呼んでいました。なぜなら、1日中証券の取引と価格データを継続的にプリントし続ける機械が ticker tape(ティッカー・テープ)と呼ばれていて、機械から出てくる紙に銘柄記号が記載されていたからです。
たとえば、Apple(アップル)の銘柄記号は AAPL で、Googleが所属する大手企業のAlphabet(アルファベット)は GOOG、日経225は ^N225、Microsoft(マイクロソフト)は MSFT と表示されます。
「AAPLはアップル社の銘柄記号です」
「市場活動」という意味で、上場企業の動きやトレンドを指します。
「最近の市場の動きが少し心配です」
「株式市場の暴落」を表す表現です。クラッシュと聞くと、「激突」や「衝撃」をイメージするかもしれませんが、「堕ちる」という意味もあります。
パニックになった投資家が急に株をたくさん売ったり、さまざまな経済的要因によって、突然株価が劇的に下落し、紙の資産が大幅に失われる状態です。
もっとも有名な暴落は1929年にアメリカのニューヨークで起きた Wall Street Crash です。これは The Great Crash と呼ばれることもあります。
「世界恐慌は、1929年の株式市場の大暴落によって引き起こされました」
Bond は「債券」という意味で、投資信託や個人投資で使われる証券の一種です。
「債券には、社債や地方債などさまざまな種類があります」
これは「証券会社」を意味する英語です。主に株式や債券の売買の取次ぎや引受けなどを行っている企業のことを指します。
「野村證券は日本の証券会社です」
株式市場のセクターとは、互いに多くの共通点を持つ銘柄のグループのことです。
Market sector と呼ぶこともあり、日本語では「市場部門」と言います。
「エネルギーとヘルスケアは非常に収益性の高いセクターです」
発音は「ディヴィデンド」。こちらは「配当金」と言い、企業が対象となる株主に利益を分配することを意味します。なかには high dividend(高い配当)と low dividend(低い配当)があります。
「高配当の銘柄を探しています」
日本語では「財務顧問」と呼ばれる financial advisor (ファイナンシャル・アドバイザー) は、顧客の経済状況に応じて金融サービスを提供する専門家です。
昔は stockbroker(ストックブローカー、株式仲買人)などという職業がありましたが、株以外の金融サービスが増え続けたため、もう少し広い意味を持つ用語が使われるようになりました。
「良いファイナンシャル・アドバイザーをご存知ですか?」
「個人投資家」という意味。
今は、スマートフォンなどを使って投資をする人が増えてきていますよね。
こういう人を retail investor(リテール・インヴェスター)と呼び、専門家ではないが、自分で(あるいは証券会社を通じて)資金を運用する人のことを指します。
「インドの株式市場では、個人投資家が急増しています」
Bull market (ブル・マーケット)は「強気相場」と言い、投資家が価格の上昇を期待している相場状態のことです。
Bull は「雄牛」という意味で、敵を襲うときに角を空中に突き上げることから、このようなネーミングになったとのこと。
「専門家によると、ここ何年も長い強気相場が続いているそうです」
一方で、「弱気相場」のことを bear market (ベア・マーケット)と呼び、これは投資家が価格の下落を予想している相場のことを指します。
Bear は日本語で「クマ」ですが、クマは敵と戦う際に爪を下に振り下ろすことから、価格の下落を連想させるというのがこの表現の由来です。
「誰も弱気相場を望んでいません」
もっと深く知りたい方は、bull market と bear market について簡単に説明しているこちらの動画をご覧ください! ゆっくりはっきり説明してくれていますので、リスニングにも効果的ですよ!
株に投資をしている人は、投資家同士で話したり、ニュースを見て市場状況を追ったりするかと思います。
そんなときに知っておきたい「動詞」はたくさんあるはずですよね。ここでは、よく目や耳にする動詞を例文とともにご紹介します!
「投資をする」という意味です。名詞として使いたい場合は investment (インヴェスメント)になります。
また、「投資家」のことは investor (インヴェスター)と表現しましょう。
「株式投資を始めようと思う」
株を「買う」ことを意味します。
「どの銘柄を買えばいいのか考えているところです」
買うとは逆で、「売る」を意味する英語です。
「まだ株を売るつもりはないです」
「資金を調達する」という意味で、株に投資をする最大の目的と言ってもいいでしょう。
「多くの企業は、資金調達のために株式を売却します」
「上場する」という意味です。「上場企業」は a listed company と言います。
さらに、to go public(表に出る)と表現されることもありますよ。
「企業は、成長・拡大のための資金を調達するために証券取引所への上場を選択します」
「私が勤める会社は来年上場する予定です」
株式の世界には bid price(買値)という言葉があります。to bid は入札するという意味なので、特定の株に対して「支払いたい金額」のことを指します。
Bidding(入札をする行為)はオークションなどでもよく使う言葉です!
「これ以上高く入札はできません」
英語圏の株式市場では ask price/asking price という言葉が存在します。これは、投資家が証券をいくらで売りたいかという希望価格です。
ちなみに asking price は交渉の際に使う言葉でもあり、家を買うときなどにも使われますよ。
「株式の買値は通常、売値より低いです」
「取引をする」ことを指します。
「取引を行う際には、『ビッド&アスク』のプロセスが重要です」
To go long もしくは going long は株価が上昇することに賭けて安い値段で買い、高い値段で売ることができるようにすることを指します。要するに、「株を買う」ことです。
「ロングとは、株を買い持ちすることです」
一方で、daytrading(日計り商い)などをはじめ、投資家が証券を借り、公開市場で売り、のちに安い金額で買い戻すことを going short と言います。Short-selling と呼ぶこともあり、日本語では「空売り」と表現します。
To earn は「得る」「稼ぐ」「儲かる」などの意味を持つ動詞です。そして profit は「利益」のことを指します。
「株を売る意味は、利益を得ることです」
株は、仕事関係だとしても趣味だとしても、たくさんの人が毎日関わっていることです。
経済ニュースに興味がある人からそうでない人でも、日々生活をしているうえで「株」や「投資」「証券」などという表現は聞くかと思います。
世界中で行われている投資ですが、株を通して海外の人と繋がることも可能です。
ぜひ今回の記事でご紹介した英語表現や例文を使って、株や投資について会話を広げてみてください!
ちなみに、経済にまつわる英語表現をまとめた記事もありますので、気になる方はぜひこちらも合わせてお読みくださいね。