英語学習者に贈る!マーベルシリーズの心に響く名言10選
「MCU」って聞いたことがありますか?
日本では、「マーベルシリーズ」や「マーベル作品」、もしくは「マーベル」と呼ばれることもありますね。
マーベル作品たちは、15年以上にわたり、スーパーヒーローたちの奇妙でエキサイティングな冒険の物語で世界中の観客を楽しませてきました。これほど大規模で野心的な映画シリーズはかつてなく、それらを制作するマーベル・スタジオにとっても大成功を収めているものです!
今回の記事では、シリーズを通した映画から10の名言を紹介します。どの名言もモチベーションの源になるだけでなく、英語の練習にも役立ちます。あなたの毎日を刺激し、活力を与えてくれるものがここにあることを願っています!
「MCU」ってなに?
改めて、「MCU」とは、Marvel Cinematic Universe(マーベル・シネマティック・ユニバース)の略称です。2008年の『アイアンマン』から始まったMCUは、より多くのキャラクターや出来事が組み合わされて、ひとつのつながった物語を形成しながら拡大を続けています。
これらの映画で描かれているストーリーはすべて、1930年代からマーベル・コミックが制作していたコミックブックをもとにしているのです!
何年もの間、これらのコミックには熱狂的なファンがいましたが、メインストリームでの成功はあまりありませんでした。しかし、マーベル映画は最初の公開から世界的な現象となり、数十億ドルを稼ぎ出し、新世代の映画スターを生み出したのです。
現在、MCUは、アベンジャーズ、スパイダーマン、ブラックパンサーといった世界的に有名なヒーローが登場する30以上の映画で構成されています。
マーベルシリーズの名言
アクション満載の戦いや面白いセリフで知られるマーベル映画ですが、実はそれ以上の魅力があります。
マーベル映画のベストシーンのいくつかは、戦場から遠く離れたキャラクター同士が共有する静かな瞬間なのです。今回紹介する名言の多くは、アイデンティティ、犠牲、困難を乗り越える際の個人の強さの重要性といった普遍的なテーマについて言及しています。また、単に英語独特の用法がよく表れているものもあります。
スーパーヒーローのファンであってもなくても、このような物語からポジティブなモチベーションを得ることはできるでしょう!
"...promise me one thing: that you will stay who you are, not a perfect soldier, but a good man." - Dr. Erskine
「ひとつ約束してくれ。君は君であり続けるんだ、完璧な兵士ではなく、善人の君で」- アースキン博士
キャプテン・アメリカは、驚異的なパワーと能力を持つ集団、アベンジャーズのリーダーとして知られています。
Captain America: The First Avenger『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』では、スティーブ・ロジャースはもともと小柄な青年で、軍隊に入るには弱すぎました。しかし、彼の戦いたい、祖国を助けたいという思いは、アースキン博士という一人の重要人物に感銘を与えるほど強かったのです。
アースキン博士はスティーブにユニークな手術を施し、彼を驚異的な強さとスピードを持つ兵士に変えました。しかし、この名言で博士はスティーブに、自分を特別な存在にしているのは新しい能力ではなく、勇気と人助けへの情熱であることを思い出させたのです。
優しさと思いやりは、私たち全員が自分の人生で示すべきものです。それらは、すべての人が使うことのできる真のスーパーパワーですから!
"I choose to run towards my problems and not away from them. Because that's what heroes do." - Thor
「私は問題から逃げるのではなく、問題に向かって走ることを選ぶ。なぜなら、それがヒーローのすることだからだ」 - ソー
最強のアベンジャー、ソーが映画Thor: Ragnarok『マイティ・ソー バトルロイヤル』で語ったセリフです。
ソーが別の登場人物に助けを求めたとき、彼女は「戦うことにも、過去のつらい記憶と向き合うことにも興味はない」と強く告げます。ソーはそれに対してこの言葉を返しました。
この言葉は、ヒーローであることは肉体的な強さや特別な能力を持っていることではないという考えを表しています。むしろ重要なのは、困難に立ち向かい、恐れずに問題に直接対処する勇気なのです。
"Just because something works doesn't mean it can't be improved." - Shuri
「何かがうまくいっているからといって、改善できないわけではない」 - シュリ
シュリはブラックパンサー、ティ・チャラの妹です。優秀な科学者でもあり、MCUで最も知的なキャラクターの一人です。
『ブラックパンサー』で彼女が開発した新しい装備を兄に見せると、ティ・チャラは古いバージョンでも問題ないと答えます。科学者であるシュリはこの考えを否定し、改良は常に可能だと信じていると伝えました。
たとえ物事がすでに「良い」状態であったとしても、より良くしようと自らを奮い立たせなければ、進歩はありえないのだということです。英語学習者として、この言葉はとても刺激になるはずです!
"He may have been your father, boy, but he wasn't your daddy." - Yondu
「お前の父親だったのかもしれないが、パパではなかった」 - ヨンドゥ
Guardians of the Galaxy, Vol. 2『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』からの名言は、似ている2つの単語の重要なニュアンスの違いを示しています。
多くの英語学習者は 、father と dad(または daddy)は同じだと思うかもしれません。しかし、後述するように、片方はもう片方よりはるかに多くの意味を含んでいるのです。
この映画の主人公ピーター・クイルは、自分の人生における2人の重要な男性への思いに苦しんでいます。一人は彼の実の父親であり、つまり二人は同じ血を分けた、文字通りの意味での家族です。しかし、この男性はピーターの人生のほとんどを留守にしていたため、2人は親密な関係にはありません。
一方、ヨンドゥはピーターを育て、彼を成長させた人物です。ヨンドゥはピーターと血のつながりはありませんが、ピーターの人生に大きな影響を与え、2人はより親密な絆で結ばれています。
したがって、この引用は、dad には、father にはあまりない親近感や親しみが含まれていることを示しているのです。この言葉はまた、私たちが他人と共有する経験こそが、本当の「家族」が誰なのかを教えてくれるのだということも教えてくれます。
ちなみに、mother と mom の間にも、同じような違いがありますよ!
あわせて読もう:father・dad・daddy の違いは? 親を表す英語表現の使い分け
"Vengeance has consumed you. It's consuming them. I'm done letting it consume me." - T'Challa
「復讐心があなたを蝕んでいる。それは彼らを蝕んでいる。復讐に蝕まれるのはもうたくさんだ」 - ティ・チャラ
Captain America: Civil War『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』のテーマのひとつは、復讐が人を動かす力であり、また人を破滅させる力でもあるということ。
ティ・チャラはこの映画で、身近な人物の死の原因を作った人物を探します。しかし、その人物を見つけたとき、彼は復讐が自分自身や周囲の人々に与えた悪影響を目の当たりにしました。
この言葉は、復讐心や怒りのような否定的な感情は、やがて私たちを傷つけ、さらなる問題を引き起こすということを思い出させてくれます。最高の人生を送るためには、こうした不健康な感情から自分を解放し、ポジティブな感情に置き換える必要があるということでしょう。
"I can't control their fear, only my own." - Wanda Maximoff
「彼らの恐怖をコントロールすることはできない。コントロールできるのは私自身の恐怖だけ」- ワンダ・マキシモフ
キャプテン・アメリカ3作目は、多くの人々がワンダ・マキシモフというキャラクターを非難する悲劇から始まります。彼らの怒りは、彼女の不思議な能力に対する恐怖と混ざり合っていました。
鬱状態に陥ったワンダはやがて、自分に対する他人の感情に人生を左右されるのはもう嫌だと決意しました。
この言葉は私たち全員に当てはまるのではないでしょうか。私たちに対して否定的な意見を持つ人は常にいるかもしれません。しかし、変えられないことを心配するよりも、自分自身を受け入れ、最高の人間になろうとすることに集中した方がいいですよね。
"Don't waste it. Don't waste your life." - Ho Yinsen
「無駄にするな。人生を無駄にするな」- ホー・インセン
この言葉は、MCUの最初の作品『アイアンマン』に登場します。
映画の序盤で、ホー・インセンというキャラクターが、トニー・スタークが危険な状況から逃れるために自らを犠牲にします。彼がこのセリフを言うことで、スタークはアイアンマンとなり、おそらくMCU最大のヒーローとなったのです。
このシンプルで力強い言葉は、人生は大切に扱われるべき贈り物であることを思い出させてくれます。永遠に生きる人などいないのだから、自分のため、他人のために、できる限り前向きな人生を送るための時間は限られています。時間は貴重だから、大切に使うべきだということですね。
"If you're nothing without the suit, then you don't deserve it." - Tony Stark
「スーツがなければ何もできないのなら、それにふさわしくない」 - トニー・スターク
MCU初のスパイダーマン映画 Spider-Man: Homecoming『スパイダーマン:ホームカミング』で、ピーター・パーカーは師匠であるトニー・スターク(アイアンマン)のようなヒーローになりたいと切に願います。トニーはピーターを助けるためにハイテクスーツを与えます。
しかし、ピーターがこのスーツに頼りすぎ始めたので、トニーはスーツを取り上げることにしました。ピーターはトニーに、このスーツがなければ何もできないと、考えを変えてくれるよう懇願したとき、トニーはこんな言葉で返したのです。
先ほどのキャプテン・アメリカの名言と同様、これは、自分の選択と行動こそが自分自身を作るという考えを表現しています。派手なアイテムやお金、地位は私たちを助けてはくれますが、私たちの内面にある本当の姿に取って代わることはできません。
つまり、価値あるものを託される前に、まずそれを持つに値する人間にならなければならないということですね。
"What is grief if not love persevering?" - Vision
「悲しみとは、愛が続いている証ではないでしょうか?」 - ビジョン
この言葉は、映画ではなく、ディズニー+ストリーミングサービスで視聴できるMCUに関連したテレビシリーズ WandaVision『ワンダヴィジョン』からのものです。
まず、persevere とは動詞で、非常に困難で成功の可能性が低くても、何かをやり続けることを意味します。
ワンダは、MCUを通して多くの困難を経験します。そのなかでも特に大きいのが、ワンダと親しい関係にあるヴィジョンというキャラクターに関するものです。
ワンダが悲しみ、つまり喪失や悲劇による極度の悲しみと向き合うとき、ヴィジョンはこんな言葉で彼女を励まします。
困難な状況に直面したとき、あきらめるのは簡単だが、悲しみは悲しみを乗り越え、精一杯生き続けようとしている証なのです。また、親しい人への愛は、たとえその人がいなくなっても、変わらずに持ち続けることができるということを表しています。
"With great power comes great responsibility." - Uncle Ben
「大きな力には大きな責任が伴う」 - ベンおじさん
これはおそらく、マーベルの歴史のなかで最も有名な言葉です。MCUでは誰も口にしないが、映画に登場するスパイダーマンと密接な関係があります。
ピーター・パーカーが初めて驚異的な能力を手にしたとき、彼はそれを利己的に使いました。しかし、この身勝手な行動が、ピーターの人生で最も重要な人物であるベンおじさんを死なせてしまったのです。
この瞬間から、ピーターは特別な力を持つには代償が伴うことを受け入れました。
私たちの選択は非常に大きな影響を及ぼす可能性があります。それゆえ、私たちは常に知恵をもって行動し、自分の行動が影響を与える人々への思いやりをもって行動するよう注意しなければならないのです。
マーベル作品の魅力に酔おう
人気があるにもかかわらず、マーベル映画を嫌う人もいます。質の高い映画にあるべき深いキャラクターやストーリーがないと言うのだとか。
しかし、派手なCGや大爆発の向こう側に目を向ければ、マーベル作品の多くの映画には強烈なキャラクターやテーマがあり、私たちを楽しませながら興味深いことを考えさせてくれます。
まだマーベル作品を観たことがない人は、ぜひ一度観てみてほしいです! 『アイアンマン』1作目から観ることをおすすめします。
観たことがある人は、リスニングと語彙力アップのために、英語で再視聴してみてください。必ず楽しく学べるはずです!
あわせて読もう:心に響くHarry Potterのセリフ8選!【覚えておきたい名言シリーズ】
Written by David
Adapted by Amy